30.9.19

南部鉄 鯛焼き器


無性に鯛焼きが食べたくなり、Amazon Japan で鯛焼き器を検索... やっぱり南部鉄が一番でしょうと、高い送料を嘆きながらも、重たい物をオーダーしてしまったのだが、届いてみて、小ぶりな可愛らしい鯛焼きの形に思わず笑みが漏れた。



早々に焼いてみたが、買ってきてあった粒餡はゆる過ぎて扱い辛く、餡がゆるかったために、少々フニャッとした鯛焼きになってしまったが、皆で美味しく食べることができた。(特に T はたいそう喜んで食べていた)

次は小豆を買ってきて餡も自分で作るとしよう。
そうしたら、日本の食料品店で高い冷凍鯛焼きなど買わなくてよくなる。

たこ焼きはタコを手に入れるのが容易ではないため、たこ焼き器があっても出番はほとんど無いが、鯛焼きは手近な材料で手軽に作ることができるのが何より嬉しい。

送料が高かったが、冷凍物を買って食べることを思えば、すぐに元は取れるに違いない。

そうそう、一昨日、「一風堂が Newmarket のWestfield (デパート)に入るんだってよ!!」と H がたいそう喜んでいた。

この NZ に、しかも、歩いて行ける距離に一風堂ができるなんて、考えてもみなかったことだ。
夢のようだねと、皆で大喜びした次第である。



26.9.19

H の溜め息

中には例外もあるが、親と同居している子供は、たいていの場合親が食事の支度をしてくれる。
朝起きれば朝食が準備されており、夜仕事から帰ればすぐに食卓に着けるよう、夕食が用意されている。

昨夜、夕食時に私と H は全く同じことを考えていた。
H の顔を見て、「これから大変だね」と私が口にすると、「今、同じことを考えてたとこ」と言いながら、H は更に続けた。

「仕事が終わって家に帰ると絶対に 7 時を過ぎてるし、それから食事の支度をしたら、食べる頃には 9 時になっちゃうよ... 」
H は深く溜め息をついた。

それまで漠然と『大変だろうな』と考えていたのが、急に現実問題となり、おそらく内心、「やっていけるだろうか?」と不安がよぎったに違いない。

私の両親は共働きだったが、夕食の支度は私の祖母が亡くなる少し前まで担っていたため、母はフルタイムで仕事をすることができていた。
私はというと、所帯を持ってしばらくはアルバイト(某老舗デパートの中のカスタムメイド服を扱う工房勤務)に出ていたものの、数ヶ月後には切迫流産の危機に直面し、絶対安静期間が長くあったため外にも出られず、出産後は育児に追われ、それからはずっと家でできる内職とか洋裁で僅かな収入を得ていた。(ほとんど家計の足しにはなっていなかったが、子供たちの服を作るための材料は賄えたように記憶している)

連れ合いが自宅敷地内に測量設計事務所を構えてからは、会社の経理/人事+雑用係が私の仕事となり、外に働きに出ることはなかったため、家事も育児もほとんど全て一人で切り盛りしていた。
そうできたのは幸せだったなと、今回 H の独立に伴う労苦を考えながら思った。


多くの共働きの核家族は、前述の H の嘆きのように、夕食を食べる頃には 9 時になってしまいかねない環境に置かれるだろう。ラテンの国にでも移住したと考えれば、全く異常なことではないと思えるだろうが、これまで遅くとも 7:30 pm には夕食を食べ始めていたことを考えてしまうと、気が滅入るのは至極当然だ。

ダッチの BF が料理もできてよかった。
アジアの料理の仕方を覚えてくれたら万々歳だな...



25.9.19

Nectar Ease まとめ買いとHの独立

母の体の状態を確かめるべく、数日前に電話をしてみた。

電話口の母は元気な様子で、蜂毒入りの蜂蜜を姉と2人で毎日欠かさず飲んでいるため、もう瓶の中にはほとんど残っていないと言うので、蜂毒の効果が少しでもあったのかと聞いてみると、これまでは夜中に 3 〜 4 回トイレに起きていたのが、最近は 2 回ほど起きるだけで済んでいるため、以前に比べるとよく眠れるようになったとのこと。効果が表れ始めているというのを聞いて、勧めた甲斐があったと嬉しくなった。

続けて飲んだ方がいいからと、直ぐに、いつも注文するオンライン ショップで、賞味期限が今年の12月というセール品と、賞味期限までまだ1年半ほど残っているものの両方をまとめて6瓶(+普通の料理に使うための蜂蜜 1kg)注文しておいた。

