25.6.19

【土屋賢二】日常の『哲学的』解釈《学問ノススメ》vol 151




腰の超低い哲学者/大学教授。

そういえば、高校時代の倫理社会の先生も腰の低い人だったことを思い出した。
私の最も好きな科目で、おそらく、100点満点のテストで120点を付けられたのは私だけではなかろうか。(しかも、間違えた回答を差し引いての点数だ)

なぜそんなに沢山の "おまけ" が付いたかといえば、問題に関連していたと思われる書物の抜粋の一部を、回答用紙の隅っこ&裏に落書きの如く書いていたのを非常に高く評価されたためだ。

もちろん点数が欲しくて書いたのではない。ただ時間が余っていたから何となく書いていただけだったように記憶している。

腰の低い先生というのはそう多くいるものではないが、たまにそういう先生に遭遇すると、教育界も捨てたものではないなと思ったりもする。


奥の深い、楽しい授業だった。


21.6.19

寒梅 2019

1週間ほど前から、チラホラと寒梅が咲き始めている。


寒梅が蕾をつけるのが年々早くなっているように思うが、今日はいつになく暖かな朝で、明らかに真冬のようではなかった。(朝食時の室内の気温は16℃もあって、ガスストーブをつけるには及ばなかった)

はっきりしない天気+少々風邪気味であるため、食料品はオンラインで注文し、配達してもらった。
家に居て楽チンだが配送料が$9.00(¥630強)かかるのと、出掛けるために支度をし、ガソリンを使ってスーパーマーケットに行き、好きでもない買い物に1時間近くを費やし、重たい荷物を車から家の中まで何度も何度も運ばなければならないのと、どちらが得なのだろうか...
家に居たら歩く距離も短く、運動になっていないのは確かだが、配達予定時間まで家で作業をしていられるのは全然悪くない。
おかげで今日は、刃物研ぎを存分にすることができた。


昨日作った西洋鉋のブレード立ても、ヤスリ立て同様に継ぎ接ぎで作ったものだが、周囲に薄い合板を貼り付けたら、見栄えが少しマシになった。

色を塗るのが面倒だったので、Tung Oil を塗っただけで終了。





作業台の上が少し片付いてきた。



20.6.19

ADSL → 光ファイバー & ヤスリ立て

ようやくファイバー接続できるようになった我が家...

一昨日、作業員が来たのは朝の9:30過ぎで、工事(取り付け)が完了したのは午後3時過ぎと、予想以上に長くかかったものの、従来は設置場所を決めるのに1日、外の配線工事に1日、そして家の中の配線及びネットワーク ターミナル設置に1日と、3日かかりで行われていたらしい工程が1日で済んだのは何より有り難かった。
おそらく、この地域には数年前にファイバーが引かれていたのが幸いしたのだろう。外の工事は至って簡単に見えた。

作業員が居る間は何処にも出かけられず、また、アトリエで作業しているわけにもいかず...
 かと言って、何もしないでいるのも時間の無駄なので、余った橋切れ板だけで作ったファイル&ラスプ オーガナイザー(ヤスリ立て)の仕上げのニス塗りを、家に持って来て行った。

ヤスリ類は何年も前に中古で買ったものがほとんどで、これまで頂き物のプラスチック製トートに無雑作に入れてあったのだが、トート自体が大きく、場所を取り、しかもヤスリがごちゃごちゃになってしまって、ずっとなんとかしなくてはと思っていたのだ。



重い腰を上げて作った『ヤスリ立て』は、捨ててもいいようなサイズの合板をかき集めて作ったものなので、継ぎ接ぎだらけで、しかも木工用ボンドで接着しただけの超簡単なものだが、耐久性を重視する必要のないものなので、滅多なことでは壊れたりはしないだろう。





簡単にステインで塗装し、ニスを塗って、木工超初心者級のヤスリ オーガナイザーの出来上がり。
これで、使うヤスリをガサゴソと探さなくてよくなり、見た目もスッキリし、場所も取らなくなった。



作業台の上を片付けついでに、数年前にオークションで落札した西洋鉋のブレードを立てておく台も作った。


落札したのは古い鉋の『ブレードのみ(3枚)』で、本体は無い。
買ってからしばらくは Chisel Plane(鑿鉋)を作るつもりでいたのだが、そのまま "柄のない鑿" として使っていたら、わざわざ鉋のボディを作らなくてもいいかなと思うようになったため、取り敢えずブレード立てを作って収納しておくことにしたというわけだ。

買ったブレード3枚の内、1枚は Samuel Newbould & Co のもので、ラミネート加工されたブレードの切れ味は非常に良い。




昔からの職人は、自分の仕事をし易くするために、独自に道具を作って使っている。
特殊な道具は需要が少ないため業者の販売ラインには乗らないのだ。

欲しいものが売られていなければ作る。
また、売られていても高額すぎて手が出ない場合もやはり自分で作る。

どの程度のサイズが良いか、どのようにして組み立てようかと頭を使い、次に手先を使いなどしていたら、呆けることなく一生を終える確率が高くなるかもしれない。
そんなことを考えながら、物作りを楽しんでいるのである。


11.6.19

信用に値しない Reviews

先月 中国の大手通販会社 "B" にオーダーを入れた荷物が1ヶ月近く経ってようやく届いた。



届いてすぐに精密かどうかをチェックしたのは言うまでもない。

いつも使っている非常に精度の高い直角定規に乗せ、後ろから光を当てると、残念なことに光が透けて見えた。漏れた光は、この90度の角があるはずの『三角尺』が、正確には直角三角形ではないということを示しているわけだ。(直角もどきの角近くだけが直角定規に微妙に当たっている状態)




