近年、多くの人が求めているのは、質の良い物ではなく、ただ単に安い物だ。
質が良いとか悪いとかは論外。とにかく安ければ良いわけで、そういう人たちにとっては、すぐにゴミになってしまうかどうかなど全くと言っていいほど関係無く、壊れたら捨てて新しいものに買い替えるだけで、当然の如く、環境問題など知ったことではない。
手間暇かけて丁寧に作っても、売れなければ生活して行けない。そこで馬鹿馬鹿しいほどの安値(材料費も出ないほどの)を付けてオークションに出してみると、確かに売れはするが、依然として甚だしく安いままで、材料費さえ賄えない。
質の良い物を作る意味があるのか…
『物の価値』というものを考えること無く、粗悪な大量生産品にお金をかけはしても、それよりもほんの少し高いだけの高品質な物には目もくれない人々を大量に作り出した時代に、大儲けして豪勢な生活を送るのは、二束三文で仕入れた物を何十倍にもして売る "商売に長けた" 人で、自分が売っている品物に対する責任感などこれっぽっちも無い輩たちだ。
ステンドグラス教室を運営していた時に、アンティーク修復工房でお世話になったボスが、私の為を思って知り合いの中国人バイヤーを連れて来てくれたことがあった。
元ボスは私の作品をそのバイヤーの経営するギフトショップで扱ってもらったらどうかと考えてくれたのだが、そのバイヤーはやはり二束三文で買い叩きたかったため、私に人件費を浮かす "極意" を伝授し、材料費が出るか出ないかという程度の金額で仕入れることを提案して来た。
その "極意" というのは誠に腹立たしく、苛立たしく、お話にならないものであった。
かいつまんで言えば、「無料でステンドグラス製作を教えるという広告を打って生徒を集め、出来上がった物を商品として売る」ということで、それは取りも直さず、「タダ働きの労働力を集めて、教室を工場化する」ことに他ならず、品質云々を論じられる段階のものではないのは明らかだ。
あぁ、そうだったのか… 彼らはそうやって無報酬の労働力を集め、とんでもなくお粗末な商品を恥も無く世に送り出してお金を稼いで来たんだ…
当時教室生だった人たちにその話をすると、怒りを露にし、
「生徒が初めて作った物なんて売り物にならないし、そんな不十分な作品をあなたが売るわけはないと、そんな簡単なことがわからないほどお金に目がくらんでいるなんて、本当に情けない」「習いに来た生徒は、自分が作った物を持ち帰れず、それが売り物になっている事を知ったら、よほど能天気な人でない限り、自分が『無給労働者』として集められた(カモにされた)んだと気付くだろうよ」「NZじゃ訴訟を起こされるのがオチだね」と、最後には笑いながら話をしていた。
そこまで汚いやり方をして、自分の名前を汚し、材料費+光熱費(教室の照明及び半田ごて、グラインダー等を使うため)+水道料金を賄えるほどの支払いをしてくれる保障など全く無いオファーを受け入れるような奇特な人がいるのかね?
全く、情けない世の中になってしまったことよ...
… と、そんなことを考えながら、モールディングを施す際に便利な、sticking board と呼ばれる『板を固定するための治具』を作り、ようやく馴れてきた Stanley #55 で飾り彫りの練習をしつつ、トルティーヤ プレス作りのための張り合わせた板が乾くのを待っているところである。
質が良いとか悪いとかは論外。とにかく安ければ良いわけで、そういう人たちにとっては、すぐにゴミになってしまうかどうかなど全くと言っていいほど関係無く、壊れたら捨てて新しいものに買い替えるだけで、当然の如く、環境問題など知ったことではない。
手間暇かけて丁寧に作っても、売れなければ生活して行けない。そこで馬鹿馬鹿しいほどの安値(材料費も出ないほどの)を付けてオークションに出してみると、確かに売れはするが、依然として甚だしく安いままで、材料費さえ賄えない。
質の良い物を作る意味があるのか…
『物の価値』というものを考えること無く、粗悪な大量生産品にお金をかけはしても、それよりもほんの少し高いだけの高品質な物には目もくれない人々を大量に作り出した時代に、大儲けして豪勢な生活を送るのは、二束三文で仕入れた物を何十倍にもして売る "商売に長けた" 人で、自分が売っている品物に対する責任感などこれっぽっちも無い輩たちだ。
ステンドグラス教室を運営していた時に、アンティーク修復工房でお世話になったボスが、私の為を思って知り合いの中国人バイヤーを連れて来てくれたことがあった。
元ボスは私の作品をそのバイヤーの経営するギフトショップで扱ってもらったらどうかと考えてくれたのだが、そのバイヤーはやはり二束三文で買い叩きたかったため、私に人件費を浮かす "極意" を伝授し、材料費が出るか出ないかという程度の金額で仕入れることを提案して来た。
その "極意" というのは誠に腹立たしく、苛立たしく、お話にならないものであった。
かいつまんで言えば、「無料でステンドグラス製作を教えるという広告を打って生徒を集め、出来上がった物を商品として売る」ということで、それは取りも直さず、「タダ働きの労働力を集めて、教室を工場化する」ことに他ならず、品質云々を論じられる段階のものではないのは明らかだ。
あぁ、そうだったのか… 彼らはそうやって無報酬の労働力を集め、とんでもなくお粗末な商品を恥も無く世に送り出してお金を稼いで来たんだ…
当時教室生だった人たちにその話をすると、怒りを露にし、
「生徒が初めて作った物なんて売り物にならないし、そんな不十分な作品をあなたが売るわけはないと、そんな簡単なことがわからないほどお金に目がくらんでいるなんて、本当に情けない」「習いに来た生徒は、自分が作った物を持ち帰れず、それが売り物になっている事を知ったら、よほど能天気な人でない限り、自分が『無給労働者』として集められた(カモにされた)んだと気付くだろうよ」「NZじゃ訴訟を起こされるのがオチだね」と、最後には笑いながら話をしていた。
そこまで汚いやり方をして、自分の名前を汚し、材料費+光熱費(教室の照明及び半田ごて、グラインダー等を使うため)+水道料金を賄えるほどの支払いをしてくれる保障など全く無いオファーを受け入れるような奇特な人がいるのかね?
全く、情けない世の中になってしまったことよ...
… と、そんなことを考えながら、モールディングを施す際に便利な、sticking board と呼ばれる『板を固定するための治具』を作り、ようやく馴れてきた Stanley #55 で飾り彫りの練習をしつつ、トルティーヤ プレス作りのための張り合わせた板が乾くのを待っているところである。
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