30.9.21

NZ 最南端に位置する都市、インバーカーギルからの嬉しいメール


 オンライン オークション サイトに出品していたプラント サポート フープを買ってくれた人から、写真付きの email が届いた。

彼女はとても喜んでくれているようで、お金を支払って買ってくれたのに(更に、落札早々に支払いを済ませてくれていたのに、ロックダウンのために、1 週間以上も待ちぼうけをくらわされていた)、写真と共に ' Perfect. Thank you. ' と書き添えてくれてもあった。




自分の作った物を喜んで使ってくれる人がいるというのは、誠に嬉しいもので、家族から送られてきた写真に何気なく私が作ってあげた物が写っていたりすると、あー、ずっと使ってくれているんだと、心が暖かくなる。


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数日前、 T がシム レーシング用に新しく買ったペダルを据え付ける台を作るというので、私も一緒にアトリエに降りて行って、T が作業するのを隣で見ていた。
T は私に「作って」とは言わない。墨付けも、板をカットするのも、組み立てるのも、いつも全部 T 自身が行うのだ。

たとえ簡単な作りでも、完成させるまでには手間隙かかるのだということを、T はよく知っている。自分自身の手でその工程を行わなければ、おそらくどれだけ大変かわからないだろう。


お金を出せば何でも買えると人々は考えるだろうが、自分の必要とするサイズやら、必要とする機能やらにピッタリ合致した既製品を探すのは実は至難の技で、カスタムメイドは金銭面での負担が大きくなり過ぎる。しかも、オーダーを受けた側の技量によっては、全くもって不本意な物が納品されることも考えられるため、業者の選定には注意が必要なのだ。


キッチンに立つと毎日目に入ってくる大家さんの家の外壁を見る度、この国の "プロフェッショナル" と呼ばれる人々の技量がどの程度のものか、大きな疑問を抱かずにはいられない。



数ヶ月前、大家さんの家の外壁を塗りに来ていた業者は、私がこれまで目にしたペインターの中で最低ランクだった。
ペイントは 1 度のみ。しかも粘度が非常に薄いため、元の色がカバーされておらず、ムラだらけの、誠に汚い仕上がりとなってしまっている。

お粗末なのはペインティング作業のみならず、足場を組んだ業者によって私たちの庭は荒らされ、野菜を植えてあった木のプランターは破壊され、ペインター達が出した大量のゴミは散乱したまま、何一つ片付けないまま作業は終了。
おまけに、ペインター達は私たちが育てた薩摩オレンジを毎日のようにもいで食べ、その皮を庭に捨て、バレンシア オレンジは抱え切れないほどの量を、仕事に来る度にコソコソ盗んで持って帰っていた。(セキュリティ カメラで確認)
そんな、"他人の所有物と自分の所有物との区別のつかない輩" は、何をするかわからないため、私は庭に置いてあるガーデン ホースとホース リールをアトリエに仕舞い込んでおかなくてはならなかった。
全くもって気持ちの良いものではなく、非常識な業者ばかりなことに辟易した。


大家さんが何件も見積もりを取り、契約した業者がこんなお粗末な輩の集団だったことを考えると、私は『自分たちでやった方がマシ』だと、やはり思ってしまうのだ。



23.9.21

COVID-19: Alert Level 3 / クリック & コレクト

 オークランドは実質昨日からAlert Level 3 になり、生活必需品以外でもオンラインでオーダーし、受け取りに行くことができるようになった。(オンライン上で決済済)

客は車に乗ったまま、店の入り口脇で、スタッフに携帯電話で受信したバーコードをかざし、スタッフはそれをスキャンし、店内に用意してある商品を取りに行く...
商品はスタッフが車に運び入れてくれるため、客は車から降りることなく買い物終了。

私たちも車から降りないで買い物を終え、家に戻る途中、高級住宅街の片隅にあるものすごく小さな八百屋に寄り、半分ドアの締まった入り口に設置された受け取り窓で、欲しい物を伝え、店の外でエフトポスで支払いをし、野菜を受け取って家に帰った。
この八百屋は家からほど近いため、店を開けてくれているのは非常にありがたいが、クレジットカードは使えず、エフトポスでの支払いのみ受け付けるというのは、私にとっては少々不便だ。

そんな Level 3 の生活が、最低でもあと 2 週間続くわけだが、ファースト フード店のドライブ スルーが解禁となり、レストラン等ではデリバリーのみだが許可されたりと、自宅で料理することに飽き飽きしてしていた人々には、本当にありがたいアラート レベル緩和である。
(私も料理に飽き飽きしている内の一人ではあるが、まだ新規感染者数が毎日 20 名前後出ている状態では、まだフード デリバリーを頼む気にならない)

今日の新規感染者は 15 名。
このまま減少して行ってくれるのを願うばかりである。


20.9.21

COVID-19: ロックダウン 1 ヶ月 / FaceTime で面接

 Alert Level 4 の最も厳しいロックダウンが 5 週間に及んだオークランド...   今回のデルタ株の市中感染者は 1000人を優に超え、いまだに増え続けている。

