鉋がけの仕上げはシャープに研ぎ直した刃で極薄く削って行き、板の厚みがほぼ均一になるよう整える。(caliper で測って100%誤差がないように削れる人がこの世に存在するのだろうか?)表面は滑らか且つシャープで、サンダーで削って均した面とは明らかに輝きが違う。
スクロールソーの扱いにもすっかり慣れ、最近は透かし彫りを施した箱ものを作るようになった。箱ものは時間ばかりかかって売れるかどうかわからないという難点はあるものの、売ることだけを考えているとチンケなオーナメントのようなものばかりを作ることになり、自分がまるで進歩していないように思えて落ち込んでしまうため、もうどうでもいいやと開き直って、自分の技術を向上させるものを作ることに決めたのだ。
これは卓上ペンケースとして作った。蓋の透かし彫りの裏には色ガラスが入っている。光に照らして見るものではないので、透明性の低い色ガラスを使った。
他のどこにも売っていない、私だけが作る物である。