ガラスのストックは山ほどあるのだが、ステンドグラスに使用するアートグラスは表面が真っ平らな物ばかりではないため、平らかどうかを確かめた上で、刃物の裏を研ぐためのガラス板を切り出し、次にそのガラスを嵌め込む木の板を用意した。
ガラスのサイズ通りにナイフで切り込みを入れ、鑿であらかた削り取った後、router plane で深さを揃える。router plane は非常に"使える"木工道具の一つだ。
用意したガラスがきっちりと納まると、次に、上に乗せるサンドペーパーを固定する板を両サイドに取り付ける作業に移った。
木ネジを緩めたり締めたりしてサンドペーパーを固定する方法で、取りあえず使い心地を試してみることにしたのだが、刃物の裏を当てて反りを取るのが第一の目的なので、サンドペーパーの減りは少ないはずで、頻繁にサンドペーパーを交換することはおそらくないだろう。
この写真を撮った後、このプレートを私の "研ぎ場" に固定するべく、下にストッパーを付けたのだが、写真を撮り忘れて、次の作業に突入してしまった。
次に行ったのは、オークションで落札した年代物の Rosette Iron のハンドルに木の持ち手を作る作業で、旋盤を持っていない私は、自分の感覚だけを頼りに、先日購入したspokeshave と日本の豆鉋を使って、角柱をひたすら丸くして行ったのだが、この作業はすこぶる楽しかった。特に日本の豆鉋の切れ味が非常に良く、小気味良く削れて行くのが楽しくて、もっと色々な種類の豆鉋を欲しいと思ってしまったほどだ。
仕事から帰宅した同居人たちに、「これ、spokeshave と鉋で形作ったんだけど、案外上手くできた」と見せると、機械が無くてもここまでできるんだと驚いていた。
超シンプルな形だけれども、少し先細りにしてあるので見た目がズングリしておらず、尚かつ持ち易い。
祖父と父は、その昔、臼と杵をやはりハンドツールのみを使って作っていたのだ。
丸太をくり抜き、中も外も美しくかつスベスベに形作り、杵の丸みもやはり手で形作っていた。感覚も、センスも飛び抜けて良かったのだろうと、今になって思うようになった。
このような作業をしていると頭の中に父や祖父が現れ、私の心はいつの間にか遥か昔に戻って、満面の笑顔で "工作" を楽しむ子供になっている。
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