3.4.25

昼は木工、朝夕は編み物

 朝、身支度を整え、コーヒーを淹れ、YouTube のサブスクリプションを観ながら(聴きながら)早速編み物を始めるようになった。
そして、T が起きて来ると朝食を用意し、一緒に食べた後は、午後までまた編み物の続きをする。




午後になるとスタジオに降りて行き、木工を始め、ある時は夕食の準備ギリギリの時間まで、またある時はキリの良いところまで作業して来るというのが、最近の日課になっている。

オンラインの販売サイトに、テイラーズ クラッパーの在庫があるかという質問が来ていた。
急ぎで必要ならば、私が自分用に作った物が手元にあるので、それをお譲りできるけれども、急ぎでなければ 1 週間ほどで出来上がるので、どちらがいいか知らせて欲しいと返事を送ると、私の物を取ってしまうのは申し訳ないし、急ぎではないので待っているとのこと。

早速に、厚みのある板の在庫を取り出し、サイズを違えて 2 個作るべく、鉋をかけ始めた。
今回の板は板目が一部分入り組んでおり、鉋で削るとその一部分がザックリとガサガサに深く削れてしまうため、その部分はキャビネット スクレーパーを使用せざるを得なかった。


両端は丸みを持たせ、雲の上のお師匠さん推奨の Shinto Rasp (シントウ ノコヤスリ)でザクザクと角を削り落とした後、目の細かいファイルで形を整え、仕上げにサンド ペーパーを使って滑らかな表面にした。

使う人の手のサイズによって掴みやすい幅が違うだろうことを考慮に入れ、先細り気味に形を整えた上で、使用中に手が滑らないよう指の引っ掛かり溝を掘る。
そして、全部の角を少しだけ丸くし、持つ手にも、また直接押さえることになる布にも傷が付かないよう、言わばスベスベの状態にした。

余談だが、この非常に使えるシントウのノコヤスリは、昨年日本に行った際に買ってきたもので、日本で買えば ¥1,600 ほどで手に入る物なのだが、こちらで買おうと思うと$45  は下らないという、高級なヤスリとなってしまうのである。
ずっと欲しいと思っていても、こちらではなかなか手が出ず、『日本に行った時のお楽しみ』リストに入れていた物だったので、日本に行ってまず先に Amazon に注文を入れたのが、正にこれだった。




さて、出来上がったクラッパーの一つには、汚点と見られがちが部分があり、私も "雲の上のお師匠さん" に出会わなかったら、きっと「これは売り物にできるかな?」と考えたに違いないのだが、お師匠さん曰く、全ての木には、何十年、何百年の間、過酷な状況に耐え、生き延びるための対処の跡が残されていて、それが "傷" となって残されているのを見た時、より一層、捨て難い愛着が湧くのだと...

厳しい環境下に置かれながらも、何とかして乗り切ってきたのが、美しく整った木目を見るよりもなお一層よくわかる。

外面のみならず、内面に傷跡を残しているのを見ると、その木の方が、見るからに美しい板よりも、はるかに値打ちがあるように思えたりもする。



ここ数日、夜中に目が覚めてしまい、再び眠りに落ちそうにないと思った時には、リビングから編みかけのソックスをベッド ルームに持ち込み、ベッドの上で編み物の続きをしていた。
 NZ$ 6 ほどで買った Opal のソック ヤーンでもう一足編めるかどうか、初心者の私には予想がつかず、手っ取り早い方法として、2 足目は左右同時編みで、編めるところまで編んでみることにした。
内側と外側から糸を使うことになったため、当然模様は合っていないが、左右同時編みは初めてで、最初のうちは楽しんで取り組んでいた。
(だが、途中で飽きてきてしまい、私はやはり木工の方が遥かに好きだなと確信するに至った。)



まぁ、住宅街に住んでいるので、早朝にも夜間にも、音の出る木工は御法度で、深夜に物音を立てずに制作活動ができる編み物は、音の出るミシンを使わざるを得ない洋裁よりも、ビジネスとしては使える技術かなと、そんな事を考えながら編んでいたら、夜が明けてしまった。

姉は完全なる趣味で編み物をしているが、私は収入源となり得るかどうかをいつも考えてしまう。持っている必要のない物を幾つも作る気になれない、貧乏人そのものだ。






0 件のコメント:

コメントを投稿

いかにも日本っぽい

日本に居たら、やっぱりそう考えるようになるんだろうな... 最期まで体裁を取り繕って生活していた母のことが、咄嗟に頭に浮かんだ。 ここで言う 『親しい友人』というのは、私からすれば、本音で話をすることができない/実は信用できないと心の底で疑っている『見せかけの友人』としか思えず、...