7.11.25

MANAWA BAY アウトレット モール

久しぶりにランチにやって来た H に、似合わなくなったピンクのシャツ ブラウスを着る?と持ち掛け、羽織らせてみた。

若干ゆとりがあるものの、タンクトップの上から羽織れば全然おかしくないよねということで、色調の違うピンク色のブラウス 2 枚を処分することができた。

髪を上げていた私を見て、「ピンク色、別に似合わなくないんじゃない?」と言った H も、髪を下ろしてピンク色を合わせてみせた私を見るなり、私の意見に納得。

ピンク色はグレイヘアを非常に薄汚く見せることになってしまうのだ。
抑えたトーンの薄いピンクでも、若干濃いめのピンクでも同じ。


そんなわけで、私のワードローブからピンク色は消え、暗い色やら紫系のものが増えた。


昨日は、T が買いたい物があるというので、オークランド空港から程近い場所にあるアウトレット モールに初めて行ってみた。(H が「行ってみるといいかもよ」と言っていたため)



車に乗り込むと焼けるほど暑く、春を飛び越えて夏になってしまった感があったが、ジメジメした冬が終わると、やはり清々しい気持ちになるものだ。

平日とあって、モールには客も少なく、のんびりと見て回ることができたが、自宅から空港に行くよりも遥かに遠い(おそらく倍近く時間のかかった)所まで赴いた甲斐もなく、T のお目当ての物は見つけられず...

Lindt の店で、買おうかどうしようかと迷ったティラミス味のチョコレートを運よく試食でき、あまりの味の濃さに買うのを止め、興味のあった Dubai Style Chocolate(一般のスーパーマーケットでは $25.00 もする板チョコ)は、少しは安いとは言え、それでもまだ $22.00 という馬鹿げた値が付けられていたため、当然買わずに帰って来た。
私の感覚では、板チョコ 1 枚に約 ¥1,900 の価格を付けるなどあり得ない。

近頃、何処のレストランも信じられないほど値を釣り上げていて、フードコートでさえも驚くべき状態だ。
当然のことながら客足は遠のき、多くのレストランは経営が苦しくなっている。
そんな中で、薄利多売で経営難を乗り切ろうという店が現れないのは実に不思議である。
何処もかしこも恐ろしく値上げをしている中で、一昔前の価格に据え置いて営業をしている店だということをアピールすれば、必ずや客が殺到するはずである。今の時代、SNS を使えばあっという間に情報は拡散されるだろうに...

ちなみに、レストラン関係ではないが、コスコで某バターが 1kg $9.99 で売られていた時には、SNS でそれを知った業者やら、転売屋やら、個人客やらが入荷日に殺到し、大変な騒ぎとなったことがあった。
大量に入荷したその日の夕方には完売という事態が何ヶ月も続き、店が客の要望を受けて購入個数制限を課すようになり、ようやくそのような異常事態が緩和されてきたと思ったら、今度は販売側が価格を頻繁に上げるようになってしまった。(現在は 1kg $13.89 ?)
近所のスーパーマーケットと同等程に価格が上がってしまったら、客は見向きもしなくなるのは世の常だ。どうしても必要な時にしか買わない。しかも、わざわざコスコに買いに行くこともしなくなる。結果として在庫が増え、賞味期限が近づくと割引して売り切らざるを得なくなる。
店としては、単にバターだけの問題ではないはずだ。
バター目当てに店に来た客でも、他の商品に一切目もくれずに帰るというのは一部であり、多くは +α の収入を見込めるはずである。
1kg $9.99 で売ることで多大な赤字を出しており、それを埋め合わせるのに四苦八苦していたのならいざ知らず、そうでなければ、総収入は目に見えて落ちているはずだ。

客の購買意欲を高めるのも、一気に客離れを招くのも、営業部門の裁量次第...

Lindt の信じ難く高額な板チョコも、安くせざるを得なくなる日が来るのだろうか?それとも早々に廃番となって、二度とお目にかかれない幻の "デュバイ スタイル チョコ"となるだけで終わるのか?