病院、薬局、生活必需品を扱う店、ガソリンスタンド等を除いて、開いている店舗は無く、DIY  ショップも閉まったまま 1ヶ月強が過ぎたが、ようやく明日の夜 11:59 から(当面2週間)Alert Level 3 に規制が緩むことになるとの報道があった。とはいえ、新規感染者は毎日 20 名強出ており、引き続き警戒が必要なことに変わりはない。今後、急激に感染者が増加すれば、また直ぐに Level 4 に逆戻りになるだろう。


Level 4 の間、食料品、日用品はスーパーマーケットやら肉屋、魚屋にオンラインでオーダーを入れ、送料は余分にかかるものの、まぁ、通常の生活はできていた。

コロナのおかげで、スーパーマーケットで売られている肉/魚類とは比べ物にならないほど新鮮な食材が手に入れられる(しかもスーパーマーケットよりも安い)ことが判ったのは、予想外の大きな収穫だったが、其々のオーダーにかかる送料は決して安くはなく、痛い出費である。(「肉の質が全然違うよ」と H に知らせると、H も早速注文したようで、「肉が綺麗!」と非常に驚き、注文を入れた店が H の家に近いため、Alert Level 3 になったら店に買いに行くようにすれば送料がかからないと喜んでいた)

ワクチン接種に出掛ける以外、家の敷地から出ず、送られて来た荷物は、使い捨て手袋をした上で、一つ一つ消毒液のついた不織布やらアルコールを直接吹きかけて拭き、でき得る限りの対策を取ってはいるが、ことスーパーマーケットから届けられた何十個もの品々を拭きつつ、間違いがないか確認することについては、心底うんざりしてしまう。(Alert Level が 3 になっても、やはりまだ送られて来たものを消毒するだろう)


さて、ロックダウン中ではあるが、ビデオ エディターを探している広告会社が、T に(興味があったら)面接をしたいのだがと連絡をよこしたらしく、先日、T は部屋で FaceTime を使ってインタビューを受けていた。背景はブルースクリーンで、植物を自然にぼかして入れ、本当の部屋かどうか見分けがつかなかったかも知れないなと笑っていた。

インタビューの結果、即採用決定... 

これまで大企業の仕事をして来たT の実績と、以前働いていた広告会社で一緒に仕事をしたことのあるプロデューサーが、最近その広告会社に移ったらしく、そのプロデューサーの一推しでもあったことが大きく影響しているのだろうと思うが、大学を出立てで就職先を探すのに一苦労していた時のことを思うと、企業側から仕事のオファーが来るようになった今の状況は、本当に嬉しく、有り難い。
T や H(グラフィック デザイナー)に関していえば、アジア人であることで差別され、敬遠されるようなことはもう無い。

『若い頃の苦労は買ってでもせよ』とよく言われるが、異国で、辛く、悔しい思いをして来た経験が、いつかあの子たちの役に立つに違いない。


今日の首相の記者会見で、 Alert Level が一段階引き下げられることを確認するや否や、私がしたことは、クーリエの予約...
9 日前、オークションサイトで売れた商品を発送できずに、ずっと気を揉んでいたのだ。(Level 4 の間、全てのクーリエは生活必需品の発送しか受け付けない)
ようやく送る手続きを完了できた旨を落札者にメールし、梱包を済ませ、明後日のピックアップを待つばかりとなった。

やれやれである。



14.9.21

COVID-19: T のワクチン接種

 なぜこんなにも接種会場によって対応が違うのか...


私がワクチン接種を受けた 4 日後、同居人 T は違う場所で接種を受けた。



T が接種を受けた会場では、建物に入ると直ぐに氏名の記載された接種記録カードを渡され、熱を測り、名前の書かれたシールを服に貼られたとのこと。

私はレコードカードも渡されなければ、熱も測られず、名前の書かれたシールなんぞも無かった。(名前の書かれたシールを服に貼る必要があるとは思えないが...)

だが、T は接種後、接種部位にバンドエイドを貼ってもらえず、(おそらく服が擦れたためだろう)チクチクすると言っていたのを見て、そこだけは私の方がマシだったねと笑った。


同じロックダウン中の地域にありながら、会場によって(私が受けた会場から 11.4 km、車で 15 分ほどしか離れていない同市内で)こうも違いがあると、その判断基準に疑問を持たざるを得ない。


ちなみに T は接種直後から軽い吐き気(腹部がむかつく感じ)がすると言っていて、15 分の経過観察後に会場を出て来はしたが、夕食を済ませ、床に就くまでその不快感は続いていたようだった。
また、接種後 7 時間ほど経って熱っぽいと言っていたが、熱を計ることなく、翌朝起きて来たときには熱っぽさは消え、腹部の不快感も無くなっていたようで、接種部位の鈍痛は依然あるものの、副反応がその程度でよかったと一安心した次第である。

2 回目の接種後が思いやられるところではあるが...




