19.1.24

Tailors Clapper

 

Tailors Clapper と呼ばれる、アイロンをかける際に使われる道具。とりわけ、厚手の生地やら、パッチワークをアイロンがけする際にあると便利な物として知られている。

主として、アイロンがけした縫い目をまだ熱い内に真っ平らにプレスすることを目的とした物で、そのため、手に熱が伝わらない程度の厚みの板であることが必須条件だ。

組み立てる必要の無いものなので、非常に簡単に出来上がるのだが、一般に売られているものは信じ難いほど高価で、ネットで検索すると、NZ $80 近くするものもあったりして、そんなに法外な値段を付ける理由が理解できない私は、もちろん買ったりなどせず、自分で作ることにしたというわけだ。


幸い、手持ちの板の中にハードウッド(saligna)の厚い切れ端があったため、鉋で表面を真っ平らにし、使い易いだろうサイズにカットし、カットした部分に鉋をかけたり、丸みはファイルやらサンドペーパーを使って整えた後に、買って間もない Makita Router / Trimmer を使い、Clapper を持ち易いよう、側面に指が収まる程度の窪みを掘った。

このマキタのハンド ルーター/トリマーはストレス フリーで使えて、あっという間に窪みも作れ、周囲の角張った部分も丸く仕上げられて便利である。


こんな、たかがただの板じゃないかと誰もが思うであろう物を、どうしてそんな高い値段で売ることができるのだろうか?

もし仮に、ルーターも無ければ、鉋や鋸も無いという人でも、DIY ショップ(ホームセンター?)で適当な大きさの角材と、サンドペーパー(#180〜#240程度)を購入してくれば、同じ機能を発揮できる物を難なく作ることができるだろう。
指の滑り止めは、小学校の時に使った彫刻刀セットの中の、丸く削れる(ほぼ半円形の)刃が付いたものを使えば作ることができる(少々の根気が必要だが)。
窪みを作るのが面倒だったら、窪みではなく突起を付ける... 、指が引っかかる程度の板を粘着テープ、木工用グルー、ホットグルー等々で貼り付けるとか、或いはしっかりとビスで止めるとかしても一向に構わないだろう。何なら、安い引き出しの取手を上に付けたっていい。要するに、自分が持ち易い/動かし易いようにすればいいというだけの話だ。

板の角は丸く削っておくのが好ましい。角をそのままにすると、ささくれができたりする危険があり、布地を引っ掛けたり、持った時に手を傷つけてしまう恐れが出てくるためだ。(サンドペーパーで角を削り落とすだけで十分)

廃材で作ればサンドペーパーだけの出費で収まるものでも、買うとなると、馬鹿げた価格を支払わなければならなくなる。

洋裁はしても木工はできないと思い込んでしまっている人は少なくないだろう。だが、これは木工と呼べるほどのものではなく、特別な技術を要するものでもないので、洋裁或いはパッチワークを楽しむ機会が少なからずある人は、一つ試しに作ってみるといい。

きっと重宝するだろう。






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