22.7.18

木製ツールのカビ対策

日本に1ヶ月弱滞在+長引いた家の外壁のペイント作業のせいでしばらくの間アトリエに入ることができず、締め切ったままだったのが災いしたのだろう、棚に並べてあった木製ツールの幾つかにカビが生えてしまっていた。

木製品のカビ取りはアルコールで消毒するというのが一般的なようだが、今後カビを生えにくくするにはどうしたらいいのだろうとネットで調べてはみたものの、こと木製ツールのカビ対策に関してはめぼしい情報は無く、考えた末に、殺菌、抗菌、抗カビ作用等々で特に優れていると言われている Tea Tree Oil を含ませた布で表面を拭いておくという方法を試してみた。
オイルなので木製品に塗っても害は無いだろうと思うが、効果の程はしばらく経ってみないとわからない。



ツールのカビ対策にと買った Tea Tree Oil だが、Melaleuca alternifolia (Australian Tea Tree Oil) と Leptospermum petersonii (Lemon scented tea tree oil) を混ぜたもので、強いレモングラスのような香りがする。あまりに強過ぎて、カビだけではなく逃げて行く人間もいそうだ。

Tea tree oil は、調べてみるとかなり色々な使い方ができるようで、届いて早々に切り傷だの腫物だのに塗ってみたところ、虫刺されとか汗疹の痒みを抑えるのには確かに効果があった。だが、同居人たちには案の定その香りが不評だったため、同じく抗菌作用があるとされているペパーミント オイルと、刃物の錆止めとしてもよく使われているホホバ オイルを追加で(別の業者からだが)買ってしまった。

* 浅い切り傷/かすり傷には、日本のソンバーユ(馬油)の方が効果があるように私は思う。おそらく個人差があるだろうが...

届いたホホバオイルは100% pure cold pressed, unrefined, organic jojoba oil と書かれていたが、日本で販売されているものよりも格段に安く、500ml で NZ$49、日本円にして ¥3,700 程度。無臭で、肌に塗っても全くべとつかず、恐竜のようにシワシワな手の甲に塗ると、シワシワながらしっとりスベスベになった。

これまでは刃物用に作られた椿油を包丁の錆止めとしても使っていたが、100%ピュアな椿油ではなかったので、包丁に使うのは少々違和感があった。(刃物だけに使うのだったら、多分オーガニックである必要は無いのだが、他にも使い道が多くあるだろうと踏んで、少々高いオーガニックのものにしておいた)

ペパーミント オイルは純正アルコールと精製水を加えてスプレー容器に入れ、室内の除菌スプレーとして使うことにした。夏には爽やかだが、冬にはますますキーンと冷たくなる気がする匂いである。(ラベンダー オイルも抗菌作用があるとのことだが、我が家ではラベンダー臭は歓迎されないため、購入御法度)
生乾きのような洗濯物の不快な匂いも取れてくれると嬉しいのだが、果たしてうまく行くだろうか?


連日の漂白剤の臭いで口の中が苦くなるのを覚えた私は、できるだけ化学薬品を使わないようにと心がけるようになったわけだが、特にアロマ好きというわけではなかったので、その筋の知識はほとんど無く、また、美容に関心があるわけでもなく、それでツールの手入れなんぞしているのである。


何はともあれ、これらの天然の産物だけでカビ退治ができれば万々歳だなと、期待を込めて散財した次第だ。


15.7.18

雨ばかりの冬...カビ取りは完全防備で

毎日々よく雨が降ること...

おかげで壁と天井の境目の角にまたカビが生え始めた。

昨年から使っているカビ取り剤 30 seconds mould off は確かによくカビが取れはするが、要するに漂白剤なので、スプレーで飛び散った細かい液が衣服に付着すると、その箇所の色が抜け落ち、ほとんどの場合真っ白ではなく濃い肌色のような、薄茶色のような色になってしまい、お出かけ着としては使えないシロモノになってしまう。



幸いなことに、歳をとってかなり体型が変化してしまった私は、家着にしかならない言わば作業服を沢山持ち合わせているため、部分的に脱色してしまった服は躊躇することなく捨てられるようにもなり、タンスのお掃除にもなっているのであるが、細かい霧状の液体を吹くということは、鼻や口から吸い込む危険性が大であることも忘れてはならない。


余談ではあるが、かつて、日本の小中学校の給食を作っている業者の見学会で、洗浄中の大量のキャベツの千切りの隣を通過した際に、霧のような水しぶきを若干浴びた父兄が、見学会を終えた後、服に脱色と判断できる斑点が無数に付いていることに驚き、食べ物に漂白剤をかけているのかと、非常に憤りを感じたことを話してくれたことがあった。

