31.5.26

吊り橋を叩いて渡る

日本にいる R の愛犬用の服作りは、容易ではない。

犬のサイズにほぼ合わせてトルソーは作った。だが、頭のサイズ、首回り、首の長さ、胸回り、着丈(首の付け根から尻尾までの背中側の長さ&内側のボディーの長さ)、脚の太さ及び長さを一生懸命調節して作ったとしても、やはり生身の体とは違うだろうと思うのだ。

どんな物作りにおいても、私は常に『石橋を叩いて渡る』べく、念には念を入れて計算し、考え得る可能性を考慮に入れた上で、設計し、制作してきたのだが、実際に目の前に無い対象物、或いは体に合わせて丁度良いものを制作するというのは至難の業で、けっこうなプレッシャーに押しつぶされそうになりながらの作業となっているのは否めない。

作って送ったが着られなかったという最悪の事態を避けるために、"少し大きめ" に作るように心掛けてはいるが、その "少し" の見極めがこれまた難しい。
何せ、犬に服を着せたことのない私なのだ。着せ方さえもわからなかったため、ロンパースのようなものは頭から着せるのか、はたまた足を履かせるのが先かと R に聞き、どのように脱ぎ着をするのかのビデオを撮って送ってもらったほど...

取り敢えず手持ちの布で試作してみた袖無しワンピース(?)と、穴の空いた私の服を潰して、大きさを見るだけのために縫い合わせてみたロンパースで、どのような具合になるのかを確かめることに...

スカートの裾は新しく購入したロックミシンで巻きロック仕上げ。
中国の通販サイトで購入したウーリー糸も問題なく使えてホッと一安心。

サイズを確認するためだけに縫ったものなので、糸端の始末もせず...


少し前、家から徒歩圏内にある布地専門店に行ってみた。
そこは決して安いとは言えないが、個性的な布が置いてあるようで、R がネットで見て好みだという布があったために立ち寄ってみたというわけなのだが、端切れコーナーには定価の半額になったニット地が結構多くあり、適当に見繕って買ったら日本円にして 1 万円を超えてしまっていた。
端切れでも、イタリア、オーストラリア、ブルガリア、日本、韓国製等々で、元値がそれなりに高かったというわけだ。

異様なケミカル臭もなかったので、化繊については裁断する前に水通ししなくてもいいだろうが、コットン地はやはり水通ししなくてはならない。
我が家には日本のような  "物干し竿" が無く、物干し用の細いラインしかないため、折跡がついてしまう上に、 2 m もあると干すのが厄介だなと、ついつい思ってしまい、洗う日が一日、また一日と伸びてしまう...




試作品のロンパースを基に、雌用の少しお腹が隠れるものを、H が以前着ていたT シャツと、今回買った薄手のニット生地(黒)で作ってみた。
ロックミシンでニット生地を縫うのにまだあまり慣れていない私は、テロンテロンの黒いニット生地の扱いに四苦八苦し、裾を綺麗に縫うことができず、失敗する度に丈を 1cm、また 1cm ...とカットし続けた挙句、どうにも対処できないと観念し、最初の構想を変更。胴体部分の布を付けていいとするという逃げに走った。(そう言われなければ、最初からそのデザインだったとしか思えないだろうが...)
腕周りとお腹周りには、私の着られなくなった伸縮性の良い白い T シャツを使用。ほとんど着た覚えがなく、安くもないものだったので、痩せるまで持っていようと思っていたのだろうと思うが、もう痩せる努力もしなくなり、これ以上歳取ってから、真っ白の首ぐりがゆったりの、体にピッタリした T シャツなど絶対に着ないよなと、何の惜しげもなく切り刻むことができたのは幸いだった。この白い伸縮性の布が無かったら、この為だけにまた買いに行かなければならず、作業を中断しなければならなかったわけだ。
使えるものが手元にあって助かった。


この作品を基にして、更に改良(そうあって欲しい)を加えた型紙を作った。
今度は犬服作りのために買った少々お高い生地を使って、綺麗な色のロンパースを作る予定であるが、残念なことに、その綺麗な色にマッチするロックミシン糸を持っていない。

また糸を注文しなくては...




