手持ちの端切れ板だけを使って作る、カッティング ボード第二弾。
今回は H のリクエストに応えて、家で作るピザ用の、ほぼ正方形に近いまな板で、有りったけの板をかき集めて、ギリギリできた感の充分漂うものとなった。
使った板は Oak とAmerican Black Walnut 。
ダメージのある部分を切り落とし、使える部分のみで配色を色々試してみたのだが、どれもイマイチしっくり来ず、最後には面倒臭くなって、適当に並べてよしとした。
反った板を平らに均し、接着する面は直角にし... と、何時間も鉋をかけ続けた。
幅を切り揃え、両端に板を嵌めるためのマーキングを日本の毛引きで行なったが、厳密に言えば、この毛引きは印を付けた内側を切り取るための毛引きであって、外側を切り取るためのものではない。だが、両端になる板と全く同じ寸法に印を付けたかったので、横着をして両端になる板に使用した毛引きを使ってしまったというわけだ。(歳を取るに従って、どんどん横着になってきている)
今回は、両端の板を取り付ける幅にのこぎりで切れ目を入れず、ナイフで付けた線よりも 1ミリ程度余裕を持たせて Record #778 Plane で大まかに削り、Record #778 Plane で削っただけでは正確に真っ平な面になっていなかった箇所を、Stanley Hand Router Plane やら鑿やら Lie-Nielsen Rabbet Block Plane を使って修正した。
削った箇所が平らになった後、鑿を使ってナイフの線通りに切り口を整えるこの方法は、私には正解だった。(非常にシャープな切り口に大満足)
結構時間はかかったが...
両端の板が外れないよう打ち込む棒は Oak で作った。
旋盤無しでの棒作りは面白い。
金属製のプレートに空けられた欲しいサイズの穴に差し込む棒は、先を少し削ってある。
棒を上からハンマーで叩くと、不要部分がめくれ上がってくるので、そのめくれ上がった部分を鉋で削って、出来る限り正確に近いサイズに整えて行くのだが、ここで削りすぎてはいけない。
最後は軽く叩くだけで棒が穴を通り、不要部分は削り落とされるという具合になっているため、鉋で若干太めに削るのが好ましいのである。
本体の厚みと同じになるように両端の板を削って段差を無くし、全体が平らになっているかをストレート定規で確認しつつ、鉋やらカード スクレイパーやらサンドペーパーを使って仕上げ、埃を拭き取った後はココナッツオイルを塗って出来上がり。
配色はイマイチだが、丈夫なピザ用カッティング ボードができた。
私がこの世から居なくなっても、壊れることなくまだまだ使える状態であって欲しいなと、そんなことを頭に思い浮かべながら、歳とった私はいつも何かを作り続けているのである。
私に出来ることはこれくらいしかないから...