30.1.18

祖父の血か...

その昔、祖父は大工であり、ペンキ屋であり、猟師であり、臼屋であり、火傷の薬を製薬会社に卸す製造者でもあったようだ。(西洋人と一緒に狩猟に行った時のセピア色の写真が残っていたが、大正後期〜昭和初期に、あんな田舎にも西洋人が住んでいたのか?どんな繋がりだったんだ??と今でも不思議に思う。背丈も引けを取らず、非常に堂々としていた祖父の姿は凛としていて格好よかった)

祖父が狩猟に使った鉄砲やら空の薬莢やらがあった場所などを今でもはっきりと覚えているのだが、祖父が亡くなったのは私が小学校に上がる前で、祖父との想い出は写真に収められているわけでもなく、ただ私の脳裏に残っているだけ。一緒に写っている写真も一枚も無い。

私が父から相続した大工道具の内のほとんどは、おそらく祖父から引き継いだものであろうと、昨年父方の叔母から聞いた時、私は母が昔言っていた言葉を思い出した。

「お爺さんはあなたを一際可愛がってくれてね… 」

祖父は頑固な職人で、口数も少なく、何に対しても厳しい人だったが、孫の私には滅法甘く、続に言う『目に入れても痛くない』ほどの可愛がりようだったようで、幼稚園のお迎えのバスが来ると、バスが見えなくなるまで手を振って見送ってくれていたのだそうだ。
そして、私が喜ぶからと、よくお団子屋に連れて行ってくれ、私がとても美味しそうに食べることを、家に帰って楽しそうに話していたと、そんな話を聞いた時には、もう既にお団子屋など存在していなかった。

残念なことに私にはそれらの記憶は全く無いが、いつでも祖父の傍に居たことだけはしっかりと覚えている。私はいつも、鉋をかけている祖父と父の傍に居た。

今、私はその時二人が使っていた道具類を使っている。
暖かい日差しの下、屋外で行われていた55年以上も前の鉋がけの光景は、今の私を形作るものとなったというわけだ。




数年前、ステンドグラスで作った大きな蝶を飾るためのシャドーボックスを作りたいと、YouTube で作り方を探していた時、たまたま雲の上のお師匠さんのビデオを観て、「この人、父のようだ」と思った。仕事の正確さに対する誇りと、それを追い求めるひたむきな態度だけではなく、その作業する指先がまるで父を見ているようだったのだ。(後で気付いたことだが、彼らの爪の形は驚くほどよく似ていた)
そして、その時、私の人生のトロッコはようやく乗るべきレールに乗ったのだと、今はっきりとわかるようになった。

私が祖父や父の後を引き継ぐことになっていたのだと言えるほどの腕前は未だ無いが、道具は確かに引き継ぎ使っている。おそらく目が飛び出るほど高価であろう天然砥石も私の手元にある。

伯母が言った。
「あなたは、おそらくお爺さんやお父さんよりも器用だろうと思うよ」と。
私はそれに対して、「いや、私には母の血も入っているから… 」と笑った。

母は父が丁寧に丁寧に障子を貼っているのを見て、そんなことをしていたら日が暮れてしまうと苛立ち始めるほどせっかちな人なのだ。
母は何でもパパッと片付けてしまわないと気が済まない性格なので、他に何をする予定も無い父が時間をかけて綺麗な仕事をしているのを放っておけばいいものを、気になって仕方がなかったのだろう。「自分でやった方がよかった」とついつい思ってしまうのである。

ごく稀にだが、私もパパッと片付けたくなる衝動に駆られる時がある。『作りたいもの』を作る合間に、必要に迫られて『作らなくてはならないもの』が出て来るためだ。作らなくてはならないものはできるだけ早く片付けたい… しかし、パパッと片付けてしまった雑な仕事(もちろん売り物ではなく、自宅で使う物に限られるが)は、始終私の頭を悩まし続け、間違いなく頭から離れることのない汚点として残るのだ。

中途半端に血を受け継いだと言おうか、若干母の血が入っていると言おうか…

やらなければならないことに追われる生活は、多分誰しも同じだろうと思うが、片付け仕事でないものに心血を注ぐことを選んだはずなのに、時間をかけていられないものに多くの時間を取られる現実... 世の中、上手くはできていない。

だが、上手くはできていないが、人生というのは、おそらく初めから方向が決まっていて、どう足掻こうが決められた方向に向うようになっているように思えてならない。

ある時雲の上のお師匠さんが言った。
「僕らは何かを売る為に産まれて来たわけでも、誰かに仕えるために産まれて来たわけでも無い。僕らは自分の手で製作する人として産まれて来たんだ。これはあなたの天職(その人の性質/能力に相応しい職業)だと僕は確信しているよ。」

