15.4.14

盆栽事始め


ボサボサに伸びてしまっている庭の梅の木があまりに凄まじかったので、自己流で枝を切ったのは先月だっただろうか?(定かでない)

はらった枝の曲がり具合が面白くて、「これ、ネックレスとかを引っ掛けておくのに使えるかもね」と捨てずに取っておいた1本だったのだが、たまたま新しく買ったノミをシャープに研いだ直後だったので、切れ味を試すべく枝の切り口を斜めにカットしてみると、小気味いいほどスパッと切れて、それを見た瞬間、昔庭に植えたブルームーン(薄紫の薔薇)を剪定した際に挿し木を試みた時の記憶が蘇ってきた。

挿し木をする際には、切れ味のいいナイフで切り口を斜めにカットすること。

それから数週間、手元にあったサルサソースの空き瓶に水を張り、そこに無造作に枝を突っ込んだまま、光りが差し込まないスタジオのキッチンの窓際に置き、時々水を換えては「全然根っこが出て来ないなぁ」と、私は切り口ばかりを見て過ごした。

先々週末、庭のベジガーデンを手入れしようと同居人と一緒に裏庭に下りて行き、作業を終え私がスタジオのキッチンで手を洗っていると、同居人が入ってきて「お〜、何か刺してある」と声を掛けてきた。
私は、「あぁこれね… ほれ、ちょっと前に梅の枝を剪定した時にジュエリーを引っ掛けておくのに使えそうだねって言って取っておいた枝、水に浸けておいたら根っこが出て来るかなぁって思って浸けておいたんだけど、全然出て来ないよ」と返事をした。

「葉っぱ出てるよ」と言われて、「えっ??」と見上げると、可愛い葉っぱが数カ所から出ていてビックリした始末である。
薄暗かったせいもあるのだが、葉っぱが出るということを全く想定していなかった私はそれには気付かず、水の中ばかりを気にしていたのだ。

この可愛い枝振りを見た同居人は、その時盆栽に目覚めてしまい、しっかり根付いたら会社の机の上に置くんだと言って、インターネットで盆栽の心得を調べ始めていた。
思いもかけないところから趣味というものは始まるものなんだね。

24歳女性、盆栽にハマるの巻。


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