25.6.20

COVID-19: 止められない感染者の帰国

あれよあれよという間に、国内の感染者が 13名(直近の感染帰国者15名のうち2名完治)になった。

全て、最近国外から NZ に帰国した国民或いは永住権保持者で、帰国者は全員入国後14日間の隔離施設(ホテル)滞在を義務付けられており、毎日のように感染者が見つかってはいるが、一般市民への警戒レベルは引き上げられることなく、感染は隔離施設内のみに限られ、市中感染は今のところ確認されていないとのこと。(数日前の、検査無しで施設を出てしまった複数のケースを除いてだが)

日本でもやはり、帰国者に対して14日間の自主隔離を要請しているようだが、隔離にかかる費用は一部を除いて(最初の検査結果が出るまで指定ホテルに滞在した場合に限り滞在費用は無料?)自己負担であると聞いている。
しかし、ここ NZ では帰国者全員の14日間の滞在費(ホテル宿泊代、食費等々)はこれまで全て政府が負担してきたため、何千人分もの14日間に及ぶ生活費は、実質国民が支払わされる税金から出ていたことになり、反発する声が少なからず上がっていた。(14日間を過ぎても、検査結果が陽性であれば、治癒するまでの期間、政府がずっと面倒を見てくれるということになるのだろうか?)
既に莫大な金額になっている上に、この先もまだ何千人も帰国予定であるとのことで、記者会見でその費用負担について問われた首相は、このような非常事態には政府が国民を救済するのはしかるべき措置だと数日前には明言していたのだが、今後は政府の全額負担を見直すことになる可能性が浮上し、今度は今現在国外に居る帰国希望者からの反感を買うこととなった。
両者を満足させることはおそらく不可能だろう。


隣国オーストラリアでは、また感染が再拡大しつつあるのか、昨日スーパーマーケットでのパニック買いが報じられていた。


NZ でもまたこのような光景を目にするようになるのだろうか?
何を差し置いても、帰国者の感染チェックだけは、今後ミスを犯すことなく徹底して行って欲しいものだ。




17.6.20

COVID-19: 新感染者 2名

24日間新感染者数ゼロを記録したNZ だが、ついに昨日、新たな感染者が報告された。

UK から帰国し、定められた14日間の隔離期間を待たずして親の訃報を受けた女性二人は、人道的配慮で隔離施設を離れる許可を取り、オークランドの隔離施設であったホテルから、*身内が用意した自家用車で主都ウェリントンにある家族の家まで戻ったとのこと。
オークランドからウェリントンまでは相当な長旅であり、最初報道された「道中誰とも接触しておらず、何処にも立ち寄ることはなかった」という内容に疑問を呈する声も出ていて、果たして報道されたことが真実なのかどうかわからない国民は、状況の変化を不安を抱えながら見守らなければならない状況になってしまっている。

NZ 帰国後初めてウェリントンでウィルス チェックをしたという報道を聞いた国民が、怒りを露わにしたのは言うまでもない。
本来、帰国した場所、オークランドで検査を受けていて然るべきなはずが、帰国後一週間ほどの隔離期間があったにも関わらず、一度も検査を受けていなかったというのは正に驚きである。


感染が明らかになった昨日になって初めて、滞在していたホテルで接触した可能性がある人々を探すという作業が始まったというわけだが、もし感染が拡大していたら、また元来た道に戻らざるを得ないだろう。

ニュース サイトからの抜粋



感染者は言わば犠牲者であるのに、自分が菌を撒き散らした段階で今度は加害者として非難されることになる。(明らかに "加害者" と呼ぶに相応しい愚の骨頂と言えるケースも実際ある)
浴びせられる非難は情け容赦のないもので、聞くに堪えない冷酷なものも非常に多い。


人間は全くもって不完全である。
このどうしようもなく救いようのない事実を忘れてはならない。
悲しいかな、人災というものは決して無くなることはないのだ。


追記:新たに感染者が出たという報道の2日後になって、感染者に移動のための車を用意したのは友人たち(2人?)で、その友人たちは感染者が途中道に迷った際にも助けに行き、こともあろうにキスとハグで感謝の意を示されたとのこと。濃厚接触者となったその友人の内の一人は、その後ジムに行って運動していたようで、ジムのみならず、その友人たちの訪れたであろう先々で波紋が広がるのは目に見えている。

コロナウィルス が蔓延している UK から帰国し、何の検査もされないまま隔離期間満了を待たずして施設を出た人々に対して、友人たちもまた、何の緊張感も抱かなかったのだろうか? 能天気な人々と言われても致し方ないだろう。



8.6.20

COVID-19: NZ now Covid-free



17日間続けて新感染者ゼロを記録した今日、最後に残った NZ 国内の感染者一人も完治し、一般国民の知り得る限りにおいて、NZ にはコロナウィルス の感染者は居なくなったようだ。



NZ 入りしている Avatar の撮影クルーは14日間の隔離中であるが、今後そのような海外からの入国者が感染源とならない限りは、安心して暮らせるようになるだろうと、国民の多くが、引き続きの国境封鎖に等しい措置を政府が取ってくれるよう、心から願っている。

感染の心配は非常に薄らいだことは間違いない。だが、国内の大、中企業は店舗数を減らし、人員削減せざるを得ない状況に変わりはなく、生活困窮者が増え、怒りの吐口を犯罪という形で行動に移してしまう輩が増えてきたように見受けられるようになったのは、非常に残念なことである。


さて、NZ は今日の深夜、アラート レベルを 1 に引き下げると、午後 3 時に首相がライブで記者会見をした。
この数ヶ月間、一時も尽力を惜しまなかった首相 Jacinda Ardern も、保健省最高責任者 Dr. Ashley Bloomfield もまた、素晴らしい笑顔で会見をしていた。

明日からは、国境の厳しい制限以外は、このパンデミック以前の生活と同じように振る舞うことができるようになる。
感染者数が一桁にもなっていない国々で、人々が政府の規制を無視して自由に出歩いているのとは、状況が全く違うのだ。

ほとんどのニュージーランダーは、本当によく頑張ったと、胸を張っていいだろう。
良い国である。




「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...