この合板のガサガサな表面を見ただけで高品質ではないことがよくわかるが…、引き出し部分も手を抜かず、高級家具の作り方に倣った。
half-blind dovetail という組み方は初めてなので、どのようにしたら手際良く、且つ綺麗にできるのかを考えながらの作業だった。
もちろん、手本にしたのは雲の上のお師匠さんのビデオだが、日本の指物師の作業風景も参考にした。
合板は層になっていて、"剥がれる" という可能性を否定できないため、無垢の板ほど dovetail joint の強度は無いだろうと思いながらも、練習のためにこの方法を取ったわけだが、dowel(だぼ)で組み立てた方がもしかしたらよかったかも知れない…
ちらっと、そんな思いが脳裏をよぎったが、いつまで経っても dowel だの釘だのを使うことしかできないというのは、自分自身の技術がちっとも向上していないことに他ならず、それではあまりに情けないじゃないかと、いつも簡単に仕上げられる方に心が動かないのだ。
引き出し3段分の half-blind dovetail をカットし終わる頃には、だいぶ要領も良くなり、どのような手順で鑿を入れたら効率がよいのかがわかるようになって来た。
このキャビネット作りの合間に頼まれ物の縫い物をしたり、棚を急きょ作ったり、はたまた出掛けなければならない用事も多かったため、予定よりもかなり作業が遅れている。
仕上げるのに期限は無いものの、早く作り終えて次の物に取りかかりたいと、作業の合間にお茶を飲みながら思った。
そして、お茶を飲みながらつまんだスナックを見て笑えた。
機械化された工場で作られたスナックが、ほとんど全部違う形(顔)になっている。
ここまでバラバラだと笑うしかないね。
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