自分では道を逸れたとか、遠回りをしたとか思うことばかりのような気がしても、それは、そのような道を通ってそこに行き着くことになっていたと思った方がいいのかも知れないと、長い過去を振り返ってそう思うようになった。




23.1.18

超最低品質のスーツケース

国内最大手のリビング用品店で、5年保障付きのスーツケースが60〜70%引きで売られていたため、いよいよ古くて重量のあるスーツケースともオサラバする時が来たかと、オンラインで注文。




届いた物は恐ろしくお粗末なシロモノで、5年保障どころか、初めから満足に出来上がっていなかった。

ダメージ箇所の写真を撮り、同居人Hに「お粗末でした」と送って見せると、予想通り呆れ果てていた。

1. 縫い込まれないまま放置されたゴムベルト(例え所定の場所に縫い込まれていたとしても、ゴムが弱過ぎてストッパーの役目は果たせないだろうと思われる)



2. 初めから擦り切れているライナー (布 は もパリパリの最低レベルの品質)


3. ジッパー プルの無いジッパー (プルを付けることさえ惜しんだのか?この企業は)


4. 本体の色落ち (色の落ちている箇所は材質が薄くなっていることの現れか?)



これほどお粗末なスーツケースにお目にかかったのは生まれて初めてだ。

今日、直接販売店に返しに行き、「ダメージ品が届いたので、返金して」と言うと、レジのおばちゃんは、「クーリエが配達時にダメにしたのね」と言うので、「違う、クーリエのせいじゃない。中身に欠陥があるんだよ。品質が悪過ぎるんだよ」と中を見せたのだが、それでもクーリエのせいだと言い続けていて呆れてしまった。

手間がかかっただけ損をした買い物... もうNZでの買い物はウンザリだと思った。


18.1.18

偽組子の鍋敷き & 安っぽい Dovetail Boxes

板は伸縮し続けるということが、私にとって次第に大きなストレスとなってきている。

何十年にも渡って天然乾燥させ、収縮幅が僅かとなった超高級板など経済的に使えない上に、個々の木の性質を未だ読み取れないでいる私は、どんなに神経を使って作ったとしても、出来上がったそのものの形状を四季を通して保つことができるとは限らないことに落胆し、自信を持って販売できる木製品作りの幅がどんどん狭くなって来ているのが現状だ。

昨年の秋口に合板のみで作ったバスルーム キャビネットの引き出しも、扉も、湿気の多い冬になったら板が膨張し、開け閉めが大変になってしまったため、鉋で削って調節しなければならなかった。(「引き出しの底には伸び縮みしない合板を使う」というのが常識のように言われているが、合板もかなり伸縮することを承知しておくべきである)

あぁ、自分の販売する手作り品に対して何の責任感も感じること無く居られる人が羨ましい。そうであったら、さぞかし作業が楽なことだろう。




さて、朝から一日中雨が降り続いている今日、4月の旅行に向けて、透かし彫りの鍋敷きを作り始めた。


着物の似合う純和風な知人の家にイスラム模様ではな...と、今回は組子の伝統的なパターンの中から私の好みのものを選んだのだが、本物の『組子』ではなく、偽組子。
一枚板をくり抜いて作るスクロールソーでの透かし彫りを選んだのは、何枚もの板を接着剤で組み立てた場合、熱い鍋等を置いて接着部分が軟化し接着力が低下する可能性があるからだ。接着部分が外れてしまったら、例え上手く組み立て直しても飾り物にしかならなくなってしまう。
また水がかかることも充分考えられるため、長い使用での接着剤の変質、板の膨張/伸縮が及ぼす影響を考慮に入れて、"組子もどき" としたことを、やはり手渡す際に伝えることにしよう。そうすれば、何ら気を使わずに『鍋敷き』として毎日使うことができるだろう。
(接着剤を使わずに組んだら、長い使用に耐えられるのだろうか... 甚だ疑問であるが、使ったことがないのでわからない)

今回は 5cm厚の NZ Rimu のブロックがあったので、それを使用することにした。
鉋をかけ板厚を半分にしてまた鉋がけ...


比較的涼しい日だったが、鉋がけでかなり汗をかいた。(鉋がけダイエットと私は呼んでいる)
Rimu は高級板として知られている softwood で、鉋がけは非常にスムーズに行えるため、何のストレスも感じること無く表面の鉋がけは終了。

鍋敷きのパターンは既に作り終わっているので、次はスクロールソーでの透かし彫り作業に入る。





昨年末のことになるが...

