21.9.20

朝、彼の人のことを考えていた

最も大事な人が、ある日突然、何の痕跡も残さずこの世から消えてしまったら、心の中に何が残ると思う?

そう誰かに聞いても何になるわけでもないのに、無性に雲の上のお師匠さんにそう聞きたくなった。


彼の人が突然この世から消えてもうすぐ 22年になる。

そして、ここ NZ での生活は 17年半。

生活を取り巻く全てが新しくなったはずなのに、心の中には未だ大きな穴が空いたまま、1998年に負った精神的な深い傷を引きずり続けて生きている。


ふと観た日本のニュースには、奥さんと 2人の子供を殺害された男性が映っていた。殺人犯は死刑ではなく無期懲役となったとのこと。近隣の住人も含め 6人をも殺害しておきながら、死刑にはならず、無期懲役となった殺人犯は、政府に死ぬまで養い続けてもらえるというわけだ(国民の税金で)。他人の人生を奪っておきながら、この先の生活費の心配をすることなく、3度の食事を与えられ、楽に生きられるようになっている。 "法制度" というものに、疑問を抱かずにはいられない。

おそらく殺人犯を何度殺しても殺し足りないほどの憎しみをずっと心に抱えたまま、残されたあの男性とその親族は、一生癒されることのない憎悪と悲嘆に暮れる生活を送り続けることになるのだろうと想像したら、私は誰も憎むことなく居られるだけマシなのかも知れないと、そんなことを思ってしまった。



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