他に欲しいものがあれば一緒に送るからと、母と姉にそれぞれ聞いたが、今のところ欲しいものは無いとのこと... 二人とも、送料を含めてお金がかかるのを気にしてくれているのがよくわかる。そういう家族だ。


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1 週間早く新居の鍵を受け取った同居人 H とR は、早速に掃除に出かけて行き、約 5 時間後に家に戻った時にはヘトヘトを超えてボロボロ状態のようだった。

インターネット オークションでは、売ってお金になるものなのに手入れもせず、汚いまま引き渡すことを何とも思っていない売主が驚くほど多いが、H たちの借家も然りで、借主には綺麗に使えと強く要求するくせに、大家は汚れたまま貸し出すことに罪悪感のかけらすら無く、油でギトギトになったキッチンやらブラインドの汚れを拭き取って回るのに辟易したと、二人して憤りを露わにしていた。

この国では掃除専門業者が余る程いるのに、なぜそういう業者を頼んで綺麗にしておかないのだろうか? これから何もしなくても週に $580(日本円にして約 4 万円)もの収入が保証されているというのに、清掃業者に払う(おそらく)$100程度(or 以下)の経費をケチる...  若い二人にも大家の強欲さが垣間見えたようだった。

それに比べたら、私の借りている家の大家は遥かにマシだ。
修繕が必要な場合でも、私たちはできる限り自分たちで行うため、この 13 年で頼んだのはボイラーの不具合を直した 2 回と、キッチンのお湯が出なかった時の計 3 回だけだ。そのためか、家賃の値上げはたったの 1 回、週に $50 上がっただけで済んでいる。

市の中心部にほど近いこの界隈は高級住宅地として知られており、治安も良く、ここに住んでいるというだけで羨望の目で見られるような地域なので、借家が出たとしても、当然のことながら賃貸料は目が飛び出るほど高く、1 週間に日本円にして 10 万円ほどかかるのが相場という、常軌を逸した状況となっている。(こちらでは月極ではなく、1週間単位で家賃が設定されていることが多い)
借りているこの家を今貸しに出したら、おそらく 3 倍近い家賃を取れるに違いないのだが、インド人の大家さんは私たちが住み続けていることに不満はないようで、値上げをしてこない。私たちは本当に恵まれている。有難いことだと心から感謝せずにはいられない。

H は今住んでいる家があまりにも便利で快適なので、ここよりも不便で狭い家に、ここよりも多くの家賃を払って住まなければならないことに心底ガッカリしていたが、何件か借家を見て回った上で、そこが一番マシだったらしく、諦めるしかないと言っていた。
まぁ、その高い家賃を支払える能力があるだけまだマシかもしれないが、かわいそうなことである。


H は毎日少しづつ荷造りをし始めた。
日本から持ってきた『思い出の品々』は、生活に必要なものではなく、しかも滅多に見る事もないのに捨てられない。
いつか、もっともっと歳を重ねて、昔を懐かしく思うような歳になったら、しまいこんであった箱を取り出してきて、笑いながら過去を振り返るのだろうなと、結構な歳を重ねてしまった私は想像し、笑みが溢れた。


あと 1 週間もしないうちに、我が家は二人きりになる。
1998 年 10 月、5 人家族が突然 4 人になり、2004 年 10 月に 3 人になり、そして今年、2019 年10 月には 2 人になる...  

我が家の成員が計画したわけではないのに、何故かいつも神無月に家族が旅立つことになる。

理由があるなら教えて欲しい...


16.9.19

Good Bye Stanley #110 Block Planes & a Stanley #75 Bullnose Rabbet Plane!

数年前、Made in England と Made in USA の Stanley No.110 Block Plane を国内のインターネット オークションで手に入れたのだが、どちらもブレードの質がよろしくなく、とびっきりシャープに研いでもすぐになまくらになってしまい、数回使っただけでうんざりして、棚の肥やしとなっていた。

コレクターではないので、手元に取っておく必要など全くなく、ずっと売り払いたいと考えていたのだが、これまで出品するのが面倒で、「今週末出品したら$5 のボーナス クレジットを差し上げます」というオークション サイトからのeメールを読まなかったら、まだそのまま放置していたに違いない。

鉋の本体は、ホホバオイルを含ませた布で丁寧に拭き、ブレードは研ぎ直して売りに出したのだが、オークションで売られている中古の西洋鉋のほとんどは、刃の欠けも直さず、錆も取らず、ゴミも埃も古いオイルも付いたままの、薄汚れた状態で売られているのが常なので、刃を研ぎ直してすこぶるシャープにしてある私の鉋は、おそらく新鮮に見えたに違いない。有り難いことに、多くの人が入札してくれていた。