そんなことを考えながら、モール内のフードコートを素通りし、喉が渇いたので Wu Cha で飲み物を買っただけで帰ることとなった。

途中、Sylvia Park S.C. に寄り、そこで T は予想価格以下で欲しかったジャケットをゲットし、私は、ジャパン マートで米と冷やし中華、蕎麦を買いなどして家に戻った。

そのショッピング センターから、今年 12 月に開店予定となっている IKEA の大きな建物が見えた。目と鼻の先である。
私も T も、IKEA の場所は Sylvia Park の反対側の、もう少し離れた場所かなと想像していたため、(私たちにとっては)突如として現れた感のある巨大な看板に非常に驚いた。

開店からしばらくはその一帯の交通渋滞が思いやられることだろう。その近辺に住んでいなくて本当によかった。

特別 IKEA で買う物は無さそうな私たちは、開店熱がすっかり冷めた頃に(& 暇を持て余していたら)一度覗きに行くかも知れない。
 


25.10.25

『高瀬舟』作:森鴎外 朗読:窪田等 作業用BGMや睡眠導入 おやすみ前 教養にも 本好き 青空文庫



編み物をしながらこの方の朗読を聴くのが習慣となっている。

この『高瀬舟』は、これまで幾度となく本で読んではいるのだが、この朗読を聴いて、思わず声を出して泣いてしまった。

私の中ではカミュのペスト、異邦人等々と並び、トップ 5 に入るだろう名作である。



15.10.25

父親の血筋

人生後半の私の生活は、丹精込めて作った物を、会ったこともない人にオンラインで買ってもらい、オンラインでメッセージのやり取りをする以外には、人との関わりもほとんど無く、極めて静かで平和なものだ。

これまでのところ、買ってくれた人々から寄せられたフィードバックは、ありがたいことに、私の手仕事へのお褒めの言葉と、また感謝の言葉で満たされていて、正に職人冥利に尽きるという他ない。
フィードバックを受け取るたびに、無事に問題なく届いた安堵の気持ちと、温かい人々の心遣いに癒され、そして、毎回、亡き父の、仕事に対する真摯で手を抜かない職人魂に倣う心持ちがあってよかったと、しみじみ思うこととなる。


この不況下にあって、ネットで探せば幾らでも安い物が買えるだろうに、それらを選ばず、年老いた私が細々と作っている物を、高い送料を払ってまで購入してくれることに、心の底から感謝せずにはいられない。

先日プラント スタンドを購入してくれたジュリエットもまた、非常にありがたいフィードバックを残してくれていた。

Absolutely beautiful stand, and very well made, thank you very much.

思わしくない体調を理由に、作るのを断ろうかと何度考えたことだろう。だが、苦戦しながらも、放り投げることなく作業し続けて、本当によかった。



作品に刻印も無く、何処の誰が作ったかも定かでないプラント スタンドは、NZ の、とある街にある美術館のエントランス ホールの片隅で、上に乗せられた植物の引き立て役となることだろう。

別に有名になる気の無い私は、自分の作った物を使ってもらえるだけで、ただそれだけで満足である。




11.10.25

忍耐強く待っていてくれたジュリエット

「勤務する美術館のエントランスに置く、プランターのスタンドを作ってもらえるか」という質問が来ていた。

比較的大きなプラント スタンドになるため、プラントの重量に耐え、尚且つ無骨過ぎないデザインにするべく、考えるのに時間がかかり、板を選ぶのにも結構な時間がかかった。

それに加え、注文を受けてから 2 ヶ月近く、なかなか作業に集中できずにいたのは、ただただ歳を取ったからだろう。

一日に数時間作業したかと思えば、数日間スタジオに降りていく気力もないという日々を送り、ようやく完成に近づいたら、今度は滑り止めのゴムを海外に発注し、それを待っていたりと、信じられないほど長く掛かったプラント スタンド作りだったが、ようやく『(今の私には)これ以上堅牢には作れない』と言えるところまで、手を抜かずに作りあげた。


