24.8.18

20年...

今年10月上旬、彼の人が居なくなってから20年目の記念日に、残った家族がここNZで揃うことになった。

20年か...

産まれたばかりの子が成人式を迎えるほどの長い期間をかけて、一体私は何をしてきたのだろうか...

彼の人の声をいまだにはっきりと思い出せるが、あの人の姿は20年前のままだ。
私だけ歳をとり、一昔前だったら立派に "お婆さん" と呼ばれているだろう年齢になってしまった。



昨日の朝、同居人Hのボーイフレンドがオランダ帰省から帰ってきた。早朝4時にオークランド空港に到着したため、全員風邪引きの我が家で1泊し、すっかり風邪をうつされたようだったが、満面の笑顔で今朝8時過ぎに家に戻って行った。
とても素朴で真面目で、腰が低く、非常に可愛い子だった。
(そういえば、彼の人も素朴で可愛い人だったなと心の中で思った)

Hが彼の身長を190cmくらいと言っていたので、「流石にダッチは大きいな」と常々話していたのだが、同居人Tと会った途端、190cm というのが全くもっていいかげんな推測だったことがわかり、T を"世界一長身な国から来たダッチよりも背の高い日本人" と言って皆で大笑いした。

彼はタイル職人である。
帰る前に彼の行った仕事を見せてもらったが、とてもセンスが良く、ただ単にタイルを貼るだけではなく、アクセントにモザイクを入れて「おっ!」と思わず目を見張る空間を作り出していたのには驚いた。単なるタイル工ではない。
付き合っている当人のHは彼の仕事にはあまり興味がないようなのだが、私は"職人"の仕事を見るのが何より好きなので、非常に興味深く、話を聞いているのが本当に楽しかった。

まだまだ聞きたいことがいっぱいある。


私も、誰に見せても恥ずかしくない家具を作らなくてはと、改めて思った日になった。



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