思ったよりも高値で売れ、ホッとすると同時に、そんなに値打ちのあるものでは無いのだが...と、申し訳ない気持ちにもなった。

危ないほどシャープに研がれたツールを使うことに慣れていない人だったら、おそらく満足して使い始めてくれることだろう。(すぐに切れ味が落ち、研ぎ直す必要が出てくると私は思うが、鋭利な刃物を使うことがあまり無い人たちに取っては、もしかしたら、これくらいで問題無いのかもしれない)


Stanley の Block Plane が全く必要でなくなったのは、2年ほど前にお高い Lie-Nielsen の Rabbet Block Plane を買ったからだ。
これが非常に使える鉋であることは、YouTube で多く語られていて、私がここで語る必要はないほどだが、日本の鋼の切れ味を知っている私に取っては、これは100点満点の刃ではない。

シャープに研がれた刃は切れ味が長持ちし、決して悪くない。しかし、研ぎ澄ました日本の鉋を使った時のような、"抵抗を感じない切れ味" とはほど遠く、常に切れ味が重く感じられるのだ。



重く感じるだけで、切れ味が悪いわけではないので、私一人が使う分には、この Block Plane だけあれば、他に同じようなものを買いそろえる必要はないだろう。


あともう一点、手に入れてからほとんど使わなかった Stanley #75 Bullnose Rabbet Plane もオークションに出し、出品後直ぐに買い手がついた。同時期に同じ鉋が $95 というとてつもない高値で出品されていたが、それと比べると私のリザーブ価格は破格値だ。しかも私の出品したものの方が、どう見ても状態が良く見える。($95 を出して買うほど価値のあるものではないだろうと、おそらく誰もが思っているのが、そのオークションに一人もwatcher が付いていないことからも推測できた)


ちなみに、私が使い勝手が悪いと感じたこれらの鉋は、雲の上のお師匠さんからみてもお粗末なものだったようで、彼の以前のブログに酷評が書かれていたのを読んだことがある。
だが、それは単に彼の嗜好の問題かもしれず、万人の意見を聞いたわけではないので、『使えないシロモノ』だとは一概に言い切れないというのも事実だろう。

願わくば、私の放出した鉋を手に入れた人たちが、「金を無駄にした」と思わないでくれるようにと、そう考えながら、今日 Post Shop に荷物を送りに行った。



15.9.19

Record # 077A Bullnose Rabbet Plane

非常に状態の良いRecord # 077A を落札したのだが、最初に届いたのは# 077 だったので、すぐさま出品者に連絡を取り、1週間後無事に 077A が手元に届いた。(# 077 は同封されていた返信用 Bag ですぐに送り返した。もちろん、運送中に破損が無いよう完璧な梱包をした上で Bag に入れたのは言うまでもない)



# 077 と # 077A、似たようなものだが、大きく違うのは、# 077A は front nose が取り外しできるようになっている点だ。



# 077A は front nose を取った状態で Chisel Plane として使うことができる。

また、厚みの違う shim が2枚付属しており、マウスの開き具合を4段階に変えられるようになっているはずだと思うのだが(shim 無し/ 薄い shim 1枚 / 厚い shim 1枚 / shim 2枚)、shim 無しにした場合、どういうわけか front nose とボディとの間に若干の隙間ができ、不安定に見えて仕方がない。
まぁ、薄い shim 1枚の違いはさほど大きくはないので、問題にはならないだろうが。

 (薄い shim 1枚装着)
(厚い shim 1枚装着)

刃の出方は、前後には調節できるが、左右には調節できず、左右の出方を調節するための "遊び" が全く無い作りであるため、刃を研ぐ際に注意が必要だ。(マウスに対して左右同じ量刃が出るように研がなければならない)


すっぽり掌に収まるほどの小振りな鉋であるが、重量があり、底の幅も 28mm あるため、予想以上に安定して使えるように感じた。


珍しく手作りのケース入りであったため、ケースも軽くオイルコーティングしておいた。


なくてはならないツールではないが、『有ったら便利』なツールというところかな...