アトリエで置き場に困っていたスクレイパー類とRecord No.50 Combination Planes を片付ける為のボックスを作った。どちらも同じ 7mm 厚の安い合板のみ使用。


スクレイパー類は家の窓枠のペイントがみすぼらしく剥がれて来ているため、古いペイントを落とし、リペイントするために買っておいたもので、オークションで落札。
バラバラに置いておくと邪魔になるので、棚に積み重ねておけるよう蓋を付けておいた。


Record No.50 は非常に使い勝手の良い溝掘り鉋だが、最初に国内のインターネット オークションで落札したものはフルセットだったものの、悲しいかな本体のスケート部分にヒビが入っていたため、メタルを接着できるという謳い文句の接着剤で補修しようと試みたのだが、全く功を奏さず、溶接機を買う日が来るまで修理はお預け。
しばらく経ってから、eBayで本体とブレード1本だけで安く出品されていたものを発見してしまった私は、送料が商品購入価格を遥かに上回るものの、"許せる価格" かなと観念し、UKから購入。全く同じものだと思っていたのだが、デザイン及び材質が微妙に違っていた。

Combination Plane というのは箱に入れて収納しないとやたらと場所を取るため、スクレイパー ボックスと同じように、蓋付きの Dovetail Box を作って棚に収納した。

このような Dovetail を鋸と鑿で仕上げるのに苦戦することは無くなったものの、継手が丸見えなのは私にとって美しいものではないので、今年は『留形隠し蟻組み接ぎ』をマスターすべく鍛錬しなくてはと、切実に思った年明けであった。


11.1.18

ヨーロッパへ、ロシアへ、そして日本へ...

旅行が別に好きではない私だが、この4月に日本行きがほぼ決定となった。
止む無い用事があるのと、長男の新居及び新築した実家訪問、そして、長らく会っていない知人に会うことが主要目的だ。

せっかく帰省するので、滞在中行ってみようかなと思う所の住所(鍛冶屋)を調べたり、購入して来たい大工道具も幾つかあるため、ヤフオクで検索したりもしている。

そんなことをしながらも、「あ〜、また飛行機の中で座ったまま10時間以上も過ごさなければならないのか... 気が狂いそうだ」と、拒否反応で頭がいっぱいになってしまう私。

それとは正反対に、旅行好きな同居人Hは、私の旅行直後に出発することになっているヨーロッパ一人旅に向けて、先日飛行機の予約をしていた。
NZからは直行便が出ていないイングランドに行くのに、最低でも24時間かかり、最長は50時間もかかるというのを聞いて、10時間でも発狂しそうになる私は、増々気が滅入ってきたのだが、私が実家に行く正にその時に、実家に住む姉は夫婦でロシア旅行に行くことになっているらしく、家で一人留守を守る母の心配をしなくてよくなると喜んでいたため、滞在中世話になるばかりではなく、そこに居るだけで役に立つんだったら行かなくちゃなと、努めて思うことにした。

一昨年、同居人Hの日本旅行は、名所旧跡巡りと食べ歩きがメインだったが、私は神社仏閣にも、他の観光名所にも全く興味が無く、とにかく人が沢山集まる場所には行きたくないという人間なので、「連れて行ってくれるんだったら、和牛の焼肉屋がいいな」とだけ長男にリクエストしておいた。

前回の、同居人Hの日本旅行の折りに持たせた透かし彫りの鍋敷きが殊の外好評だったため、会うことを予定している知人にも作っていこうと思っているが、はてさて、他の人へのお土産は何にしよう... 



28.12.17

2017年の師走


昨日、『白く長い雲のたなびく地』であるNZでは珍しく、空一面が細切れの雲で覆われていたので、思わず窓を開けて写真を撮ってしまった。

ここ数日気温は低めで、最高気温は20〜24℃にしかなっていない。
最低気温は13〜15℃... 真冬の最高気温程度だ。

朝ベッドの中で寒くてたまらず、思わず冬用の掛け布団をたくし上げ、肩まで包まってからスマートフォンに入れてある天気情報ガジェットを開いてみると、気温は13℃と出ている。(予想最低気温は15℃になっているんですが... )


オバカなお天気ガジェットは、数字に弱いだけではなく、状況判断力も鈍いと見えて、シャワー(にわか雨)と出ているのに、降水確率 0% と平然と書き並べてしまう。




家の窓際ですくすく育っている観葉植物だが、中には、朝になると水滴をいくつも付けているものがあり、地中から吸い上げた水分を蒸発分以上に積極的に放出するこのような植物を観ていると、性質が異なる様々な植物は、それぞれに環境に順応するよう上手くプログラムされているのだろうなといつも感心してしまう。



また、一昨年だったか、どこぞの不動産会社がポストに入れて回った百合の花は、今年も綺麗に花を咲かせた。すっとポットに植えたままだが、球根は死ぬこと無く、夏になるまでじっと土に埋まったままでいるというのは、考えてみたらすごいことだ。