ハードウッドにアクセントとしてパープルハートのデコレーションを埋め込み、mortise & tenon ジョイントには、更に頑丈にすべく、同じパープルハートで作ったピンを差し込んで固定した。
ちなみに、パープルハートはハードウッドの中でも際立って硬い木で、今回この細いピンを手作業で作るのに、えらく苦労したのだが、おそらく、パープルハートを扱ったことのある限られた人にしか、この苦労は伝わらないだろう。

プランター スタンドがぐらつかないよう、下の部分にも補強として板をはめることにしたのは、他の部分を組み上げてしまった後だったため、作業が通常よりも大変になってしまった。
そして、その部分の補強用のピンは、上のパープルハートのピンよりも細くしたかった為、やむなく真鍮の棒を使うことにした。(この細さだと、木製のピンは心許無く思える)



この床に接する面には、海外から届いたばかりのゴムの滑り止めを貼ったため、外側からはジョイント部分は見えない。




どんな物が出来上がったかを、掲載可能な 4 枚の写真に収め、サイズも書き込み、私が唯一使用している販売サイトにアップしたのが昨日の夕方...
出品すると同時に、質問をくれた人宛に、だいぶ時間がかかってしまったことを詫び、もしまだ相応しい物を見つけられていなかったら、よかったら私が作ったものを見てみてくださいとメッセージを送っておいた。

今日の昼前、販売サイトから、そのプラント スタンドが売れたと通知が来た。そして、買ってくれた人からのメッセージには、遅くなったことなんて気にしなくていいという温かい言葉が添えられていた。


送るための丁度いい段ボール箱が無かったため、家にあった大きな段ボール箱を切ったり貼ったりし、パッキンを詰めて荷造り... いつも完璧な荷造りを絶賛される私だが(「あなたなら生卵も割れずに送り届けられる」と言われるほど)、結構な神経を使い、時間をかけて梱包するのは一仕事だ。

NZ Post のオンラインで送付手続きを済ませ、来週月曜日にクーリエがピックアップに来ることになっている。
オンラインで支払いを済ませればクレジットカードの使用手数料はとられないが、わざわざポスト ショップに出向いてクレジットカードで支払いをすると、サーチャージを請求されるという、全くもって割に合わないことになるため、もうポスト ショップになど行きたくはない。


あとは、買ってくれた人が満足してくれることを祈るのみだ。




21.9.25

ルイボスティー 味比べ

 先月天敵と会った際、彼は糖尿病を患っていると言っていた。

その日を境に、私は糖尿病について出来うる限りの知識を得ようと、ネットでの勉強が始まったというわけなのだが、日本語で調べると(当たり前のことだが)、食事療法は日本食がほぼ全てと言ってもいいほどで、イスラエル人である彼には少々的外れのような気がし、英語でも調べてみることに...

実際にかなりな体重を落としている彼だ、糖尿病についての知識は私よりも遥かに多いに決まっているが、先月会った際に、ランチでトムヤム スープとご飯を同時に食べていたため、
とりあえず、『血糖値を急上昇させない食事法(ベジタブル ファースト、カーブ ラスト)』を心がけるようにと、日本の複数名の医者が言っていた旨を伝え、丼物、或いはヌードルを食べる際には、野菜料理をもう一品注文し、それを先に食べてから、炭水化物は極力最後に食べるようにと勧めておいた。

他に、私に何か役に立てることがあるだろうかと、時間がある時は YouTube で様々なドクターのビデオを観たりして、ためになりそうなことを書き留めつつ過ごす毎日...


調べている最中にふと目に入ったルイボス ティーには血糖値を下げる効果があるという記事...

幾つかの記事を読むと、腎臓、肝臓に疾患がある人は飲むのを控えた方が良いとあったので、そこのところはまず最初に本人に聞いてみる必要がありそうだが、取り敢えず様々な味のものがあるというティー専門店に、各種サンプルを注文しておいた。(サンプルといっても無料ではなく、少量の注文と言うに他ならない)


美容と健康に良いとのことなので、自分用にもサンプルを購入。
飲めないほど不味いと感じるものを大量に買いたく無いため、お試し価格で購入できるのは、まぁ嬉しいかな... と。