手元にあるどの直角定規を使っても同じ結果が出たので、これは明らかに欠陥商品だと言わざるを得ない。


この商品の評価は100% ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ で、マイナス評価など一つも無かったので注文したのだが、高評価を付けた29人の内、誰一人として精度を測った人はいなかったのだろうかと非常に疑問に思った。




非常に苛立ちを感じた私は、初めて Review を投稿した... はずだったのだが、投稿したはずの一つ星⭐️はいつまで経っても画面に表示されることはなく、反映されないので再度投稿しようと試みても、再投稿できないようになっていた。(ということは、私は間違いなくReview を送ってあるということだ)





また、一旦は Review + 写真の投稿で受け取ることのできるポイントが画面に表示されたものの、確かめてみると、得られるはずのポイントは一切加算されてはいなかった。


良い評価のみに限って掲載し、ポイントを与える。たいした商品でもないのに、とてつもなく素晴らしい商品であるかのように見せるという、全くもって腐り切った B の Review 不正操作 を経験したのは私だけではなかったらしく、ネットで調べると多くの事例が出てきた。

この商品に関しては、売れた数は 424 と多いのにも関わらず、評価したのはたったの29人だ。 
Review をほとんど投稿しない私と同じような人が395人くらい居た(一人が幾つか買った可能性もあるので、正確な人数はわからない)と考えるのが相応しいのか、もしかしたら、中には私のように不正確さを指摘した Review を投稿しようとして、『"B" の Review 検閲』に引っかかった人がいたかもしれないと考えるのが相応しいのか...
今となっては、甚だ疑わしい。


Bで買うもの全てがどうしようもないシロモノだというわけではなく、中には安くて品質の良いものも確かにあるのだ。だが、実際に不正を経験した私は、このサイトの Review は信じるべからずと言わざるを得ない。


ところで、この不正確な三角定規を使えるようにするために、一部削らなくてはならないが、果たして削っても大丈夫なものなのだろうか?...




5.6.19

Really Really Nice.

ミツビシ コルトのセンター コンソールは、無事 "ぴったりと" 車に収まった。
同居人 H の BF は予想以上の出来に驚いた様子で、REALLY REALLY NICE! と何度も繰り返していた。

そんなに喜んでもらえると、苦労が報われる。


その昔、彼の人が買った鉈の鞘を、父が作ってくれたことがあった。
薄い銅板で差込口の周りに補強を兼ねた装飾を施し、腰に下げるための小粋なベルト(紐)も付けてくれてあった。
鞘は厚い板を2枚に割り、半分ずつ鉈の形にくり抜いて接着したものだったが、彼の人が「どうやって作ったの???」と不思議に思うほどシームレスで、継ぎ目が全くわからないほど綺麗に仕上がっていた。
もちろん、形も、表面の仕上げも完璧に美しかった。

彼の人は、父が自分のために作ってくれたものが、あまりに精巧に出来ていることに驚き、深く感謝し、それを毎日腰に下げ、とても大事に使っていた。

父は彼の人が大好きだった。
「良い大将だったな... 」
亡くなる前の日、父が私にそう言ったのを思い出すと同時に、懐かしい温かな日々が走馬灯のように頭の中を駆け巡り始め、止めどなく涙が流れた。


私はまだ父のようには完璧に仕上げられないのだが、誰かのために何かをしてあげられるというのは幸せなことだという感覚/精神は受け継いでいる。

もっともっと多くのものを作り、経験を積まないとならない。
改めてそう思った。


ヒート パンプ

携帯電話のリングトーンを変更したことをすっかり忘れていて、作業中に隣の部屋で聞き慣れない音がするなと不思議に思いつつ、暫く聞いていたら、電話が鳴っていたのだった。慌てて取った正にその時切れるというのはよくあること...
電話は裏に住む大家さんからだったので、すぐにかけ直すと、我が家にヒート パンプを設置してくれることにしたとのことで、ヒート パンプって何???と聞いた私に、実際に大家さん宅に備え付けたものを見せて説明してくれたのだが、設置してくれることになったのは、ヒート パンプ式のエアコンだった。

エアコンは、日本にいる時にはもちろん使っていたが、この国に来てから知り合った誰の家にも付いておらず、夏は27℃以上になることなど滅多になく、冬も凍るほどではないこの地域(オークランド市内)には必要ない物という認識でいた私は、エアコンを設置することによって生じる可能性のある『家賃の値上がり』が、何より先に心配になった。
だが、これによって家賃が上がるのかと面と向かってはやはり聞き辛い。
こちらから要求したのではない高価な "設備投資" によって家賃が値上がりしてしまったら泣くに泣けないなと、怯える私の胸の内を察することのできる大家さんであったらいいなと、そう願うばかりである。

とは言え、雨の多い(ほとんど毎日雨が降る)冬に、湿気(=カビ)を気にして寒い中窓を開けなければならない今の生活からおさらばできるというのは、この上なく有り難いことに間違いはない。(電気料金が恐ろしく増加しなければの話だが...)


「業者が今日の5:30 pmに設置場所を見に来ることになっているけど、その時間家に居る?」というので、慌てて掃除機をかけたが、業者が来たのは6時近くになってからだった。(NZではよくあることだ)

業者が設置場所を確認したらすぐにエアコンが入るかと思いきや、実際に設置されるまではまだまだ時間がかかりそうで、これから大家さんは、何処よりも安く済む業者を探すのだそうだ。

快適なエアコン生活はまだまだ先の話か... もしかしたら、この冬には設置されないかも...と同居人たちと苦笑いしてしまった。



「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...