4.1.16

暑さのせい...

カラーボックスもどきの簡単な棚を作っていたのだが、作業中、多分暑さのせいでだと思うが、気分がすぐれなくなり、顔面蒼白になってしまった。
24℃程度でめげていては、とても日本で再び生活することはできない。
南の島に住むのも、もう無理かもな…

南の島…

ある日、かつて『天敵』と呼んでいた人とつまらない話をしていた際、「今一番したいことは?」という問いに、「ある小さな島に行って、一人でひっそり暮らしたい」と答えたことがある。

その島はここNZからそんなに遠くはない所にあり、1週間に1度しか飛行機が運行しないような、銀行のATMが島に一機しか無いような、そんな島だった。
天敵は、「そんな遠くに行かなくても、この周辺にも離れ島がいっぱいあるじゃないか」と、幾つか候補を挙げてくれていたが、その辺りの島には別段興味もなく、「いや、私はあの島に行ってみたいんだ」と言い張っていた。

天敵とはその後しばらく会うことはなく、1年以上音沙汰無しだったが、ある日突然電話が入り、「お前、写真撮るの上手?」と聞いてきた。
「写真を撮るのは好きだし、下手だと言われたことはなかったけど…」と返事をすると、天敵の経営する会社で扱う商品のカタログを新しくするので、商品の写真を撮って欲しいとのこと。

何日かかけて撮りに行った。
私が写真を撮っている間にも世間話に花を咲かせている天敵… 
彼が新しく扱うようになったハチミツは、このハチミツ王国NZ産のものではなく、なんと私が「住みたい」と言っていた島のものだったので、どうしてまたその島のものを扱うようになったんだと、ついつい聞いてしまった私に、彼は答えた。
「旅行に行ったら、すごくいい島だったんだよ」と。
元々商売熱心な彼は、そこで取引先を見つけ、新しい商品を見つけて帰って来たんだそうだ。


「家も買ったんだ」

私は心の中で叫んでいた。
「何故私が独りになる邪魔をするんだ」と。
そして急に、もうその島に行く気が無くなってしまった。


天敵と連絡を取らなくなってかれこれ3年になる。
彼はまだあの島に家を持っているのだろうか…

顔面蒼白でベッドに横たわっていた時、急にあの喧嘩ばかりしていた日々がフラッシュバックし、何故だか、当時を懐かしく思ってしまった。



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