緑茶やら麦茶も糖尿病患者が飲んで良いという記事が多数あったため、その店で緑茶系のサンプルも注文しておいたのだが、残念ながら麦茶の取り扱いは無かった。

これから夏に向かう NZ 、今度日本或いはアジア系のスーパーマーケットに行ったら、麦茶を仕入れてくる事にしよう。




31.8.25

コリント第一 10章

13  人に共通でない誘惑があなた方に臨んだことはありません。しかし、神は忠実であられ、あなた方が耐えられる以上に誘惑されるままにはせず、むしろ、あなた方がそれを忍耐できるよう、誘惑に伴って逃れ道を設けてくださるのです。

23   すべての事は許されています。しかし、すべての事が益になるわけではありません。すべての事は許されています。しかし、すべての事が築き上げるわけではありません。



苦しい時の神頼み...

極度の不安に苛まれ、一睡もできなかった夜、不安を拭いされるならと、"天敵" にLINE で連絡を取ってみた夜中の 3:00...
今どこにいるのかを尋ねると、彼はタイに居るとだけ答えた。(タイは夜 10:00)

滅多に自分から連絡を取ることの無い私が、しかもそんな時間に連絡をして来るなど、何かあったに違いないとはおそらく考えなかったのだろう、その後、何を聞いて来るでもなく、彼との精神的な深い隔たりを、あらためて強く実感してしまうこととなった。


翌日、日本に住む長男から別件で連絡が入り、皆元気でいるかという問いに、実はこんなことがあって...  と打ち明けると、長男は一生懸命に対策を考えてくれ、私の心を労わろうとしてくれていた。
夕方になり、おそらく、長男が私の恐怖心を消し去ってくれるよう努力してくれたのだろうと思われる変化が感じられ、私は恐怖のどん底から一歩出られたように思えた。


神は『逃れ道』を設けてくださった...

それは天敵に助けを求めても得られるものではなかったことは明白で、身内にしか解決できなかったことであることは、疑う余地はない。

天敵に私の恐怖心を明かしても、それはただの『逃避』でしかなかったのだ。

私はまた、自分からは連絡することのない "冷酷な" 知人に戻ることになるだろう。





26.8.25

几帳面?

 日本に居た時、洗った食器を乾燥棚に乗せて行き、洗い物を終えた途端、姉が言った。

「綺麗に並べたね」

それを見ていた姪にも、義兄にも「ほんと綺麗」と言われ、何も考えずに洗い物をしていた私は、「えっ そう???」と半信半疑状態...

母のトイレ介助で、トイレットペーパーを畳んで母に渡した私に向かって、「綺麗に畳んだね」と笑っていた姉... 
その時も何も考えていなかった私。

以前、ランチに来た H が、自分が食事を終えて使った皿やらコップやらを皿洗機に入れるべく扉を開けた途端、「すごい綺麗に並べてある!」と、洗う予定で入れてあった食器類を見て言った。
「そうか??? 別に気にしてなかったけどな」と私が言うと、H はもっと乱雑に放り込んで良しとしていると...


何気ない日常の所作が『几帳面』と言われる私は、一般的に几帳面と言われる部類に入るのだろうか?

一緒に住んでいる T にその話をすると、全くそうは思えないけどねと大笑いしていた。

決して "病的に" 几帳面では無く、綺麗好きでも無く、けっこう(かなり)面倒臭がりで、几帳面さを発揮するのは工作をする場面に於いてだけだとずっと思い込んでいた私だが、側から見ると、日常生活においても案外几帳面だったりするのかも知れないなと、最近思い始めた次第である。


反対に、かなり几帳面だと私たちは信じて疑わなかった H のパートナー R だが、故郷であるネザーランドに短期間旅行に行くというので、もうすっかり支度は整っているだろうと思えたフライトの 5 時間前あたりに、「道中気をつけて行ってきてね」と伝えてくれるよう H にメッセージを送ると、R はいまだに買い忘れたものを買いに出掛けたりなんぞしていて、あたふたし続けているのだとか...  H はそれを見ているだけでかなりのストレスだと嘆いていた。

人は見かけではわからないものである。



そんな『几帳面』と見られている私であるが、最近木工作業中に、全く集中できず、これまではコンマ何ミリの誤差を気にし、納得のいくまで作業の手を休めなかった自分がまるで嘘のように、「あ〜 面倒臭い」と中断すること数知れず...

