21.9.16

歯磨き粉探して三千里...

同居人Hはあと数週間で日本に一人旅をすることになっている。

日本生まれ、日本育ちの100%日本人なのだが、13歳から英語環境にどっぷり浸かっているため、日本語能力が著しく劣ってしまっていて、難しい日本語の言い回しはほとんどわからない。

日本に居た期間よりも長く英語環境に居て、しかも一日の大半を英語のみで過ごしているのだから無理もないのだが、今回一人で日本に行くことになって、改めて、「マズイ、日本語わからないかも…」と、漢字の読みなどを勉強している。(しかし、いまだ小学生レベルだ)

そんな同居人Hに持たせるお土産の一つにプロポリス入りの歯磨き粉がある。姉夫婦からの唯一のリクエストだ。特に歯槽膿漏を患っていた義兄は、私が以前お土産で持って行ったNZのプロポリス歯磨き粉を使ったら歯槽膿漏が完治したというので、『医者の処方薬よりも効果が期待できる歯磨き粉』が来るのをとても楽しみにしている。

その歯磨き粉だが、4、5年前には1個 NZ$4.00台で買えたのが、今は高い店で$14.00、最も安い店でも税抜きで$6.55(税込みだと$7.53) もするようになっているのをインターネットで見て、かなりショックを受けた私…。

散々探した末に、もう今は$7以下では買えないんだと観念し、仕方なく、先週末その最も安い店に行ってみたところ、ウェブサイトにはダウンタウンに店があると書かれていたのに、その場所にあったのは違う名前の店だった。しかも、定休日だったのかドアは閉まっていた。

倉庫に取りに行くこともできるとあったが、我家から遥か遠く離れているため、インターネットで注文して送ってもらおうとするも、そこのウェブサイトは中国語で表示されているのみで、Google 翻訳を使って翻訳しなければならなかった。
更に、クレジットカードで決済できるかと思いきや、特殊な "中国版ペイパル" のようなものしか受けつけないようで… 銀行振込という手段もあったのだが、書いてある事がよく理解できず断念した。

そうだ、2週間ほど前に行った中国系の八百屋の隣りにあった健康食品を扱う店では、確か$7台だったな… と思い出し、今日行ってみると、ドアが閉まっていた。

仕方なく、八百屋のレジの中国人のおばちゃんに、「歯磨き粉買いに来たんだけど、隣りの店閉まってるのよ。今日休み?」と聞くと、「あっちに行ったよ」と指さすので、店の外に出て"そっち"の方を見てみたのだが、それらしい店などない。
そこで、もう一度聞きに行くと、買い物客の中国人のおじちゃんが、ドアに貼ってある紙を見ろと言うので、また外に出て、中国語で書かれた張り紙を前に立ちすくんでしまった。

何て書いてあるのかわかんないよ…

知っている漢字がないかなと、一生懸命に文面を目で追っていると、買い物にやって来た子供連れの中国人の女性が、親切にも英語に訳して教えてくれた。
そこでようやく店が『引っ越した』んだということがわかった。
その女性に教えてもらっている時、先ほどの買い物客のおじちゃんがやって来てくれて、「わかったかい?」と簡単な英語で声を掛けてくれた。「やっとわかった。ありがとう」とお礼を言うと、笑顔で手を振って去って行った。みんな優しかった。

引っ越した先は私のGP(家庭医)がある近くで、その八百屋からほど近い所だったため、ちょこっと八百屋で買い物をしてから、その方向に車を走らせた。

その店はすぐに見つかったが、引っ越したばかりのようで、荷物がまだ段ボールに入ったままのものも多く、店内はガランとしていた。
2人の中国人女性が働いていたので、「歯磨き粉探しているんだけど… ここ、前に八百屋の隣りにあった店?」と聞き、ようやく歯磨き粉をゲットできた。

歯磨き粉は1個$8.00ということだったが、「2ダース買ったら安くなる?」と一応聞いてみたら、安くしてくれた。(これまで私は値切って買ったことはないのだが、「中国では値切るのは当たり前なんだから、取りあえず安くなるか聞いてみるんだよ!」と、同居人Hから促されていたので、試しに聞いてみたというわけだ)

結局、行った甲斐があって、1個$7.50の、調べた限りでは最安値で購入でき、満足して帰って来た。



あぁ、それにしても、歯磨き粉を買うだけでこんなに時間がかかるなんて…

全く同じ商品なのに、販売店によって値段の開きが大き過ぎ、倍近くも値段を釣り上げている所があるというのは驚くばかりだった。

かつて、インターネットで価格をチェックすることができなかった時代には、近場の数件の店を回って、何度も行ったり来たりし、より安い店で買うということしかできなかったのだが、今は国内全域(更には世界全域)に渡って検索をかけ、ターゲットを絞って買いに行く/或は注文することができるようになった。ただ、その情報が最新のものであったらの話だ。その情報が更新されていなければお話にならない。
また、インターネット上で得られる情報というのは、100%信用できるものばかりではないということを踏まえた上で活用しなければ、思わぬ落とし穴に塡まるということを、決して忘れてはならない。

********************************


ようやく『必需品』をゲットできてホッとし、家に帰って来てからベンチ作りの作業の続きを少しした。


シューティング ボードは日本の鉋用に新しく作り直し、その後、相欠き先ほぞ継ぎ(Mortise-and-interlocked-tenon joint)の練習をした。

本で見取り図しか見ていないので、まずは要らない板で練習し、どのようにしたら効率良く、尚かつ綺麗に仕上げられるかを考えた。



継手を綺麗に仕上げられるようになったら、作業がさぞかし楽しいことだろう。


0 件のコメント:

コメントを投稿

「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...