余談だが、R がつい最近買ったばかりの "高級イタグレ服(ニット地のトップス)"、価格はなんと 1万 7 千円超えだと...

NZ 組は信じられない価格に仰天した。








12.5.26

実物大型紙とは?

 私は小学生の頃から洋裁を楽しんでいた。
まずは自分のサイズを測り、原型を作り(文化式、ドレメ式両方とも)、服飾本に載っていた製図を見ながら、自分の原型を基に、さまざまなデザインの服のパターンを作っていくという方法を主に取っていたので、実物大型紙を使用したことはほとんど無かったのだが、通常、実物大型紙というのは、そこに表示されているヌードサイズに、そのデザインに合わせた "ゆとり" というのが加味されて出来上がっているわけで、作り手が自分のヌードサイズを選択すれば、後はゆとり分を計算しなくてもいいようになっているものなのである。

これは "常識" だと、私の長い人生で信じて疑ったことなど一度も無かったのだが...


私が購入した犬服の型紙にはその常識は通用しなかった。

苛立たしいことに、犬の胴回り、首周り、着丈を図った上でそのサイズに合わせて購入した型紙には、全くと言っても過言ではないほど "ゆとり分" が入っておらず(0.5cm ほどの長さの違いがあった箇所もあったが、それは完全に "ゆとり" とは考えられない)、例え伸縮素材を使用したとしても、脱ぎ着が極めて困難である非常に窮屈な、犬にとって堪え難いほど動き辛い(或いは着せられたら自由に動けなくなる)ものとなってしまうのである。

何をどう考えて、型紙に "犬のサイズの測り方" を表記しているのだろうか? 




あたかも、犬のサイズを測ってパターンを選ぶという仕組みになっているかのように見えるのにも関わらず、実際袋に記されているのは、犬のサイズに基づき、ゆるみを入れて作られたパターンのサイズではなく、"出来上がりのサイズ" そのものであるというトリック...

更には、パターンには使用すべき材料(ニット生地/布帛生地)が明記されているのだが、ニット生地を使用する場合には、犬のヌードサイズ+ 3〜5 cm のゆとりを入れること、また、布帛生地にはヌードサイズ+ 5〜10 cm のゆとりを入れることと最近学んだ私は、果たしてどちらの布を基準にしてパターンを調整したらいいのだろうと、またまた悩まされることとなった。(購入したパターンは、ニット生地と布帛生地の伸縮の度合いを考慮に入れて製図されているものなのか?)

いずれにしても、各自でゆとりを計算し、加味した上で、(ヌードサイズではなく)出来上がりサイズでパターンを選ばなければならないという、非常に誤解を招く仕組みとなっていることを、初めて購入する客は予想できるだろうか?
少なくとも、洋裁経験者にとっては、この会社のサイズ選びは非常に紛らわしいと言わざるを得ない。


高いお金を払って、完全に間違った型紙選びをしてしまった私は、ゆとりを入れた型紙に一々書き直さなければならないという、全くもって腹立たしい作業が加わって、R の愛犬用服作りは予想以上に時間がかかっている。

そのサイトで更に型紙を購入する気には当然なれないため、取り敢えず、ゆとりを 7cm ほど加えた型紙を制作してみた。
体型に合うかどうかを、トルソーで大まかに確認することしかできないため、新しく布を買い揃える前に、手元に残っていた布帛生地を使って試作品を作り始めたところである。


トルソー作りと違って、服作りは非常に楽しい。サイズを気にせず、購入した型紙通りに作れるのなら更に楽しいことだろう。




中東料理

 先週、H とパートナーが私と T の誕生日を祝ってくれた。 今年は初めて行く中東料理のレストラン Tapsi での昼食会で、久々のラム肉料理を堪能した。 私の中では、中東と言えばラム...  ハラルのラムは臭みが無く、一般に売られているラムは好んで食べない私が、唯一食べたいと思...