イギリス王室の揉め事も、オーストラリアの山火事も、すっかりコロナウィルスの話題に掻き消され、世界中の多くの人々が不安を抱えながら生活することを余儀なくされている今日この頃...
Albert Camus の『ペスト』に描かれている世界そのものの様相を示している "震源地" の様子を見るにつけ、これが、この科学技術が進んだ "現代" に起こっていることのようには思えなくなってくるのは、おそらく私だけではないだろう。
既にウィルスは様々な国に広がってしまっているが、NZでは現時点で感染者は確認されてはいない。
だが、人々は感染の恐怖から、中国人を(実際には、見分けがつかないため、アジア人を一括りとして)敬遠し、人種差別とも十分受け止められるほどの迫害をし始めている。
『病原菌拡散者』という汚名を着せられたアジア人はSNSなどを通して実態を公表してはいるが、偏狭で無思慮な "ニュージーランド人" と名乗る輩たちは、NZ生まれのアジア系の人々に対しても、それとは知らず(いや、様々な可能性を考える能力が劣っているのだろうとしか思えない)公の場で容赦なく攻撃するという愚行に出ている。
中東の人々=テロリストと決めつける人々と同じようなものだ。
政府の対処が後手後手になっているのを非難する市民は多いが、一人の伝染病患者が確認された時点で、既に病原菌は誰かにうつっており、鼠講のごとく増え広がっているという状態では、実際のところ手の打ちようがないではないか... どの時点で対策を発表したとしても『手遅れだ』と言われるに違いない。
NZ政府は、2月2日以降に中国本土から来た者、及び中国本土を経由してきた乗客は入国禁止とし(NZ国民並びにNZ永住権保持者は制限付きで入国可)、また中国本土への飛行便を全て当面の間運航停止とすることを発表した。
また、"震源地" に足止めとなってしまっているNZ国民を帰国させるべく、チャーター機を出すことを決定したが、帰国者を2週間隔離するための軍の施設を用意したと発表すると、それを受けて、その施設のある地域の住民が不安を訴え始めた。
どう考えても、完璧な対応などできる由はない。だが、何とか早急に対処しなければならないという立場に置かれた人々は、身の縮む思いをしながら、酷評に耐え、不完全だと承知しつつも判断を下さなければならないのだ。
この騒ぎが収束するのにどれくらいの時間がかかるのかわからないが、この伝染病もいつかは姿を消し、時を違えてまた別の伝染病が出現することになる。
この世から病原菌が一掃されることなど不可能だろう。
そんな最中...
日本に居る長男から連絡が入った。
長らく連絡も無かったかつての近親者から、彼の人の実家の墓の場所を教えて欲しいというemailが届いたというのだ。問い合わせには私たちの肉親が関係しているようだが、詳細は知らされていないとのこと。取るに足りない案件であればいいのだが... と、皆胸中穏やかではなくなった。
私は咄嗟に、見えないものの存在(力?)を感じてしまった。
何故、よりによって彼の人の誕生日であり、私の父の命日である今日、連絡が来たのだ?
一年は365日もあるというのに、何故今日なんだ?
しかも、email を受信した時間は、彼の人の命日の日付になろうという、正にその時だった。
Albert Camus の『ペスト』に描かれている世界そのものの様相を示している "震源地" の様子を見るにつけ、これが、この科学技術が進んだ "現代" に起こっていることのようには思えなくなってくるのは、おそらく私だけではないだろう。
既にウィルスは様々な国に広がってしまっているが、NZでは現時点で感染者は確認されてはいない。
だが、人々は感染の恐怖から、中国人を(実際には、見分けがつかないため、アジア人を一括りとして)敬遠し、人種差別とも十分受け止められるほどの迫害をし始めている。
『病原菌拡散者』という汚名を着せられたアジア人はSNSなどを通して実態を公表してはいるが、偏狭で無思慮な "ニュージーランド人" と名乗る輩たちは、NZ生まれのアジア系の人々に対しても、それとは知らず(いや、様々な可能性を考える能力が劣っているのだろうとしか思えない)公の場で容赦なく攻撃するという愚行に出ている。
中東の人々=テロリストと決めつける人々と同じようなものだ。
政府の対処が後手後手になっているのを非難する市民は多いが、一人の伝染病患者が確認された時点で、既に病原菌は誰かにうつっており、鼠講のごとく増え広がっているという状態では、実際のところ手の打ちようがないではないか... どの時点で対策を発表したとしても『手遅れだ』と言われるに違いない。
NZ政府は、2月2日以降に中国本土から来た者、及び中国本土を経由してきた乗客は入国禁止とし(NZ国民並びにNZ永住権保持者は制限付きで入国可)、また中国本土への飛行便を全て当面の間運航停止とすることを発表した。
また、"震源地" に足止めとなってしまっているNZ国民を帰国させるべく、チャーター機を出すことを決定したが、帰国者を2週間隔離するための軍の施設を用意したと発表すると、それを受けて、その施設のある地域の住民が不安を訴え始めた。
どう考えても、完璧な対応などできる由はない。だが、何とか早急に対処しなければならないという立場に置かれた人々は、身の縮む思いをしながら、酷評に耐え、不完全だと承知しつつも判断を下さなければならないのだ。
この騒ぎが収束するのにどれくらいの時間がかかるのかわからないが、この伝染病もいつかは姿を消し、時を違えてまた別の伝染病が出現することになる。
この世から病原菌が一掃されることなど不可能だろう。
そんな最中...
日本に居る長男から連絡が入った。
長らく連絡も無かったかつての近親者から、彼の人の実家の墓の場所を教えて欲しいというemailが届いたというのだ。問い合わせには私たちの肉親が関係しているようだが、詳細は知らされていないとのこと。取るに足りない案件であればいいのだが... と、皆胸中穏やかではなくなった。
私は咄嗟に、見えないものの存在(力?)を感じてしまった。
何故、よりによって彼の人の誕生日であり、私の父の命日である今日、連絡が来たのだ?
一年は365日もあるというのに、何故今日なんだ?
しかも、email を受信した時間は、彼の人の命日の日付になろうという、正にその時だった。
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