4.5.13

君は言うことを聞かない人だ... か

「まったく君という人は、言うことを聞かないんだから...」と笑われたことがある。

買い物に行って現金の持ち合わせがなかったので、不本意に『ツケ』で買って来てしまい、家に戻ってすぐにとんぼ返りし支払いをした時のことだ。
彼は「いつでもいいから... もっと言えば、払わなくてもいいくらいだ」と言ってくれたのだが、私はその厚意に甘えもせず、借りたものはできる限り早く返すというポリシーに則って行動しただけで、別に特別なことをしたわけでもなく、悪いことをしたわけでもない。あなたにとっては、私が『言うことを聞かない人』でよかったじゃないかと内心思いながら、私も笑って支払いを済ませた。

ある友人はマッサージ師の資格を持っていて、過去にその仕事に従事していたということで、頼んでもいないのにマッサージしてくれるというので、「ごめん、私はマッサージ嫌いなのよ」と断固として譲らなかった。
マッサージよりもはるかに効き目がある塗り薬も持っているし、マッサージなんて所詮一時的なものだと思い込んでいるので、無料だと言われても受けるつもりは更々無い。

少し前、私のステンドグラスの仕事用に作ったfacebookのページにメッセージが届き、私を日本人だと想像してか、日本をべた褒めするような言葉の羅列に加え、東京に知り合いがいたらぜひ紹介して欲しいとか書いてよこした。私は日本には住んでいないし、残念ながら東京には知り合いは居ないと返事を送った(事実である)。
「日本に住んでいない」+「東京に知り合いは居ない」という言葉だけで相手は私を日本人ではないと判断したのか、「あなたは日本のことをとてもよく知っている。察するに前世では日本人だったに違いない」と返事が来た。
私は、「前世というものが存在するとしたら、私はおそらく日本人ではないと思うよ。私は典型的な日本人の感覚を持ち合わせていないからね」と答えた。その後はメッセージが来なくなった。きっと彼は『典型的な日本人』が好みなのだろう(笑)
まぁ、メッセージは来なくなったが、時々更新するページは見てくれているようで、今でも気に入ったものには Like してくれたりしている。


つい先頃GP(家庭医)から電話があった。
「あなた、最近乳がんの検査受けた?受けてなかったら受けなくちゃダメよ」

これまでも幾度となく乳がん及び子宮がんの検査を受けるよう強く勧められたが、全て断ってきた。今回も受ける気はないと断ると、どうしてだとしつこく聞いてきた。
「癌になっても治療して長生きしたいと思わないからだ」と答えた。
要するに、私には長生きしたいという欲望が全く無いのだ。もっといえば、既に長生きし過ぎたと感じているくらいなのである。

病気によっては寝たきりになって家族に負担をかける可能性が高いものがある。そういう類いの病気については、家族のために治療を受けることにしているが、それ以外で自分の身に起こることについては単に寿命だと思えばいいと認識している。


思うに、私はやはり『言うことを聞かない人』なのだろう。
でもまぁ、これが私の生き方だ。

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