25.3.20

COVID-19: NZ 当面4週間の lockdown 決定

急激に感染者数が増えたNZは、今日の深夜11:59にAlert Level 4 の国家非常事態宣言が出されることとなり、慌ただしい雰囲気に包まれている。

基本的に、今居る場所から離れないこと。同居者以外との接触は禁止。必要不可欠な食料品/日用品の買い物時には、他の客やスーパーマーケットのスタッフとの距離を2m以上取ること。また、入店に際しては、一度に店内に入店できる人数を制限するとのことで、家族と一緒には入店できず、一人で買い物をするようにという通達が来た。

パニック買いに走らないよう、スーパーマーケットの外には警察が待機し、監視する場合もあるらしい。

NZ国内全てのレストラン、バーはもとより、様々な小売業も完全に店を閉めざるを得なく、非常事態の最中に開いているのはスーパーマーケット等の生活必需品を扱う店舗、ガソリンスタンド、薬局、郵便、獣医、タクシー等々で、政府の通達では営業することになっている銀行は、ほとんど閉める方針でいるようで、限られた支店のみ、週に一度数時間開けるとかいう書き込みがあったりして、いったいどうなることやら、よくわからない。

H の働いている広告代理店では、今週初めから職員全員を在宅勤務としたとのことだったが、在宅勤務できない業種は最低でも4週間の休業とするしかない。
配送業者は営業可能とはなっているが、配送に関しては生活必需品のみ受け付けるという制限が付いたため、それ以外の商品は最低でも4週間は配達されることはない。

フライトセンター(旅行代理店)は航空会社の大幅路線カットに続き、諸外国からの入国が事実上禁止となり(NZ国民及び永住権保持者とそれらの家族は入国可)、出国についても非常に厳しい制約が課せられたため、大幅な人員削減を行い、首切りの対象になってしまった人々は一時的にスーパーマーケットに転職という記事も、ニュースで取り上げられていた。

とりあえず次の仕事にありつけた人は幸運であると言えるだろう。


まずは4週間、国民のほとんどが自主隔離状態となるわけだが、もしそれでも感染者数が増え続けた場合は、さらに長い期間非常事態宣言が発動されることになる。


NZの3月25日現在の感染者数は205人、死者0と発表されている。
日本よりも遥かに少ないにもかかわらず、非常事態宣言が発動される事態になったというのは、NZの"基盤"が弱いことをよく物語っている。
病院は日本ほど整備が整っているわけではなく、イタリアのように一気に感染者が増えてしまったら手の施しようがなくなってしまうわけだ。
そう考えたら、日本は数多の大災害をくぐり抜けてきた実績があるためか、底力があるのだろうなと思えてならない。日本は強い国だよなと、そんなことを考えてしまった一日だった。

あぁ、こんな不便な状態が一刻も早く終息を迎えてくれないかな...

多くの国民が lockdown を前に、既にうんざりしてしまっているのが手に取るようにわかる lockdown 直前の風景を、私は何故だか写真やビデオに収める気にはならず、既に機能をストップしているかのように思てならない銀行のお粗末な対応に辟易しながら、スーパーマーケットにも寄らず家路についた。




20.3.20

COVID-19: NZ 国境封鎖に突入

At 11:59pm on Thursday, March 19, the NZ Government shut the border for the first time.

NZ 政府は、コロナウィルス 感染確定者28人の段階で、自国民の海外への渡航禁止及び外国人の入国禁止を発表した。

人々はイタリアなどの惨状を見ているため、判断が早すぎると思った人など、おそらくほとんどいないだろう。

NZへの旅行を計画していた人々にとっては非常に痛い措置だが、非常事態というのはそういうものなのだ。


 Jacinda Ardern 首相が毎日メディアに登場し、確固とした態度で理路整然とマスコミの質問に返答しているのを見ると、弱腰のどこぞの首相とはまるで違うなと、感心せずにはいられない。


