25.1.16

珍しく熱帯夜のオークランド


午前中、車輪の付いた小さなキャビネットを作るべく、枠を組み立て、その枠組みを接着しグルーが乾くのを待つ間、大好きな鉋がけをしていた。

今回は父が使っていた日本の鉋をスーパー シャープに研ぎ直して使ったところ、ブレードのフルサイズの鉋屑が、シャーッ シャーッとすこぶる気持ちのよい音を立てて出てきた。


このKwilaという板、先日『肌理が荒い』と書いたが、この出てきた鉋屑を見れば、どれほど荒いかがよくわかるだろう。
鉋屑は柔らかくなく、カサカサでパサパサ。だが、削った表面はツルッツル。
鉋をかけると裂ける部分は、調べたところ、黄色っぽい mineral deposits(鉱床?)が滲み出している部分で、この黄色い deposits は水溶性なため、それが溶け出すのが原因で色が落ちるとのことだった。素晴らしい強度と安定性に加え、腐り難く、虫の害も受け難いので、床材として最適であり、また、家具などにもよく使われているらしい。


削りながら、木によって色々な表情があって面白いなと思ったり、それぞれに全く異なる香りを嗅いで、ほう〜、この木はこんな香りがするんだ… と新たな発見をするのも、また楽しみである。
もし私が機械のみで作業していたとしたら、おそらくそんな楽しみも無かっただろうし、木の特色も深く知ることはなかっただろう。

知識が増えてくると、これまで全く見えていなかったものが、次第に見えるようになってくる。

例えば、カラフルな板を使ってとても美しいまな板を作っている人がいるのだが、あのパープルの板は色落ちしないのだろうかとか、オイルの中にしばらく浸けておいたら、色落ちを防げるのだろうかとか…
最近はただビデオを観て「凄いな〜」と感心しているだけではなく、疑問に思うことがけっこうあったりすることに気付くようになってきたのだ。


さ〜て、私はこの先、どれほどの数の木に触れることができるのだろう… 
車で行ける範囲に、超良心的な材木屋さんが居ないかなぁ…



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