ほとんど同じように見えるStanley #78 とRecord #778 だが、使ってみると違いがよくわかってきた。
上の写真を見て、何だかRecord #778の方が大きい感じがすると思う人は多いだろう。色の違いのせいでか、はたまた、フェンスのサイズの違いがそう見える要因かもしれないと考えるかも知れない。
だが、そう感じるのは目の錯覚では無い。実際にRecord の方が大きく分厚いのだ。
下の写真は少々見辛いのだが、底の長さを比べてみると、Stanley は20.5cmに満たないくらいなのに対し、Record は約22cmあった。
底の幅はほぼ同じ。
ボディの金属板は若干Record の方が厚く、
ブル ノーズの先端の金属部分の厚みは、1mm以上の差があった。(Record の方が頑丈にできている)
そして、私が最も違いを感じたのはハンドルだ。
この写真(↑)を見て明らかなように、ハンドルの厚みが "かなり" 違う。
どれほど違うかというと… 1.89mm
Record #778 のハンドルは実に手にしっくり来るのに対し、Stanley #78は薄過ぎて"据わりが悪い"と感じる。
人それぞれに手の大きさや厚みは違うので、万人に当てはまるわけではないだろうが、持ち易さでは、私は Record に軍配を上げた。
フェンスの大きさと、補助フェンスを付けられるという使い勝手の良さ、そしてハンドルの持ち易さで勝っていると思えるRecord #778だが、困った事に、私は使う度に左手の人差し指に切り傷 or 刺し傷を作ってしまうのだ。
なぜ人差し指に傷を作ってしまうのか…
これまでStanley #78 を使っていた時には、フェンスを取り付けるためのバーに左親指を添え、バーの前方のフェンスを残った指で押して板に添わせていたので、(下の写真の←部分に出ている刃先に触れることはなかったのだが...
Record #778 のフェンスを押さえるバーは、刃先の前方にあり、これまでのようにバーに親指を掛けて下のフェンスを押さえることには、(先端過ぎる気がして)とても抵抗があるのだ。
ちょうどフェンスを押さえたい場所に刃が出ている構造とでも言おうか...、私はStanley #78 に慣れているために、感覚的に身に付いてしまっている『手を添える位置』にバーが付いていて、邪魔だと無意識にバーを避けて手が行ってしまうのが、正に刃のエッジ部分ということなのかなと思ったのだが、これを使って指をよく怪我するという人が他にもいるようなので、もしかしたら構造上の欠陥と言えるのかも知れない。
Stanley #78 も、Record #778 も、削った部分が直角を成しているように、ボディやフェンスを調節したので、そんなに狂いはないのだが、若干の狂いがどうしても気になってしまう私は、最終的に、このような"便利道具"ではない、とてもシンプルな道具を使って仕上げをすることになる。
下の写真の上に写っているのは、古い西洋式のRebate Plane で、その下のものは父の使っていた日本の溝鉋(際鉋?)。
日本のものは鉋を修正する事なく、精度の高い直角を出せたが、私が中古で買った西洋のものは極めて不完全な作りだったため、鉋で削って正確に削れるよう直す必要があった。
ここ数日、道具の手入ればかりしていたが、今日は午後になって、先日買ったランプベースの台座を作り始めた。
例によって、Henry Boker(ゾーリンゲン)の鉋と日本の仕上げ鉋で板を平らに均し、この後丸く切ったところで今日の作業は終了。
鉋がけはけっこう良い運動になるが、これを何歳頃まで続けられるのかな?とふと思った。
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