日本に高齢な母が居る私にとっては、渡航禁止令よりも飛行機の運航停止の方が深刻な問題になる可能性を秘めている。

渡航禁止といっても、温情あるNZ政府は肉親の命の危機に際して無慈悲で冷酷な対処はしないに違いない。だが、飛行機が飛んでいないとなると打つ手が無いのだ。


母が元気でいるよう切願すると同時に、この非常事態が一刻も早く収束してくれることを、ただただ祈るばかりである。





19.3.20

COVID-19: NZのその後

NZ 国内のコロナウイルス罹患者は3 月17日の段階で12名と報道されていたが、翌18日には一気に8人増え、20名の感染者が確認されている。(今現在、NZ ではコロナウィルス による死者は報告されていない)
罹患者全てが NZ 国外で感染してきた人々で、イランを皮切りに、ヨーロッパ(イタリア、ドイツ等々)、アメリカ、カナダ、イングランド、オーストラリア等の国名が挙がっていた。

オーストラリアからの旅行客は、NZ に来る前にフランスに行っており、オーストラリア帰国直後コロナウイルスの検査をしていたようだが、なんと、検査結果を待たずに NZ に来てしまい、NZ のカフェで息子と食事をしている時にオーストラリアからの検査結果(陽性)を受け、すぐさま滞在中のホテルで自主隔離に入ったとのことで、オーストラリアで検査をしておきながら、結果を待たずに NZ に来てしまったという、思慮分別のかけらも無い身勝手な行動に、NZ 国民は当然のことながら怒りをあらわにしたのは言うまでもない。
数多のバッシング報道を見たその罹患者の娘は、父親は正しい振る舞いをしたのに非難されるのは間違っていると強く抗議したが、その抗議は更に大きなバッシングを喰らい、その家族のとんでもない倫理観が、数え切れないほど多くの NZ 国民の顰蹙を買ったのを見て、私はこの国健全さを実感し、少し安心した。

NZ 政府は、3月16日の午前 1:00 以降に諸外国から入国した全ての人々に、14日間の自主隔離を義務付けた。
それに従わない者は強制国外退去を申し渡され、速やかに従わなければ警察に逮捕されることになる。(実際に滞在先から警察に連行され、強制出国に至ったケースも出ている)
国外退去(国外追放)ということになれば、将来、この国に入ってくることは非常に難しくなるのは間違いなく、そのような "履歴" を持った旅行客を手放しで受け入れる他国もまた、限られてくるだろうと予想されるため、せっかく支払った旅行代金が水の泡になっても、到着した国の方針を素直に受け入れるしか無いのだということを、肝に銘じておかなければならない。

それにしても、この危機的状況の最中に海外旅行に出かけても楽しくはないだろうに...
旅行代金をドブに捨てたくないがために、人々は心配しつつ出掛けるのだろうか?

各国の状況は刻々と変わっており、到着した場所が完全に封鎖されていて、観光どころではなく、食料を調達するのにも苦労をする可能性が出てくるやもしれぬとは考えないのだろうか?
最悪な場合、飛行機が運行を停止し、国に帰れず、その地で命を落とすことになる。
それまでして旅行に行きたいのだろうか?

今の時期、切迫した状況で飛行機に乗らなければならない場合(家族が危篤状態とか)を除いて、空港に出向くべきではないと私は思うのだが...



NZ で最も感染者数が多いのはここオークランドだが、海外から運んで来てしまったウィルスを自主隔離という形でなんとか抑えようとしている NZ 政府の努力が、自分の置かれた状況を考える能力が欠如しているとしか思えない人々によって踏みにじられることがないよう、祈るばかりである。



12.3.20

🏓 卓球を楽しむ親子

60 歳半ばの姉と86 歳を越えた母が、ダイニングテーブルを使って、二人で楽しそうに卓球をしているビデオが送られてきた。

母がしっかり打ち返している姿に驚いたのは言うまでもないが、「普通、(母の歳になったら、卓球なんぞ)喜んでやらないよね」という姉の言葉から、母が楽しんでやっているのがうかがえ、あの歳になっても母は好奇心旺盛なままなのだと、安心した。

一日に 30分を 2回... いい運動になっていることだろう。

しかし、何故に卓球?

