12.6.13

ただいま練習中


私の父と祖父は大工仕事の達人だった。
パワーツールなど使わなくとも、見事なまでに美しい家具/調度品を作り上げることができた。
私はその傍らで、いつまでも飽きることなく作業を見ていて、「すごいなぁー、かっこいいなぁー」と、ただただ目を丸くして見入っていたものだ。

写真にも納まっていない、そんな幼い頃(小学校に上がる前)の記憶が、木の香りを嗅いでいると蘇ってくる。


先月末、遥か昔から欲しかった scroll saw を購入した。
何件か店をハシゴし、これだと決めたものは、中古の EXCALIBUR EX-21 。
私の主要目的である透かし彫りをする際、ブレードを頻繁に取り外し/取り付けたりする為、その都度一々テンションを調節しなければならないタイプのものは論外だったが、国内で売られている物のほとんどがそのような不便な作りで、たった2機種が条件を満たしているだけだった。

この機械、中古と言えどもここNZでは結構な値段で、アメリカで新品が買えるほどではないかと思われるほどだったが、何せ超品薄のNZでは他に選択肢は無く、そこに居合わせたどこぞの学校の先生が、もう一つの機械もとてもいい機械だが、これはエクセレントだよと褒めちぎっていたのも手伝って、悩みに悩んだ末、清水の舞台から飛び降りた気分で「買う」と決めたのだが、購入を決めた直後に、一旦店を後にしたその先生がこの中古の EXCALIBUR EX-21 を買いたいと言って戻ってきたため、店の店員は皆で「残念だったねぇ〜、一足遅かったよ」と大笑いしていた。

この機械は私の所に来ることになっていたんだろう(笑)

このスクロール・ソーというもの、もっと簡単に操れるものだと高をくくっていたのだが、最初の内は木の堅さとブレードの太さ、そしてスピードに慣れておらず、所々型紙の線から微妙に外れ、「どうしたら上手く切れるんだ?」と首を傾げる日が続いた。
夜はベッドの上でYouTubeのビデオを見て勉強し、ようやくほぼ満足できる仕上がりになってはきたものの、まだ板の節目部分に当たるとブレードが微妙によけてしまうのを上手くコントロールできず... 

写真のチェスの駒は、縦3.5cm、台座2.2cm × 2.2cm 。このような3Dのものも作ることができるというのは面白い。(ちなみに、これは同居人がペンダントにするそうだ)






5.6.13

焼きたて Za'atar Flatbread は最高!


のんびりパン作りをする余裕のない時、或は明日の朝食用のパンがないと夜になって気付いた時などには、捏ねないで簡単に美味しいパンが作れるArtisan Bread in Five Minutes a Day の本が非常に役に立つ。

夜、プラスチック製のコンテナにぬるま湯とイーストと塩、粉を入れて木べら等(私はDanish Whisk を使っている)で5分ほど混ぜ、常温に2時間ほど放置した後冷蔵庫に放り込んでおけば、翌朝には一次醗酵済みのパン生地が出来上がっている。

コンテナからグレープフルーツ大程度のパン生地を切り出し、簡単に丸めて、バゲットなどにする場合は二次醗酵は40分ほど。このようなフラット・ブレッドの場合は、二次醗酵は20分程度で充分な為、先にオーブンを230℃にセットしておく。

パン生地を簡単に丸めた後、オリーブオイルを塗ったクッキーシート(又はベーキングペーパー)の上に乗せ、パン生地の上にもオリーブオイルを少量垂らし、 1cm 厚程度に延ばして指で凹みをつけ、Za'atar Mix をふりかけて、オーブンが設定温度になるのを待つ。

オーブンの一番下に耐熱性の容器を置き、そこに熱湯を1カップ程度注いで、蒸気を出すようにしてから、二次醗酵済みのパン生地をオーブンに入れる。

焼くこと15分程度。(生地の厚さによって若干時間が違ってくる)外側はこんがりパリパリ、内側はモチモチのこのパンは、焼きたてを食べるのが一番だ。

多分、日本では Za'atar (ザータル)は手に入り難いのではないかと思うが、これはオレガノ、タイム、バジル、マジョラム等の乾燥ハーブ類とスパイスをミックスしたもので、私の使っている Za'atar Mix はそれに胡麻や塩を加えてあり、これぞ『正に中東の味』なのだが、これが何とも言えず美味しいのである。



「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...