27.3.18

1:04 am

父が亡くなる直前の夢を見て、涙を流しながら起きた。状況は実際のところとは全く違っていた。
携帯で時間を見ると朝の1時4分だった。

咄嗟に、雲の上のお師匠さんのことが気がかりになった。
いまだ現役で精力的に働いているとは言え、病気を患っていることを少し前に公表したことが私の頭をよぎったのだ。

あの時...

父が危篤状態だと連絡を受けたのが夜の10時。
同居人達がすぐさま飛行機の予約をしてくれ、フライトは翌朝出発の便が取れた。
スーツケースを持ち出し、慌てて旅支度をし始めたことはおぼろげながら覚えているが、頭の中が真っ白になっていた私は何をどうしていたのか全く覚えていない。
支度を終えてから出発するまでに数時間あり、眠れぬ真っ暗な早朝に、「これからしばらくは facebook をアップできなくなるから、きっとお師匠さんが心配するに違いない」との思いが頭に浮かんだ。
お師匠さんに事情を説明し、しばらくは日本に居ることになる旨を伝えるメッセージを送ると、すぐに返事が届いた。

気をつけて行って来るようにと。父が生きている内に会えるようにと。そしていつものように私を気遣いながら沢山書いてくれてあった。
出発間際までお師匠さんとのメッセージのやり取りが続き、私はお礼を述べて出発した。

もう3年も前のことになる。

その後、お師匠さんとは、父の死を伝えた後一度だけ連絡を取ったのみで、多分、私はもう彼の頭の中には存在していないだろうが、私にとって彼は永遠の『お師匠さん』であることに変わりはない。



「楽園で会いましょう。もし神の約束が本当に成就し、私がそこに入ることができたら」
私の今後の人生を真剣に考えてくれていたお師匠さんに向って私が放った言葉は、お師匠さんの思いやりに満ちた計画を打ち砕いた。


できれば、私の方がお師匠さんよりも先にこの世を去ることができますように。
いつもそう思いながら、私は彼の "隠れフォロワー" で居続けている。


20.3.18

落ち着かない日々

夜が開けるのが遅くなり、陽が落ちるのが早くなり、そして寒くなってもきたNZ。
最近早朝の気温15℃という日もあり、半袖のTシャツだけでは居られないどころか、素足で居られなくなってきた。

先週は久々に、在留証明書をもらいに日本領事館に出向いた。(年金機構に提出する目的であれば発行手数料は無料なため、「もらう」という表現が合っている)
同じ書類が複数枚必要な場合、普通は1枚の申請書で事足りるはずなのだが、申請書そのものが証明書となるためか、必要枚数全てに同じ事を記入しなければならなかったのは驚きだった。(コピーしたものでも、領事館の証明印がコピーでなければ問題無いだろうと私は思うのだが...)

ダウンタウンに出掛けた為、通りすがりのお土産物屋を覗いてみたりもしたが、買いたい物は全く無く、デパートにも立ち寄ったが、興味をそそられる洋服も無く、同居人たちに美味しい食べ物でも買って帰ろうかと思っても、わざわざ買って帰るような美味しいものを売っている店も別に無い。

日本だったら、買って帰りたくなる美味しいスイーツが、何処にだって山ほどあるのにな... と、痛い足を引きずりながら考えていた。

出掛けても、ケーキ一つも買って帰る気にならない街...
お金をセーブするのにはもってこいの場所だ。

バス停を一つ乗り越し、家の近くのビジネス服専門店で長男へのプレゼントを買って帰った。
プレゼントだと伝えてあったのだが、包装は至って簡単なもので、品物を包装紙でクルクルと巻いてシールを貼っただけだった。(立てて持つと中身がすっこ抜けてしまう)
まぁいいか、身内だし...




先週同居人と買い物に出掛けた折り、奇妙な枝振りの木を発見した。
高木なので、まさかクレーンを使って(何かの形に)剪定したわけでもあるまいな... などとTと話をしながら、信号が変わるのを待つ間に写真を撮った。
この種類の木は皆このように枝が張るのだろうか?




日本行きまで20日を切り、出発間際になって焦るのが何より嫌いな私は、既に荷物の用意をし始めているのだが、お土産物はほとんど揃ったものの、持って行く洋服は何を用意したらいいのか決めかねている。4月の関東〜東海地方は暑くなり始める時期か、はたまた、まだ寒いのか...

旅行には大きなスーツケース+機内持ち込み用の小さなスーツケース+ハンドバッグで行こうと思っていたのだが、旅慣れた同居人H曰く、「小さなスーツケースはけっこう邪魔で、機内で上の棚に乗せなくちゃならないのも面倒」とのことで、同居人Tの大きめの Porter のバッグを借りることにしたのだが、このバッグは重量が嵩むと持ち手が手に食い込んで痛くてたまらないというので、数日前、やや厚手の皮を使って『持ち手カバー』を作っておいた。これで少しはマシになるだろう。



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伸び過ぎてしまった Hypoestes を剪定し、切り取った枝を花瓶にさしておいたら、気付かない内に可憐な花をつけていた。
剪定した本体の方は花をつけていないのだが、水分が足りないということなのだろうか?
植物を上手に育てるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。




中野の鍛冶屋

長男の家のある東京で、ぜひとも行ってみたい鍛冶屋があった。
しかし、詳しく調べてみると、会ってみたかった鍛冶職人は数年前に亡くなられたとのことで、その鍛冶屋は既に廃業となってしまっていた。
ショックを受け、胸が詰まった。
日本の刃物の質の良さに誇りを持ち続け、そして更に高品質なものを作るべく努力を惜しまなかった『誠実』を絵に描いたような職人が、また一人この世から消えてしまったのだ。

方丈記が頭の中を駆け巡った。

代々受け継がれて来た職人魂がそこで途切れてしまったのだ。
最高品質を誇る日本の刃物にとどまらず、多くの業界で腕を誇る職人が作業できないほどの高齢になり、逝去してしまうと、後継者が存在しない事業は廃業となり、そして、時代が変わる度に『質』が低下して行くのを免れられないという現実...