姉曰く、YouTube で武漢の隔離家族がやっているのを見て、あまりに楽しそうだったので、すぐに簡易卓球セットを買ったとのこと。(コロナウィルス に感染しているわけではないが)

武漢の隔離家族はコロナウィルスで相当な打撃を喰らっているに違いないが、おそらく気晴らしに行っただろう卓球の様子は、国境を越えて好影響を与えてくれるものとなったというわけだ。
私はそのビデオを見つけ出すことはできなかったが、最低な状況にあっても常にポジティブに生きることを忘れてはいけないと、改めて思った次第である。


隣国オーストラリアのスーパーマーケットでは、女性同士が激しくトイレットペーパーの奪い合いをし、ニュースの一面を飾っていたが、自分の利益しか考えない輩というのは、誠に見苦しい行いを恥じることなく人前でさらすことができるものである。

そのニュースを観て、心底愚かだなと感じた人は少なくはなく、辛辣なコメントが多く寄せられていたのは、まぁ当然と言えば当然だが、そのようなコメントで誰かを寄ってたかって攻撃し始めるというのはいかがなものか... そのような一昔前には表に現れなかった超ローカルな話題が、個人を特定でき得る形で、今は即座に全世界に向けて配信されてしまうというのも、これまた恐ろしいことのように思えて仕方がない。
悪行を犯した人のプライバシー云々を叫ぶつもりはないが、もし仮に、誰かの悪意によって投稿された写真なりビデオなりが世に出回ってしまったとしたら、『冤罪』を着せられることになる人が出てくる可能性は高くなり、また、撮影された中に写り込んでしまった第三者の人生を狂わせるものに繋がる可能性も、これまた否定できないのである。

何はともあれ、自分の周りには、撮影可能なスマートフォンを携帯している人ばかりだということを、よく理解した上で行動することを絶対に忘れてはならない。
肖像権の侵害などと、顔が出てしまった後で訴えたところで "あとの祭" なのだから。



私はVRで、毎日一人黙々と汗を流している。
少し前に購入した BOX VR という、音ゲー ボクシングは、難しくはないが、T シャツがぐっしょり濡れるほど汗だくになり、消費カロリーも表示されるため、頑張り甲斐はある。
だが、エクササイズとしてはもってこいだが、ボクシング自体には全く興味が無く、BGMも別に好きなジャンルの音楽ではない私にとっては、"単なる運動" でしかなく、お世辞にも楽しいとは言い難いのが難点だ。


20年以上前(いや、25年以上前か?)、夕方になると家族皆で家の外に出てバドミントンをして楽しんでいたのを、今ふと思い出した。
彼の人の職場で働いていた人も中に入っていた。
そして、夕刊を配達に来た新聞屋さんが、私たちを見て笑顔で話しかけてくる...

実に健康的な家族だった。




3.3.20

COVID-19 : NZ初のコロナウイルス感染者

先月末、NZ国内で初めてのコロナウィルス感染者が出た。
イランからバリを経由してオークランド空港に降り立った60代の男性は、オークランド到着後間もなく、オークランド シティー ホスピタルの隔離病棟に入院したとのこと。

そのニュースが流れると、すぐに市民はスーパーマーケットやらハードウエアショップに殺到し、マスクやらハンドサニタイザーやら、何故だかトイレットペーパーや水のボトルまで買い込み始めたようで、すっかり物がなくなったスーパーマーケットの陳列棚の写真がニュースで取り沙汰されていた。(オイルショック時の日本を思い出した)

それを受けて首相は、パニックになる必要はないと、国民の動揺を一笑に伏す素振りで緊急会見をしていた。その前日の初めての感染者が出たという緊急会見の際には、まるで戦争に突入したかのような悲壮な面持ちであったのだが、その暗い会見が嘘のように、何事もなかったかのような気楽な明るい表情を国民に見せていたのが、非常に印象的であった。

はてさて、この先、NZでどれほどの感染拡大が待ち受けているのか...




キッチンの窓際に置いた Bear's Paw (Cotyledon tomentosa) に沢山花が咲いた。
薄いピンク色の花弁は、日が経つにつれて赤みが薄れ、色褪せて黄色くなって来るのが少々残念だ。




アトリエでは簡単なプラント スタンドの製作が続いている。
今回は少し丈を長くし、大きめの鉢が乗せられるよう、幅も広くした。


前回は、足と、足を繋ぐ板の厚みを変えて作ったのだが、今回は全て同じ板厚。
見た目は大差が無いのだが、板厚を変えて作る方が、組み立てた時のコンマ何ミリという微妙な狂いを気にせずに済むため、処理が楽である。


全ての結合部分を段差がないように鉋で削るのだが、板目がクロスしているため、削る際には注意が必要だ。

次は、この基本の形に色々と手を加えて作ってみようと思っている。




「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...