31.8.20

何度も夢に現れる同級生

 最近二度ほど、高校時代に仲の良かったクラスメイトが夢に現れた。

何故だかいつも一緒に放送委員をやっていて、毎日放送室で一緒にランチを食べ、帰宅時には同じ電車に乗って帰ることが多く、当時母の職場がそのクラスメイトの住む市の駅近くにあったため、土曜日には母のランチの時間になるまで、駅ビルに入っていたカフェ『サモワール』で、一緒にコーヒーを飲んで待っていたことも何度もあった。

一緒に映画を観に行ったりもしたが、『エクソシスト』だ。全くもってロマンチックでは無い。観終わってからずっと、自分が緑の液体を吐きそうな感覚に襲われていたの以外は何も覚えていない。

高校卒業後、しばらくして彼から連絡が来たことがあったが、それは心を引き裂くほど悲しい知らせで、高校時代特に仲の良かった女の子が、結婚し、子供を産んだ直後に息を引き取ったというのだ。彼にどこから情報が入ったのかわからないが、一緒に彼女のお墓にお参りに行きたいというので、彼の運転する車で彼女の実家に向かい、お墓の場所を聞いて、二人で山道を歩いて行ったのを覚えている。しかし、彼と何を話したのかを思い出せない。

彼はお寺の次男として生まれ、仏教大学に入学したのは知っていたが、別のお寺を継ぐ女性と結婚して家を出て行ったと教えてくれたのは、驚くことに、私の姉の親友だった。

姉の親友は、偶然にも彼のお父さんが経営する幼稚園で働いていたとのことで、彼と話をしていた際に年齢と出身校を聞き、「それじゃ〇〇(私)を知ってる?」と言うと、知っているも何も、僕らはすごく仲が良かったんだという返事が来て、聞いた本人の方が驚いたようだった。

彼はとても整った顔立ちをしていて、優しい子でもあったので、姉の親友は「ねぇ、どんな仲だったの?」と、興味津々で聞いてきたことがあったが、『エクソシストを一緒に観に行った仲』だと笑って言って、その話は二度と蒸し返されることはなかった。

"単なる仲の良いクラスメイト" は、夢の中でもやはりその立場は変わることはなく、本当に仲の良い友達のままで、目覚めた時、心の中がとても温かくなっていた。


ただ、一昨日、日本に住む長男から、実家の母が声を出し辛くなっているらしいと連絡が入ったことが気がかりになった。今はどこかの寺の住職になっているという旧友の夢が、何か悪い暗示のようなものでないことを、心から祈るのみである。



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