ベランダのブルームーンの手入れだけは、どういうわけか同居人Tが行っている。
Tがケアしてくれていたおかげで、今年は沢山花が咲き、香しく咲き誇っていた。



裏庭に生っているリンゴは次第に赤みが差して来た。
数年前、日本に住む長男がここに遊びに来た折りに、庭を綺麗に作ってくれ、記念にと植えて行ったこの木は、今年はいっそう大きくなり、見る度に彼は元気でいるだろうかと皆で思いを馳せている。



私たちが日本に住んでいた頃、年末は28日頃が仕事納めとなっている会社が多かったように記憶しているが、ここNZではクリスマスが国民の祝日となっているため、クリスマス前に今年の仕事を終える人が結構な数居るように思う。

我家の同居人達ももう既にクリスマス〜新年にかけての休暇(この時期に有給休暇を2週間ほど消化するという恒例のパターン)に入っていて、のんびりと家中の掃除をし、植物の手入れをしたりなんぞして過ごしている。

同居人達とのんびり一緒に過ごすことのできる年末は、私にとって一年で最も嬉しい時期である。



14.12.17

注意を要すること

1. ジャガイモの買い置き
私はこれまでの人生で、買い置きしてあるジャガイモに芽が生えてしまったという経験は幾度かあるが、腐って異臭を放つジャガイモにはお目にかかったことが無かった。
生まれて初めて、洗った状態でパックされているジャガイモを買って、1週間ほど常温保存しておいたら、芽も生えずに腐っていてびっくり仰天。
こんなにも痛み易いとは想像だにしていなかった。
金輪際、洗ってあるジャガイモは買わないと心に決めた。

2. レシート確認
全く混雑していない薬局の一角に設えた CLINIQUE のブースには、目も覚めるようなどぎついピンクの口紅を塗りたくった "ビューティー アドバイザー" が居たのだが、注意力が完全に欠如したその女性は、たった一つのファンデーションを、レジ打ちする際に2度もカウントし、倍の値段を何の迷いも無く請求して来た。
私は化粧品はたまにしか買わない為金額をチェックしておらず、ファンデーションって高いのね... くらいにしか思っていなかったのだが、一緒に居た同居人Hが「やけに高くないか?」とレシートをチェックして初めて店員のミスに気付いた訳だ。Hは、「そこでだけ働いているのに、商品の金額(定額)を全く把握していないんだね」と呆れ返っていた。

そしてもっと驚いたのは、間違えて倍額徴収したことに対する謝罪をするでもなく、何食わぬ顔でただ Thank you! と非常に軽く挨拶しただけで、反省の欠片も見られなかったことだ。(Thank you. じゃなくて、Sorry. だろうが...)
私だったら平謝りし、何故そんな間違いを犯してしまったのかと、しばらく落ち込んだに違いない。
若いのに、コテコテに塗りたくるメイクに心血を注ぎ、他の事にはお構い無しか...
あぁ、嘆かわしいことよ...



間違ったキャビネットのノブが送られて来た件は、eBay のカスタマー サービスが全額返金という判断を下し、業者が返金してきた額の不足分を埋め合わせたのは、何と eBay のカスタマー サービスだった。eBay と業者との間にどんなやり取りがあったのか知らされていないので、eBay が業者にその額を請求したのかどうなのかわからないが、全くもって迷惑な話だった。

業者は、もっと頭のキレる人を雇って、製品及び出荷管理を徹底して正しく行えるようスタッフをしっかりトレーニングし、誠実な商売を心掛けるべきだ。初めからそうしていれば、商品を送料無料で送った上で全額返金などという馬鹿げたことをしないで済むようになる。

同居人達の会社のHRのボスだけではなく、世の中には低賃金でスタッフを雇うことにしか頭を働かさない "権力者" が驚くほど多く、お世辞にもきちんと仕事ができているとは言えないスタッフ達が犯す数多くのミスによって、実質的な損失だけではなく、商売に不可欠な信用も失っていることすら気付かないでいる有り様だ。

この世はどこまで "質" が落ちていくのだろうか...





12.12.17

箴言27:11

ー 我が子よ、賢くあって、わたしの心を歓ばせよ。
わたしを嘲弄している者にわたしが返答するためである。ー



同居人達の働く会社は、今年いっぱいで最大手の一つであるクライアントとの契約を終了することになり、その後そのクライアントに匹敵するほどの大手企業との契約を獲得できずにいるため、今年いっぱいで解雇する職員を大量に選び出した。

仕事ができないわけではないのに、長年働いていてそこそこの給料をもらっていたであろう同居人Tの部署の同僚も肩を叩かれた内の一人で、おそらくその給料の多さから首を切られる候補に上がってしまったのかも知れないとTは言っていたが、3週間ほどするとHR(ヒューマン リソース=人事課)のボスの気が変わったようで、今度は「シニアを残して若手を切ることにした」と、TとTよりも後に入った新人をターゲットにした。

