19.3.20

COVID-19: NZのその後

NZ 国内のコロナウイルス罹患者は3 月17日の段階で12名と報道されていたが、翌18日には一気に8人増え、20名の感染者が確認されている。(今現在、NZ ではコロナウィルス による死者は報告されていない)
罹患者全てが NZ 国外で感染してきた人々で、イランを皮切りに、ヨーロッパ(イタリア、ドイツ等々)、アメリカ、カナダ、イングランド、オーストラリア等の国名が挙がっていた。

オーストラリアからの旅行客は、NZ に来る前にフランスに行っており、オーストラリア帰国直後コロナウイルスの検査をしていたようだが、なんと、検査結果を待たずに NZ に来てしまい、NZ のカフェで息子と食事をしている時にオーストラリアからの検査結果(陽性)を受け、すぐさま滞在中のホテルで自主隔離に入ったとのことで、オーストラリアで検査をしておきながら、結果を待たずに NZ に来てしまったという、思慮分別のかけらも無い身勝手な行動に、NZ 国民は当然のことながら怒りをあらわにしたのは言うまでもない。
数多のバッシング報道を見たその罹患者の娘は、父親は正しい振る舞いをしたのに非難されるのは間違っていると強く抗議したが、その抗議は更に大きなバッシングを喰らい、その家族のとんでもない倫理観が、数え切れないほど多くの NZ 国民の顰蹙を買ったのを見て、私はこの国健全さを実感し、少し安心した。

NZ 政府は、3月16日の午前 1:00 以降に諸外国から入国した全ての人々に、14日間の自主隔離を義務付けた。
それに従わない者は強制国外退去を申し渡され、速やかに従わなければ警察に逮捕されることになる。(実際に滞在先から警察に連行され、強制出国に至ったケースも出ている)
国外退去(国外追放)ということになれば、将来、この国に入ってくることは非常に難しくなるのは間違いなく、そのような "履歴" を持った旅行客を手放しで受け入れる他国もまた、限られてくるだろうと予想されるため、せっかく支払った旅行代金が水の泡になっても、到着した国の方針を素直に受け入れるしか無いのだということを、肝に銘じておかなければならない。

それにしても、この危機的状況の最中に海外旅行に出かけても楽しくはないだろうに...
旅行代金をドブに捨てたくないがために、人々は心配しつつ出掛けるのだろうか?

各国の状況は刻々と変わっており、到着した場所が完全に封鎖されていて、観光どころではなく、食料を調達するのにも苦労をする可能性が出てくるやもしれぬとは考えないのだろうか?
最悪な場合、飛行機が運行を停止し、国に帰れず、その地で命を落とすことになる。
それまでして旅行に行きたいのだろうか?

今の時期、切迫した状況で飛行機に乗らなければならない場合(家族が危篤状態とか)を除いて、空港に出向くべきではないと私は思うのだが...



NZ で最も感染者数が多いのはここオークランドだが、海外から運んで来てしまったウィルスを自主隔離という形でなんとか抑えようとしている NZ 政府の努力が、自分の置かれた状況を考える能力が欠如しているとしか思えない人々によって踏みにじられることがないよう、祈るばかりである。



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