東京都中野区に存在していた素晴らしい職人が残した世界に誇れる技術を、いつか、どこかで引き継ぐ人が出て来て欲しいと心から願わずにはいられない。
彼はその為に、生涯をかけて自らが研究開発したデータを、惜しげも無く公開していたのだから。



12.3.18

嗜好の変化 & NZ土産

かつて、鰻の蒲焼きは好物の一つだったが、先日久しぶり(10年ぶりくらい?)に鰻の蒲焼きを食べて、"鰻臭さ" が鼻について耐えられなくなり、「もう要らないかな」と思った。

魚介類の臭いが充満する日本のスーパーマーケット... 
日本に住んでいた頃はそんなことを感じた事も無かったが、慣れというのは恐ろしいもので、あのような臭さに晒される事の無い生活に慣れ切ってしまうと、生まれ育った場所に当然のように存在する臭いがたまらなく不快に思えて仕方がなくなってしまう。

日本のお寿司は臭く感じないだろうか?とちょっと心配になってきた。


4月の帰省に向けて、お土産を買い揃え始めた。



まず到着したのは Harissa spice mix 。このメーカーのものを試すのは初めてだが、粉になっているので持って行くのに便利だと思い購入したものの、1kgも要らないだろうと小分けしジップロックに詰めると、匂いが漏れてNG。


他にも、リクエストのあったソーセージ スパイス ミックスを小分けして持って行くため、匂いの漏れないアルミの小袋を買う必要が出てきた。
だが、インターネットで探しまくるも、NZでは手頃なサイズの安価なものが見つからない...
仕方なくAmazon USで注文したが、果たして出発前に到着するだろうかと心配だ。(配送時間は eBay よりも早いだろうと期待しているのだが...)


日本の地方都市のスーパーマーケットではなかなか手に入らないらしい紅茶/ハーブティも沢山買った。


COCONUT & MANGO のティーは、まるでキャンドルを口にしてしまった感じで、私は飲み干す前にギブアッップ。
ACAI BERRY, POMEGRANATE AND VANILLA は二口目にギブアップ。
姉に写真を送り、飲んでみたいかと聞くと、「ウン ウン」というので、残りをしっかりシールし、持って行く事にした。



我家のお土産定番の歯磨き粉は、迷わず以前買った店に行き購入。(VIP 価格。前回よりも安くなっていたことに、後になって気付いた)
いつも、販売店に依ってこれほど価格の開きがある商品が他にあるだろうかと驚くのだが、NZ$6.60(約¥513)〜 $17.75 (約¥1,380)もの開きというのは、1ダースも買う私にとっては非常に大きな問題で、私のお気に入りの店がもし無くなってしまっていたら... と、店に向う度にヒヤヒヤするのである。(ウェブサイトも無いような店なので、店が存在しているかどうかは、行ってみないとわからない)

ちなみに、日本のAmazon で販売されているものは、最も安いもので¥1,000ちょっとだった(NZ国内で最も高いものを買うよりも安いが、送料を入れるとやはり高くなってしまうかも知れない)


姪っ子のリクエストは Trilogy Rosehip Oil とのことで、有効期限が間近となったバウチャー(割引券)を使うべく薬局に買いに行くと、たまたま Buy 2 Get 1 Free のセール中で、1個だけ買うつもりで行ったのに宣伝に釣られて2個買ってしまった私...
傷跡、ストレッチマーク、シワなどに効果があると書いてあったが、効くかどうかわからないため、1本は自分用にして実験しているところである。使い心地は、ベタつきも無くサラッとしていて、香りもほとんど気にならない。


「美味しいスープストックがあったらおねがい」とのことだったので、いつも使っている VEGETA を買って来た。
以前はチキン味も買っていたが、味が私の好みではなくなって来た為、塩分控えめらしいものを初めて購入。


Kawakawa & Manuka Honey の湿疹に効果がある balm と石鹸は、私も気に入って使っている。バームは日焼け/火傷などに効果覿面で、海釣りに出掛けてひどい日焼けをした同居人Tは、一度塗っただけでヒリヒリが無くなり、肌の赤みも治まって来たと驚いていた。虫さされにもよく効く。
石鹸は乾燥肌が改善し、肌の痒みが解消されるように思う。

馬の絵の付いた石鹸は、長男が飼っているイタリアン グレイ ハウンド用。
天然成分のみで作られた動物用石鹸で、毛並みが良くなり、色が鮮明になるとのこと。
試した事が無いので使い心地&効果のほどはまだわからない。



姪っ子たちにイスラム幾何学模様の鍋敷きを作ったが、透かし彫りを施した後になって、一部ヘアライン クラック(僅かなヒビ)が入っていることに気付き、気落ちした。
当然売り物にはならないが、捨てるのももったいないので、「割れるまで使って」と言って渡すことにしよう。(身内だから、欲しかったらまたいつでも作ってあげられるし)

...

まだまだ土産物ショッピングは続く...



「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...