それでも、自分が納得できないものを仕上げる気にはならないという性格が祟って、作業から離れている時間が長くなるばかり。恐ろしく効率の悪い仕事ぶりである。


これが歳をとるということか...

そんなことを考えながら、(私に取っては)木工ほどには集中力を要さない編み物をして一日を終えるという日の繰り返し。





頼まれたもの(木製品)を早く作らなくてはという強迫観念に苛まれながらも、肉体的にも精神的にも動けないというのは、実に歯痒いものである。






24.8.25

シェルビー コブラに乗る、実は素朴な?お隣さん

 数日前、我が家の住所宛だが見知らぬ人宛ての荷物が届いた。

同じストリート名、同じ番地でも全く違う地方だったり、〇〇ストリートではなく〇〇ロードだったりと、紛らわしい場合があるので、私と T、そしてたまたまランチに来た H も、てっきりその手の間違いだろうと想像していた。


配達したポスト オフィスに連絡する前に、宛名に添えられていた電話番号にテキストを送ってみようという事になり、届いた荷物の写真と共に、「我が家にこれが届きましたが、あなた宛ての荷物で間違いありませんか?」と、H が私の携帯電話から連絡をしてくれた。

受信した人からはすぐに、「自分宛ての荷物に間違いない。住所を間違えて申し訳ない」と返事が来たのだが、別に教えてくれなくてもいい中身の情報まで書いてあって、H と私は笑ってしまった。

荷物を取りに来れるかどうかを尋ねると、「Yes, I'll be home in about 3/4 hr, thank you」との返事...

3/4 hr って、何??? 45分のこと???(そんな言い方するか?)もしくは 3 〜 4 時間のこと?? 
家に戻るのはいいけど、ここに取りに来るのはいつ????

と、私たちは?が点灯しっぱなし。

H が、「近くに住んでいるのか」と聞いて、ようやく正しい荷物の配達先はお隣(〇〇ストリート〇〇番地 - A)だったことが判明したというわけだ。

A まで忘れずにしっかり書こうよ...


引っ越して来てから一度も挨拶すら交わしたことの無いお隣さんは、何度も何度も誤り、また、ありがとうとも言ってくれていたが、何とも笑えるやり取りだったことを、仕事から帰宅した T にも話すと、やはり、「中身、別に言わなくてもいいし」と爆笑。


何かちょっと素朴な感じを受けたお隣さんは、(セキュリティ上より安全に違いないと確信できる)我が家の玄関先に置いておいた荷物を、黙って持って帰った。


そんなわけで、お隣さんとは未だ一度も話をしていない。







14.8.25

私が作るのは大量生産品ではなく、私は奴隷でもない

 天敵が、おそらく私に収入を得させようとしてのことだろうとは思うが、私が以前作ったステンドグラス スタジオのサイン(天敵が名付け親)を、知り合いになった同じ名前の女性が欲しいと言っているのだが、売る気はあるか?と聞いて来た。

あのサインには深い思い入れがあるから、売る気はないと返事をすると、それでは新しく作ってくれるかと言う...

金額はいくらくらいになるかと聞かれ、サイズとデザイン、使用するガラスの価格によって違ってくるので、一様にいくらとは返事ができない旨を話すと、ステンドグラスについてはほぼ何も知識が無いと思われる彼は、「最も安いガラスで、サイズも小さなものでいい」と言って来た。

デザインに要する時間も、ガラスを一片一片 手でカットし、その後エッジをグラインダーで削る手間も、デザイン通りに形を整えたガラス片の周囲に銅のフォイル(粘着テープ)を巻き、それを木べらでしっかり密着させる作業がどれだけの時間を要するかも、彼はきっと何も考えていないだろうと察しが付いた。

ハンダ付けをする際にも、ハンダを銅のフォイルの表面に乗せるだけではなく、接着面全体に行き渡るように注意しながらの作業になり(裏面にハンダが流れ出すように熱を加えるのが正解 ー そうしないと接着面が脆く、崩れ易くなる)、簡単に見えるかもしれないが、強度を保つのと同時にハンダ面を綺麗に整えるのに、結構神経を使うのだ。しかも、ハンダの価格は信じられないほど高いときている。