HRのボスは、「二人のうちのどちらかに辞めてもらうことになる」という話の中で「仕事ができるかどうかに関係無く人員をカットする」と言い切っていたようで、それを聞いたTは、仕事ができない人を残してどうするんだ?そんなバカなことをしているからクライアントを失くすんだよと、呆れ返っていた。

雇用条件は「仕事ができるかどうかは無関係」と宣うHRのボス... 
そういうことが口から飛び出す人が有能な人に見えるだろうか?頭のキレる人だったら絶対に口にしないだろう言葉だ。裏を返せば、自分が有能ではないのにそのポジションに居座っていられるからこそ、そのような言葉が出て来るに他ならないのだとわかってしまうということすら気付かない、愚か者である。

『有能+責任感』というのは仕事をする上で求められる必須条項だと思っていた私は、「そのHRのボスを真っ先に首にすべきだね」とTに言った。そんな輩が人事を牛耳っているから会社が左前になってしまったに他ならない。
方針が定まらず、取りあえず誰かに辞めてもらわなくちゃというだけのお粗末な人事... それを牛耳るHRのボスが首にならない限り、あの会社は成長することはないだろうし、そんな会社に居ても将来何のベネフィットも無いかもな... と、今回の大量解雇で声を掛けられた職員達は『お先真っ暗』な行く末の会社に見切りを付け、他の会社を探し始めているというのも充分頷ける。

そんな中、同居人Hの関係する部署では親睦会と称して(こともあろうに)ウィークデーの午後3時頃からスタッフ全員で映画鑑賞に出かけ、その後ボーリング+食事会+飲み会で遊び呆けていたようで、もぬけの殻になったその部署の仕事を代行できる人などもちろん居らず、おかげで他の部署の人はその日仕事が滞り、「大量解雇して出費を押さえる傍らで、仕事そっちのけで "会社の経費で" 遊びに出掛けるなどあり得ない」と憤慨している人が多数居たようだ。

私が社長だったら、そのような状況を把握できない人/仕事に対して責任感のほとんどないように見える人たちを先に解雇することを考えるだろうが、あの会社はそうではない。

「一体、年に何回変えれば気が済むんだ?」と憤りを覚えるほど頻繁に、全く必要がないと思える社内の模様替え(大掛かりな工事を必要とする規模)をしてみたり、機能性の低い新品のデスク購入に多額の出費をしたりするのは厭わないのに、社員の給料は最低限に押さえ、会社は緊縮財政だとほざくような会社だ。

一体誰が指揮を執っているのだ?

Tは、明らかに労働基準法に違犯しているHRのボスの解雇工作を指摘し、これと同じケースで裁判で敗訴した雇用主の記録が残っている旨を呈示し、解雇に対する正当な理由を提示してくるよう要求したらしいが、他に考えつく『狡賢い』手口は見つけられなかったようで、労働基準法に違犯しているのを承知の上でTを解雇すると決めたのだそうだ。
解雇理由はただ一つ、もう一人の候補者よりも若干給料が高かったということ。(そんなに年棒を気にするのなら、なぜシニアを残すと気を変えたのだ? Tともう一人の給料を合せてもシニアの給料には追いつかないだろうに...  辻褄が合っていないことすらわからないのか?)

Tの直属のボスは、これまで雇ったスタッフの中でTが最も有能な人材で、おそらくこの先もTを越える人は出て来ないだろうと常に高い評価をしてくれていた。そして、会社の全スタッフのミーティングの折りに、Tを One-man band と称し、一人で何でもこなしてしまう優れた才能を持っているスタッフとして表彰したほど技量を高く買ってくれていたので、当然の如くHRのボスの裁決に異議を唱え続けていたらしいが、現場の意見はことごとく無視された恰好となってしまった。

今回解雇には至らなかった新人は、自分が "ただ単に給料が安かっただけで残された" ということをどう受け止めているのだろうか?
「会社があなたを雇っているのは、安く済むからだよ」と正面切って言われたら、この先も給料はほぼ上がらないと思って間違いない。
更に、今月いっぱいで会社の契約駐車場が無くなるらしく、残った職員はほぼ倍額を支払って少し離れた所にある一般駐車場を借りなくてはならなくなるようで、「実質的な賃金カットだ」と、辛うじて残った職員からも不平不満の声が上がっているとのこと。
明らかに落ち目になった "かつて" の大手企業がこの先生き残れるかどうか、見ものである。