給食センターは清潔であるのは当然要求されることではあるが、食べ物そのものに漂白剤を使用するとは以ての外だ。いったい何を考えているのだと普通の人なら思うだろうに、そこで働く人々には異様に映らないというのはどうしたわけなんだろうか。甚だ疑問である。


今回の天井付近のカビ取りは、背の高い脚立を買って来たため、昨年よりも遥かに楽だったが、カビ取りのために NZ$159(¥12,000 強)の出費というのは結構痛かった。


出費は痛かったが、この Rhino Double Sided Ladder は品質的には問題無さそうで、非常に安定していて、ストッパーの動きもたいへんスムーズなため、長く使うことを思えば、買って損はないものだろう。
(高所で作業することには危険が伴うため、安物は断じて買うべきではないと私は思っている)


と、そんなわけで、ここ数日は家の掃除に専念していて、棚作りは中断...

数日前には父から譲り受けた鉋の台を直し、この春日本から買って来たシャプトンの(私にとっては超高級な)砥石修正器「なおる」を使って天然砥石を平らに均してから鉋刃を研ぎ直し、この寒い中汗をかきながら一心不乱に鉋がけをしていたが、木工の作業をしている時の集中力と、掃除をしている時の集中力の違いは歴然だ。


私は、掃除も料理も得意分野ではないように生まれついているとしか思えない。




3.7.18

色鉛筆までeBayで買う時代

濃い色の板に印を付ける際にあったら便利だなと思い、白鉛筆を買いに出かけたのだが、大手の文房具店には、色鉛筆セットはあれどもバラ売りの色鉛筆は無く、お高いアート用品専門店には行く気にもなれず、仕方なく家に帰り eBay で検索...

10本で約 ¥370 ほどの、洋裁にも使え、木工にも使えると説明書きのあった白色のみの色鉛筆を注文した。
洋裁に使えるということは、硬すぎない芯であるはずだと予想しているのだが、届いてみないとわからない。

日本の文房具店にはまだバラ売りの色鉛筆が存在しているのだろうか?多分あるだろうな... 100均でも売っていそうだ... などと、いつも日本と比べてしまう私とは違い、ほとんどの物をインターネットで購入するのが当たり前になってしまっている同居人たちは、リテイルショップで買い物をすることなどハナから考えておらず、すぐに手に入らないことにもさしてストレスを感じなくなったように見える。

直ぐには要らないけれども、いずれ必要になるだろうものを注文しておく。それも余分に... 然るに、長い期間物は溜まったまま...
当面の間たった1本だけあれば事足りる白鉛筆の、残りの9本全部を使い切るのはいったい何年後だろうか?


本当に "良い世の中" になっているのかな?と首をかしげることの多い自分は、日本に住む姉よりももっと時代に取り残されている感があるなと、今日、誕生日を迎えた姉と Line でチャットしていて思った。



1.7.18

病み上がりの洋裁

この冬二度目の風邪を引いたが、この前ほどひどくなく、喉の痛みと節々のだるさが3日ほど続いた後は嘘のようにスッキリ治った。薬も飲まずに回復したのは幸いだったが、時々右耳だけ耳鳴りがするようになっている。その内に気にならなくなってくれればいいなとただ願うのみだ。


身体が本調子ではなく、アトリエに降りて行く気にならなかった時には、ベッドルームの一角に設えたソーイングスペースで作業をしていた。少し前に買った安い厚手の "ズボン"(フランス語?こちらではtrousers と言い、アメリカでは pants と言う)2本の裾上げをする必要があったからだ。

ニット用ミシン糸は遥か昔に日本で買ったものしか無かったが、まだ丈夫そうだったのでそれで良しとした。


買ったズボンはどちらも伸縮素材で、職業用直線ミシンと年代物の3本糸のロックミシンでビロビロに伸ばすことなく縫えるだろうかとかなり心配だったが、抑え金をプラスチック製の物に替え、抑え金の圧を通常よりも弱くしただけで問題なく縫えたため、(*裾を自分に合った長さ+上げ代(縫い代)の位置でカットしたら、捨てる方の布で試し縫いするべし)、最終手段として用意した伸び止めテープを使うには及ばなかった。




針先が若干シャープさを欠いているように感じたため、今回針は新品に交換し、ミシン油もさしておいた。上糸と下糸の糸調子は、針や機械の状態によって大きく変わるのだ。

* 油をさす箇所は取扱説明書に書かれているが、ほとんどのミシンは機械を開けてみることなく油をさすことができるようになっているはずだ。

安いズボンを買ってきても、誰かに丈を詰めるのを頼まなければならないというのは厄介だろうなと、想像しながら縫っていた。頼む手間も、時間も、更には代金もかかることになる。(頼んだ業者が下手くそだったら超ガッカリだし...)

まだ小学生の頃から縫い物をする習慣が身についていてよかったと、心からそう思った。




「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...