16.9.19

Good Bye Stanley #110 Block Planes & a Stanley #75 Bullnose Rabbet Plane!

数年前、Made in England と Made in USA の Stanley No.110 Block Plane を国内のインターネット オークションで手に入れたのだが、どちらもブレードの質がよろしくなく、とびっきりシャープに研いでもすぐになまくらになってしまい、数回使っただけでうんざりして、棚の肥やしとなっていた。

コレクターではないので、手元に取っておく必要など全くなく、ずっと売り払いたいと考えていたのだが、これまで出品するのが面倒で、「今週末出品したら$5 のボーナス クレジットを差し上げます」というオークション サイトからのeメールを読まなかったら、まだそのまま放置していたに違いない。

鉋の本体は、ホホバオイルを含ませた布で丁寧に拭き、ブレードは研ぎ直して売りに出したのだが、オークションで売られている中古の西洋鉋のほとんどは、刃の欠けも直さず、錆も取らず、ゴミも埃も古いオイルも付いたままの、薄汚れた状態で売られているのが常なので、刃を研ぎ直してすこぶるシャープにしてある私の鉋は、おそらく新鮮に見えたに違いない。有り難いことに、多くの人が入札してくれていた。

思ったよりも高値で売れ、ホッとすると同時に、そんなに値打ちのあるものでは無いのだが...と、申し訳ない気持ちにもなった。

危ないほどシャープに研がれたツールを使うことに慣れていない人だったら、おそらく満足して使い始めてくれることだろう。(すぐに切れ味が落ち、研ぎ直す必要が出てくると私は思うが、鋭利な刃物を使うことがあまり無い人たちに取っては、もしかしたら、これくらいで問題無いのかもしれない)


Stanley の Block Plane が全く必要でなくなったのは、2年ほど前にお高い Lie-Nielsen の Rabbet Block Plane を買ったからだ。
これが非常に使える鉋であることは、YouTube で多く語られていて、私がここで語る必要はないほどだが、日本の鋼の切れ味を知っている私に取っては、これは100点満点の刃ではない。

シャープに研がれた刃は切れ味が長持ちし、決して悪くない。しかし、研ぎ澄ました日本の鉋を使った時のような、"抵抗を感じない切れ味" とはほど遠く、常に切れ味が重く感じられるのだ。



重く感じるだけで、切れ味が悪いわけではないので、私一人が使う分には、この Block Plane だけあれば、他に同じようなものを買いそろえる必要はないだろう。


あともう一点、手に入れてからほとんど使わなかった Stanley #75 Bullnose Rabbet Plane もオークションに出し、出品後直ぐに買い手がついた。同時期に同じ鉋が $95 というとてつもない高値で出品されていたが、それと比べると私のリザーブ価格は破格値だ。しかも私の出品したものの方が、どう見ても状態が良く見える。($95 を出して買うほど価値のあるものではないだろうと、おそらく誰もが思っているのが、そのオークションに一人もwatcher が付いていないことからも推測できた)


ちなみに、私が使い勝手が悪いと感じたこれらの鉋は、雲の上のお師匠さんからみてもお粗末なものだったようで、彼の以前のブログに酷評が書かれていたのを読んだことがある。
だが、それは単に彼の嗜好の問題かもしれず、万人の意見を聞いたわけではないので、『使えないシロモノ』だとは一概に言い切れないというのも事実だろう。

願わくば、私の放出した鉋を手に入れた人たちが、「金を無駄にした」と思わないでくれるようにと、そう考えながら、今日 Post Shop に荷物を送りに行った。



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