私は、彼が安く手に入ると踏んでいただろうことに無性に腹が立ち、材料費はいくら位で、レイバー フィーはいくら位になると思うよと、彼が驚くだろう金額を伝えた。
(それでもレイバー フィーはかなり安く見積もってあり、おそらく最低賃金の半分以下になるはずだ)

彼は、その女性に連絡を取ってからまた返事をすると言っていたが、その高額なパネルを送るのに更に高額なイスラエルまでの輸送費がかかることを想像できる人であれば、十中八九、注文はしてこないだろう。



自分を卑下してまで手に入れたい仕事ではない。


これまで、既製の物を右から左に動かして収入を得るというビジネスをして来た天敵には、一つ一つ自分の手で時間をかけて作った物を、細々と売って家計の足しにしている私のような者の心情は分かりかねるのかも知れない。


「いつか分かり合える時が来るよ」


20 年近く前に彼が空港で言った言葉を思い出し、「そうかな?」と、今でも思ってしまう自分がいる。





7.8.25

私が死んだらこれを着せて...

 昨日、姉から Line に連絡が来た。

母が転倒して大腿骨を骨折し、車椅子生活を送らざるを得なくなるまで住んでいた離れを、母亡き後ずっと姪っ子が片付けてくれていたらしいのだが、数多の山積みになった荷物をようやく一掃してたどり着いた洋服ダンス(かつて父が手作りしたもの)を開けたら、こんなものが出て来てビックリだったということで、添付されてきた写真を見て、私も思わず目を見開いてしまった。

送ってくれた写真には、離れの奥まった所にあった洋服ダンスの、その扉の内側にテープで貼られた紙が写っていて、母の直筆で「〇〇(母の名前)が死んだら 引き出し一番上にある服とスカート着せて」と書かれていた。

母にしては珍しく、書かれた日付が明記されておらず、いつ用意したものなのか誰にもわからないのだが、自分が死んだ時に着る服まで用意していたのかと、老いていく事の切なさをひしひしと感じてしまった日であった。

そのようなメモの存在など全く知らされていなかった姉は、母自身も書いたことを忘れていたと思うよと言っていたが、母のかつて抱いていた願いは、母亡き後 7 ヶ月半を経てようやく発見され、叶わなかった希望は虚しく幕を引いた。


姉からは、上記に加えて暑くてたまらない日々の様子が送られてきたが、私のかつて住んでいた市が外気温 41.4 ℃を記録したというので、私も T も、そして H も、そんな中じゃ生きていけないと目を丸くして驚いてしまった。

姉は、一日に 3 個もアイスを食べてしまった、冷凍庫にはぎっしりアイスが詰まってるよと、尋常でない暑さに熱中症気味になって慄いていることを書き連ねていて、おまけに降雨量が極端に少なく、駐車場脇に作った小さな畑に出てきた紫蘇の水やりが大変だと綴っていた。今年はきゅうりもナスも、何も植えていなかったのは幸いだったと...
日本にずっと住んでいても、近年の暑さは尋常ではなく、正に命の危険に晒されているのだ。



... そんな話を室温 11 ℃ のベッドの中で聞いていた時、別の人からメッセージが届いたという通知音がした。
先日 Line アカウントを共有したばかりの "天敵" が、律儀に、長い時間を経ても再会できたことを本当に嬉しく思っているとメッセージをくれたのだ。

私がどう返したかを聞いた T は思わず吹き出した。

喜んでいるステッカー(絵文字)をただ送っただけ...

きっと、彼もそれを見て吹き出していたことだろう。





日本に荷物を送る準備

YouTube で犬のコートの製図を教えてくれているのを見つけ、早速製図し、まずは試作品を作り、その後超個性的な生地を使って本番に臨んだ。 製図はいたって簡単だったが、最初に使用した布は手持ちのやや厚手のフリースだったため(緑色の布は、以前作ったもののほとんど着用しなかった自分用...