11.9.21

COVID-19 : ようやくワクチン接種

私が 予め予約してあった接種会場は、今回のコロナ感染者が感染した可能性があると伝えられている正にその建物内で、MIQ(隔離施設)となっているホテルに隣接していた。(私の予約時には、自宅近辺にはその接種会場しか選択肢が無かったのだ)

今回のコロナ感染者が出たことにより、その MIQ ファシリティーの感染対策が適切に施されていないことが大きく取り沙汰されることとなったが、よりによってそんな場所にワクチン接種会場を設置するなどあり得ないと、私は心底心配になり、他の会場を探していたのだが、中には接種予約者に通知をすることなく突然閉まってしまった接種会場が幾つかあったらしく、変更した会場がそのようなことになったら、どんどん接種日が遅くなってしまうではないかと、そんなことも不安の種となり、落ち着かない日々が続いていた。

接種予約日が 3 日後に迫った日、COVID Vaccination Healthline からテキストメッセージが届き、今回の予約について電話が来るとのこと... その数時間後に電話が来て、この先会場が変更となるので、予約日を変更して欲しいと言われ、その電話において、2 回の接種日を再予約したのだが、その時点では、ワクチン摂取に関するホームページ上での接種会場は変わらぬ住所が記されおり、今後変更になるという通知もなされていなかったため、本当にヘルスラインからの電話だったのかどうか、変更した日程は正規のものなのかどうかと、不安になった。

接種日を変更した翌日になり、ようやく接種会場が変更となる旨の報道があり、一件落着。


接種当日、買っておいた "お高い" N95 のマスクを着け、会場に行き、携帯電話で QR コードをスキャンした後会場内に入ると、そこでサージカルマスクを渡され、それに付け替えるよう言われた。自分が着けているものにはバイキンが付着している可能性があるため、それを着けて入場することはできないとのことだったが、むき出しでそこに置かれているマスクの周辺を数多の人が通り過ぎているわけだから、それも安全だとは言い切れないのではないか... などと思いながらも、仕方なくマスクを着け替え、次の受付場所まで間隔を開けて並んでいた。(後に、自分が着けて行ったマスクの上から渡されたマスクを着けた方が安全だったことに気づいたが、 "後の祭り" だった)

私の前に並んでいたのは 4,5 人で、比較的スムーズに進んでいた。


受付で名前、生年月日、住所を聞かれ、「予約を変更した?」と聞かれたため、ヘルスラインのスタッフから電話が来て、変更するよう言われ、その電話において再予約した旨を話した。

接種場所は幾つかのブースに分かれており、私が案内されたのはインド人の接種担当者のブースだった。(私はとりわけインド人と縁があるようだ)

そこでもまた、氏名、生年月日を聞かれ、次にワクチン接種についての一連の説明があり、当日の体調に問題無いことを確認した接種担当者は、ワクチンの有効性やら服反応やらの説明をしてくれ、その説明に納得して接種を受けることを承諾するかどうかを口頭で確認された。

接種部位をアルコール消毒することなくいきなり注射... 

注射針が入ったことも、液が注入されたことについても何の感覚も無かったが、消毒せずに打たれたことがずっと頭に残っていたため、15 分の待ち時間が終了したら名前を呼ばれるというので、その部署の担当者が名前を呼んでくれるのを今か今かと待ちわびていた。(不安な気持ちで待つ 15 分は長い)



接種前のアルコール消毒については、この国では推奨されてはいないらしく、担当者は、「アルコール消毒するとかえって黴菌を付着させる危険性があるため、接種前の消毒は行わないことになっている」と説明してくれた。(接種担当者がし忘れたわけではなかった)

日本での注射の経験しか無かった私にとっては寝耳に水の出来事で、接種日を数日後、また数週間後にひかえている家族に知らせると、皆一様に「大丈夫か?」と驚いていた。

疑問に思ったら直ぐに調べるタチの私は、日本語の某サイトでこんなものを見つけた。


この歳になるまで信じて疑わなかったことが、意味の無いことだったことを、この国に来て初めて知ったわけである。

接種後 15 分、体調に変化はなく、接種会場の外に停めた車の中で待っていてくれた T と一緒に家に直帰。

家に戻り、受け取ることになっている接種記録カードを受け取っていないことに気付き、ヘルスラインに email で問い合わせると、オークランドはロックダウン中なので、安全を考え、カードを手渡しすることを止めている接種会場があるが、各個人の接種記録はちゃんと残っているので、心配は無いとの返事が来た。(とはいえ、会場によっては、手渡している所もあるらしい... けっこういいかげんな判断基準)

接種後『ワクチン接種に関するチラシ』は手渡されたのだが... と、ちょっと不安になった。


接種当日の深夜から翌日にかけて、接種した方の腕を動かしたり、接種部位に触れたりすると鈍痛を感じる程度の服反応は出たが、他には変化はなく、やれやれと一安心した。



しっかりしているようでそうでもない対応を、笑って済ませるようになってしまっている私たち... もうすっかり NZ の住人になっている。

あとは、接種されたのが、間違って生理食塩水だけとか、はたまた原液とかで無いことを祈るのみである。




「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...