ちなみに、Tの現場でフリーランスのワーカーを短期雇った場合、一日NZ$800〜$2,500支払われるのが相場の職種だとのこと。最低でも一日 ¥62,000 強の稼ぎになるわけだが、多くのフリーランサーは NZ$800 で仕事を受けると言うと質を疑われるらしく、高額を提示した方が雇われる確率が高くなるらしい。だが、一日 ¥194,000強 も稼ぐ人がかつて職場に来て仕事をしていたが、別に仕事が早い訳でもなく、仕事内容は何ら変わりが無かったとTは言っていた。(Tにフリーランサーになることを勧める同僚が圧倒的に多いのは、オバカな会社に振り回されることに皆嫌気がさしているからだろう。しかも、安い給料でだ)

自分に全く非がないのにも関わらず解雇通告されたTは、sick leave を何十日も残したまま、今週いっぱいであの会社を後にすることになる。


昨年末か今年始め、会社のNo.2 だった人が首になった。
正真正銘の "チャラ男"(無節操男) だったことは誰もが知っているが、その節操の無さを見るに見かねた社長が、全職員の前で実体を明らかにし、反論の余地無く首切りに至ったとのこと。
しかし、それからというもの、大きな仕事が入って来ていない。それどころか、今までのクライアントも失い始めている始末だ。

どのような方法を取ったにせよ、チャラ男に匹敵するほどの実績を挙げられる人が居ないというのは、裏を返せばその業界がモラルの上に成り立っていないということに他ならないかのではないかと、そんなことをふと考えた。

そんな会社にしがみついている価値は無いだろう。また、そのような業界のために心血を注ぐ意味も無いだろう。

「きっと、他にもっと良い所があるってことだな」

超ボジティブな私たちは、Tの解雇を憂いること無く、次にTが歩むことになっている道が目の前に現れる日を、楽しみに待っているところだ。



これは人生に於いて『最悪』なことではない。
私たちはもう既に、人生に於いて最悪なことを経験してしまっている。
私たちはその最悪な状況を、必死で歯を食いしばって乗り越えて来たのだ。

こんなことでは潰れない。


2.12.17

eBay カスタマーサービスとのオンラインチャット

狡猾な販売業者とのメッセージのやり取りは平行線に終わり、仕方がないので eBay のカスタマーサービスとライブ チャットし、このケースがどのように扱われて然るべきか聞いてみた。

事の成り行きをかいつまんで話し、販売業者と私とのこれまでのメッセージのやり取りを確認することができるかと聞くと、全て確認してくれた上で、問題を解決するためにeBayがこの件に介入する必要があるだろうと判断し、専門部署に報告し、できるだけ早くemailで連絡をくれるとのこと。

まさか苦情を申し立てるのにライブチャットを使用するとは、これまで思ってもみなかったが、チャットが終わった時、ふと雲の上のお師匠さんとの朝4時のチャットを思い出してしまった。

真っ暗な中鳴り続ける携帯電話を手探りで見つけ、ベッドに入ったまま寝ぼけ眼で「何事だ?」と開いた画面に目がくらんだこと。
「ごめん、起こしちゃった?」というお師匠さんに、「夢の中でヒバリが鳴いてた」と返した後、またウトウトしてしまった私を尻目に、数行打っては送信し、また数行打っては送信しを繰り返していたお師匠さん... 耳元でポロン、ポロンと鳴り続ける受信音に、終いには笑い出した私...

何だかとても懐かしく、そして切ない想い出となって心に残っている。


はてさて、eBay カスタマーサービスはどのようにこの件を解決してくれるのだろうか?
まぁ、販売業者のお粗末な実体をきちんと把握していてほしいという私の意図は通じたようなので、その点についてはよかったかな...


1.12.17

何故こうも間違いが多いのか...

eBay で注文を入れたキャビネットのノブが届いたのだが、5個注文した内の4個が間違ったサイズのノブで、含まれているはずのスクリューは1本も入っていなかった。


私は、どんな作業場で、どんな人が働いているのだろうかと、思わず想像せずにはいられなかった。




明らかに大きさの違うノブであるのに、バーコードの下に書いてある番号は同じ。その下の1006A-00 というのもそれに続くプロダクト名も同じ。
違ったのは私が黄色の枠で囲んだ箇所の列だけであるが、それが何を意味しているのか定かではない。



この業者のどの部分で大きなミスを犯しているのかわからないが、大きさの違う製品が同じ番号のバーコードを付けられて一緒くたにされていることに誰一人気付かず、そのまま梱包し、発送してしまうのだから、製品が破損していてもおそらく気付くことはないだろうなと、容易に想像できる。
業務がしっかり管理されていないのは他ならぬボスの責任だ。頭のキレる人でないことが手に取るようにわかってしまう。

eBay 経由で、間違ったサイズのノブ4個を注文したサイズのノブに交換し、しっかりスクリューも送って欲しいとメッセージを送ったところ、「また製品を送るのはお金がかかり過ぎるし、返品にかかる送料も商品代以上にかかるので、£3 の返金で良しとして欲しい。そちらに届いた商品は送り返す必要は無いから」との返事が来た。私が支払った総額は £6.50 だ。

あぁ、またか... 