8.9.19

変化はいつも神無月に

Hと一緒に住むことに決めた H の BF (R) の借家探しは、昨夜ようやく一段落付いた。

これまで R はオークランドから車で1時間半ほど離れた Hamilton という地域に住んでいたのだが、一緒に住むのはオークランドの方がいいと考えたようで、先週末からいくつか物件を見て回っていたのだが、まだ Hamilton 方面の仕事をしている彼は、午前中仕事をして午後オークランドに来て物件を見、またHamiltonに戻って仕事をするという、超過酷なスケジュールで、側で見ていても身体が大丈夫だろうかと心配になるほどであった。

オークランドの家の価格は非常に高く、借家も然りである。
治安の悪くなさそうな地域で 2 ベッドルームの借家を借りようと思ったら、安くても月に15万円ほどもかかるのだ。それに光熱費、水道代、インターネット使用料、食費が更にかかってくるため、若いカップルは当然のことながら共働きをしなければ生活して行けない。

私が若い頃は(もちろん日本での話だが)、借家の価格は月に2万5千円〜3万5千円ほどが相場だったが、ここオークランドでは、その金額ではたったの1週間の家賃にしかならず、しかも、治安のよろしくない地域の価格という厳しい状況だ。

何故こんなにも家の価格が度を越して高いのだろうか?決して給料が高いというわけではないのに、食費も、光熱費も、水道代も、日本よりも高いんじゃないかと思えるほどで、これでは所帯を持って子供を育ててと考えるだけで気が重くなるのも当然だ。

H 達が見て回った賃貸物件の内、家賃の比較的に安かったものは、一目見ただけでうんざりするような汚さで、地域的にも不安要素がかなり大きかったらしく、「もう安い物件は見る気にならない」と、二人ともかなり疲れ果てた様子だった。

昨夕、H 達が候補の家をもう一度見に行ってから正式に決めることにするというので、私も一緒に連れて行ってもらった。

セキュリティ面では他の物件よりも問題は少なそうで、バス停はすぐ目の前に位置し、スーパーマーケット、薬局、郵便局等の入ったショッピング センターも近く、美味しいチャイニーズ テイクアウェイの店も徒歩で2分ほどの所にあり、住むのにはいい場所に思える。

もちろん、家賃は安いに越したことはないが、結局、見に行った内で最も高額だった物件を借りることに決めたのは、安全性を最優先した結果だろうというのがよくわかった。

ただ、裏口が完全に誰の目にもつかないような場所に位置していることに加え、裏に駐車スペースが十二分にあるため、侵入者が裏から忍び込んだら、誰にも気付かれないまま金目の物を簡単に盗み出すことができるだろう。
私のようにほぼ毎日家に居るのではない限り、複数のセキュリティ カメラの設置は必須だ。


H 達がそこに入居する日は10月1日...
その日から我が家は 2人きりの生活となる。

我が家は、何故こうも10月に縁があるのだろうか...


4.9.19

complain email

ついこの間使ったスーパーマーケットのオンライン宅配サービスでは間違いがいくつかあり、正式な請求書も届かないままクレジットカードに請求がなされていた。

通常は実際に配達した商品の価格に訂正された請求が来るはずだが、配達されたセール価格の商品は元値で請求されており、『代替え品不許可』としてあったのにも関わらず、しっかりと代替え品が入れられていたり、間違って配達された商品に至っては価格も大幅に安いもので、こんなに間違いだらけでは黙っているわけにはいかないと、止むを得ずカスタマーサービス宛に(届いた物の写真を添付して)コンプレイン メールを送った。

間違えた物も食べられなくはなかったので、差額だけ返金してくれるようにと頼んだのだが、カスタマーサービスからは、間違えた物の全額を返金するよう手続きを取ったとの返事が来た。そして(当然のことだが)この配達を担当した販売店に今回の件を伝え、今後このようなことが起こらないよう勧告すると付け加えてあった。

NZ$40 を超える返金額... 決して少なくはない。

コンプレイン(苦情)メールを書かなくてはならないというのは、私に取っては面倒極まりないことだが、面倒だからと泣き寝入りをしていたら、おそらくこの先もずっとこのようなケアレスミスが減ることはないだろう。

被害を被るのは私だけに留まらず、注意力の欠如したスタッフはいい加減な仕事をして良しとされることに慣れっこになって、同じような間違いを何度も何度も繰り返す... 挙句、辟易した顧客は離れて行き、競合する別のスーパーマーケットに注文を入れるようになるのだ。

...と、ここまで書いたところで、また別のコンプレイン メールを書かなくてはならなくなった。国内のインターネット オークションで落札した木工用のツールの型番違いのものが届いてしまったからだ。

受け取ってすぐに、届いたものの写真を撮ってメールに添付し、落札したものと違うので交換してくれるよう頼んだ。
幸いにもこの出品者は良識を持ち合わせている人で、間違って届いたものを送り返すための、送料先払いのバッグを同封して交換品を送ったと知らせをくれた。
私が落札したものが手元に残っていてよかったと、一安心した次第だ。


それにしても、どうしてこうも注意力欠乏症の輩が多いのだろう?
日本の労働者のような "忙しすぎる働き蜂" のようにはどう考えても思えないのだが...


「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...