日本滞在期間の約 1/3 は、母が入院していたこともあり、面会に行く以外は自由に時間を使うことができていた。
せっかく日本に来たのだからと、歯医者を予約し、欠損していた歯やら虫歯の治療を開始し、母が退院してからも時間を調整して、全ての治療が終わるまで何とか通うことができたのは幸いだった。短期間の滞在であるため、もちろん国民健康保険には加入せず、全額自費での治療ではあったが、それでも NZ で歯科治療を受けることを思えば比較にならないほど安いことは確かだ。(ちなみに、NZ で H が虫歯の治療をした際の治療費は、1 本の歯に被せ物をしただけで日本円にして 27 万円を越えた)
歯医者は歩いて行ける距離に 5 院ほどあり、姉たちに評判の良い所を聞いたのだが、よくわからないというので、電話をして直ぐに予約が取れる所で良しとした。
その歯科医まではゆっくり歩いても 10 分ほど。そしてその周りにはスーパーマーケットやら薬局があり、治療が終わるとスーパーマーケットに寄っては姉に頼まれた買い物をして帰ったものだ。
スーパーマーケットの店内に入ると、私と同じような白髪頭のお婆さんたちが多く買い物に来ていた。
皆背が低く、細く、地味な色合いの服を着ていた。
そんな中、白髪ではあるが肩よりも少々長いストレートの髪の、長身かつ体格(恰幅)の良い私は完全に馴染んでいない存在で、非常に違和感を感じ、それを姉に話すと、「確かに、この辺りの人じゃない感じがするね」と笑っていた。
姉は昔から頭脳明晰で、しっかりした人だと信じて疑わなかったのだが、歳をとって丸くなったと言うか、どうでもいい事が多くなったと言うか... 私だったら明らかにしておくだろうことを有耶無耶なままで良しとする傾向にあることがわかった。
自分に都合が悪いことでも我慢して受け入れ(私からすれば我慢しなくてもいいことまで)、大変な思いをしてストレスを抱えこむことになっている姉を見た私は、やはり黙ってはおれず、特に、ビジネスで母の介護に関わってくれていた人々には、単刀直入に且つやんわりと質問をし、有耶無耶なまま無理をして過ごすことがないように務めていた。
相手から言われたことを、納得していなくとも「はいはい」と受け入れる、或いは受け入れたふりをするというのは、日本人によくある特徴だが、私は納得していないことをし続ける(または無視できる)性分ではないので、最初から自分がそのことについて理解できていないことを伝え、説明をしてもらうようにするのだが、大抵の場合、それで問題なく解決できている。
日本では私のような性格では生活し辛いというのが、改めてよくわかった今回の滞在であった。
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