1つのキャビネットに取り付けるのに、サイズが揃っていない物を持っていても役に立たないじゃないか... 別の業者に(全く同じ物かどうかも定かでないまま)足りない4個分を注文しろとでもいうのか?? 交換商品を送る気が無いんだったら、全額返金でしょうが...
ちなみに、それらは借家のバスルームに備え付けのキャビネットの把手が壊れたので、この際総取り替えしようと注文したもので、このような把手を他に付ける所など無いのだ。

そちらのミスなのに、何故私が不必要な物に半額以上の金額を支払わなければならないのだ?と怒りのメッセージを即刻送ったのは言うまでもない。

私は、そういう商売の仕方が本当に嫌いだ。


余談だが、同居人Tは車を磨く為のスポンジ5個セットをeBay経由で頼んだところ、超安っぽいオモチャのようなネックレス1個が送られて来て唖然としていた。どうやったら間違えることができるんだ??? 中国語じゃ、スポンジとネックレスは簡単に間違える可能性があるほど似通った漢字を使った言葉なのか??? しかも、個数も間違っているぞ...
その企業は苦情にも全く応答せず、返事の一つもよこさない、とんでもなく無責任な企業のようで、Tは呆れ果てていた。


30.11.17

外壁+屋根塗り替え & Advent Spiral

10年以上手入れをされていなかった家の外壁+屋根を塗り替えることにしたと、大家さんから連絡が入ったのは数ヶ月前のこと。
この数ヶ月の間に幾つかの業者が見積りを出す為にやって来たが、どうやら、納得できる金額を提示した業者がいたらしく、ようやく作業に着手する時が来たとのことで、大家さんご夫婦がやって来て、「明日の朝から業者が来るのでよろしく」と伝えてくれた日には誰も現れず... それから数日経って安全対策のフェンスを設置しに来たが、作業に取りかかったのは数日後だった。

予約した日に現れない業者...
彼らの設定する日時は単に "予定" であって、"約束" ではない。

当然の如く工事はいっこうに進まず、敷地の至る所に立つ邪魔なポールを避けながら歩かなくてはならなかった私達にとっては、至極迷惑な話だった。

クーリエ(宅配業者)に限ったことではなく、予約した日時に来ないというのは、おそらくこの国に住む人にとっては珍しいことではなく、日常のありふれた出来事でしかないのだろうが、「約束は必ず守れ」「守れないなら約束はするな」と口を酸っぱくして子供達に『責任感』というものを植え付けて来た私にはけっこうなストレスとなっている。

オークションで売れた物を発送するのに、集荷予約日に集荷に来ないことが90%以上... 予約日の翌日にやって来る業者もいれば、こちらから催促しなければ来ない業者もいるという誠にお粗末な状況なので、落札してくれた人への通知は、「ピックアップの予約は明日になっているが、クーリエの都合で翌営業日になるかも知れない」と書いて送らなくてはならなくなった。(集荷日と配達に要する日数を相手にemailで伝え、アテにならないクーリエに振り回されて、何度も自分の意に反して遅延の謝罪emailを書かなければならなかったことにウンザリした末の対策だ)

オークションの販売業者の中にはトラッキングナンバーすら送ってよこさない人もざらに居るのだが、買った荷物が何時頃届くのか、おおよその日付がわかっていれば、輸送途中で紛失した場合にも早急な対処が望めるだろうし、受取人が外出中に荷物が届けられてしまい盗難に遭うというようなことも最小限に食い止められるかも知れないと思い、私は常に配送状況と配達予定日を相手に通知することにしている。(おそらく、日本では常識だろうと思うが...)

大手企業はもちろん認識しているだろうが、取引というものは信用の上に成り立っていなくてはならないということを、しっかり認識している小規模企業が、この国にはどれほど存在しているのだろうか?


屋根のクリーニング、修理、塗装業者は、足場を建て、サージ プロテクションを施し、転落防止の柵を設置して作業にあたっていたが、大量の泥で排水パイプが詰まることを予想せず、丸一日かけて高圧洗浄し続けた結果、アトリエを水浸しにしてしまったり、塗装作業の前に、駐車場に置いてある車にシートカバーをかけた方がいいかどうか(塗装が飛び散る作業か?)と聞かれなければ、そのままスプレーしてしまうところだったし... 私はもちろん念のためにシートを被せたが、「シートを被せるのもいいかもね」くらいにしか返事をしなかった業者が帰った後で、シートの上に信じられないほど大きな雫痕が無数に付いているのを見た時には、家に居て車にシートをかけることができて本当にラッキーだったと心底思った。(車は白、屋根の塗装は黒... ダルメシアンになってしまうところだった)

しかも、塗装業者が来る日を前もって知らされていたわけではなく、電源を貸してくれと言って来た際に、「今日は何をするの?」と聞いてようやく屋根の塗装だとわかった有り様だ。
もし万が一、留守中に塗装され、車の再塗装をしなければならなくなった場合、塗装業者は責任を持って費用を負担してくれるのだろうか? 何年その商売をしているのだ? これまで苦情や損害賠償請求されたことはなかったのだろうか?
気の利かない/気の回らない業者という以前に、作業員自身が他人のことを何も考えない人であることがよ〜くわかった。また、作業マニュアルもしっかりできていない企業であることも付け加えておこう。

さて、屋根の全ての作業がようやく終わったようで、数日前足場は撤去された。
パイプ同士を繋いでいた頑丈なクランプを、屋根に昇った作業員が上からコンクリートの上に次々落として行くのを見て、「他に方法は無いのか?」と私はついつい思ってしまったが、その方法でこれまで破損物及び負傷者が出なかったとしたら、それはそれでお見事だと言えるかも知れない。

やれやれ、これで一つ片付いた...

次は外壁の塗り替えだが、はてさて、何時から始まるのだろうか? また、今付いているペイントはどのようにして落とすのだろうか?
まずは高圧洗浄機で汚れを落とすことになるのだろうが、所々ペイントが剥がれかけている部分はおそらくそれで剥がれてしまうので問題は無いだろうと思うものの、高圧洗浄でペイントが残った部分はどのようにして落とすのだろうか... スクレイパーを使って手作業なんてことはおそらくしないだろうな...

残ったペイントを削り取らないまま重ね塗りしてしまうのか、はたまた薬品を使ってペイントを落とすのか... ペイントを溶かす薬品は通常非常に強烈な臭いがする場合がほとんどなため、できればそのようなものは使って欲しくはないし、家の周りに生えている植物への影響も心配だ。

このように大掛かりな家の修復があると、気分的に落ち着かず、これまでの超平穏な日が早く戻って来ないかなと、そればかりを願ってしまう。


オークション サイトで Lucet とともに注文のあった Advent Spiral のボード作りは、苦労してパターンを作ったものの、板をカットする直前になってリクエストされた板の厚みが、予想を遥かに上回るものであったため、その厚みにした場合十分な手持ちの板が無く、また、新しく分厚い板を調達するとなるととんでもなく高額になってしまう旨を相手に伝え、私にはこの仕事は受けられないと断った。
もちろん、薄い板を何枚か貼付けて使うこともできなくはないが、出来上がりが美しくなくなってしまう以上に、費用がかかり過ぎてしまうことが充分予想できたため、その選択肢は相手に伝えるまでもなかった。

半日以上掛けたパターン作りは無給作業に終わったが、板を切り始めていなかっただけマシだったなと思った。
また、私に会ってみたいので、出来上がったら取りに来たいというリクエストにもおそらく答えなくてよくなり、それに付いては幸いだったなと安堵した。
人と会って話をすることには、私は全く興味は無い。








27.11.17

本日の気温 22℃

風もあまり無く、暑い一日になった。

鉋がけをしていると汗が噴き出す。外に出かけることが滅多に無い私にとっては殊の外良い運動になってはいるが、暑くてたまらない。

22℃で悲鳴を上げているようでは、とてもじゃないが日本の夏には帰省できないな... やはり帰るとしたら秋から春先にかけてだな... などと、次の帰省時期を考えながら作業をしていた。




裏庭のリンゴの木はまた一段と成長し、既に幾つも実を付けている。


レモネードは美味しそうな色になってきた。


例年になく沢山実を結んだサツマ(蜜柑)だが、もう病害虫にやられているような傷が付いている。
上手く、美味しく育つかな?



Hの部屋の窓辺にある植物には変わった形の蕾ができ、数日前、それがようやく開いたよとHが教えてくれた。
真っ白な花の中に更にピンクの花が咲いているような、凝った作りの :) とても綺麗な花だ。




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夕方になり、出品している Lucet に質問が来て、早急に追加の Lucet を作ることになった。
ほんの小さな物だけれども、出来上がるのを心待ちにしていてくれる人がいることを、心から嬉しく思った。



空港の広告

 数日前、広告代理店に勤務している H からメッセージが届いた。 何でも、空港に出している通信会社の広告に日本語を加えたいのだとか... そこで、これまで掲載してきた英文広告を日本文に訳してほしいと頼まれたのだそうだ。 13 歳で NZ に移住した H は、もう既に英語の方が遥か...