24.9.15

Lemonade Tree


2007年、庭にレモネードの木を植えた。
植えてから2年後に、とても甘くてジューシーなレモネードが生り、それからずっと、レモネードの木は私達に超フレッシュなデザートを産し続けてくれている。

庭に果物を産する木があると、何故かとても生活が豊かになるような気がする。小さな緑色の実が姿を現すと、「お〜、実が生ってる!」と喜び、数週間後には、「大きくなってきている!」と喜び、充分な大きさになって薄い黄色が段々濃くなってくると、「もう甘くなってるかな?」と待ちきれなくなる。

鳥に食べられることもなく、これまで虫の被害にもあわなかった、すこぶる丈夫な木である。

レモネード フルーツ、我家のお気に入りのフルーツ。





22.9.15

着脱式作業台と Old Molding Planes




何度も何度も、 bit に詰まってしまうMDFの削り屑を取り除きながら、ようやく穴を空け終え出来上がった着脱式作業台は、大きさも然ることながら重量もけっこうあり、どこに置こうか考えた挙げ句、作業台の端に立てて置いておくことにした。

早々使ってみたところ、軽く締めただけでしっかり固定することができ、非常に作業がし易くなったので、ストッパーの穴を空ける苦労が報われた感じがしてホッと一息ついた。

 

一息ついた後は、少し前に購入したものの手を付けていなかったMolding Planes をきれいにすることに時間を費やした。


まずは、一番手前の鉋の刃の錆を落とし、研ぎ直すことから始めたが、分厚くなってしまっていた錆を落とすと、裏側にメーカーのマークと名前と思われるものが現れた。
が、ツールメーカーに詳しくない私は、つぶれた文字が読めず、どこのメーカーかわからない。


刃を研いでみると、切れ味はかなり良く、刃の質は悪くないように思った。

写真に写っている他の鉋の刃は、どれもこれほどひどく錆びてはいないので、明日研ぎ直して切れ味をみるのが楽しみだ。



運命を変えた顎関節症

ランチにシリアルを食べようと用意したのだが、大振りのティースプーンですくったシリアルを口に入れようとした瞬間、顎関節に痛みを覚えた。毎日、朝と夕の食事中くらいしか言葉を発していないためだろうか、口を大きく開けることができなくなってしまっているのだ。


若かりし頃、『安定している』という理由だけで地方公務員試験を受けるように勧められ、受かってしまった私の配属先は、市が運営する総合病院の医事課だった。
新参者には、まずは受付嬢のポジションが与えられ、午前中だけで何百人という来院者の応対をしたり、カルテの搬送をしたりと、息をつく暇もないほど忙しく、公務員にしては珍しくあくせく働き続けていたが、中には公務員らしく全くあくせくしない御局様と表現するに相応しい年配の"流れ者"ももちろん居て、私よりも後に配属されてきたのにも関わらず、面倒な仕事は全て最年少の私に回してくれ、完全に『自分のペース』でしか動かなかった。
仕事にもすっかり慣れた頃、私は顎関節に激痛を覚え、仕方なく耳鼻科を受診すると、しゃべり過ぎに寄る顎関節症と診断され、しばらく大きな声を出して(=大きく口を開けて)しゃべらないようにという指示が出された。元々オシャベリではなかった私は、毎日の患者の応対で顎関節をひどく悪くしてしまい、ご飯を食べるのも大変なほど口が開けられなくなってしまっていたのだ。
事実上、受付業務に携われない状態になってしまった私は、上司の配慮に寄り、医事課の中で異動することになった。私の次の仕事は入院会計事務。一日中喋り続けていなくてもいいポジションで、しかも、ほぼ一日中座って仕事ができる環境となったが、一人で幾つもの科を担当しなければならず、覚えることも沢山あった。

私の運命を変えた顎関節症…

入院会計を担当するようになってからどれくらい経っていただろうか…
ある日、入院患者に請求書を渡しに行くと、年若かった私に向って「オバサン」と話し掛けてきた患者がいた。
「それ、私のことでしょうか?」
その会話から、私の新たな人生が始まっていたことを、その時私は知る由もなかった。


顎関節症気味になると、その時の病院の様子が頭に浮かんでくる。


21.9.15

作業台の上の作業台


生垣にジャスミンの花が咲き始め、良い香りを放っていた。


今日も一日アトリエに隠って取り外し可能な作業台作りをしていた。

bench tail vise を取り付けた板は、ずっと以前、ステンドグラスの大型パネルを作る際に作業台として使ったもので、裏は半田付けした時にペースト フラックスが溶けてシミとなった跡が付いていたりする。
極力お金をかけたくなかったので、取り外し可能な作業台の寸法は熟考した末に出した最適なサイズではなく、ただ単に、『残っていた板の半分のサイズ』ということになったが、まぁ、当面はそんなに大きな物を作る予定は無いので、これで間に合うだろう。

vise は板の端にやや近い所に取りつけたが、板の中央にも簡単に移動できるよう予め穴をあけておいた。二つの穴の横に深さ 1cm 弱の細い溝が掘ってあるが、これは vice の出っ張りを埋め込むためのものである。


この押さえの部分は丈が高過ぎて、押さえた板の鉋がけをする際に邪魔になるので、対策として、下の写真のように、残りの半分の板を 4cm ほど上げて取り付けることにし、いよいよストッパーを差し込む穴を空け始めた。


穴は昨年初旬に買った forstner drill bit で空けたのだが、安い drill bit のためか、はたまた板が MDF だからか、穴を開けるのに時間がかかって、仕事が捗らない。


bit に詰まってしまう MDF の粉を何度も何度も取り外しながら思ったのは、bit の刃を研ごうかなということ…  たまに使う程度のものなのに、しかも、新品で買った物なのに、シャープさが感じられない道具… やはり安物だからかな?と、ややガッカリしながら、今日は全部の穴を空けきれずに終了となってしまった。

ストッパーは直系 22mm と表示されていた棒を買って来て、寸法を測り、切ったものだが、22mm (と表示されている) forstner drill bit の穴は棒の太さよりも狭く、他にピッタリなサイズの bit が無かったので、棒をサンドペーパーで削って細くしなければならなかった。(面倒なので調べてはみなかったが、いったい、どちらの表示が間違っていたのだ… ?)



見るからに『なんちゃって作業台』だが、使い易いといいな…




20.9.15

嫌がられるとわかっていても

彼の人は上にバカが付くほどお人好しだった。
友達にまとまったお金を貸してと言われれば、誓約書無しに利息無しで貸し、自分の事業の設備投資に資金が必要になっても友達には相談せず、高い利息を支払って銀行から借りていた。
何かの保証人になって欲しいと言われれば気軽に名前を貸してしまい、そのおかげで2千万円もの借金を背負わされ、自分が作った借金でもないのに、必死で働き、完済した。

相手が自分を利用していると何故思わなかったのか、私は不思議でならなかった。
お金を借りた友達はなぜ銀行で借りなかったのか考えたことは無かったのだろうか…

保証人に責任をなすり付けて好き放題に暮らし、優雅な生活を送っていた相手に、なぜ家や高級車や、諸々のお金になるだろうものを売って自分で責任を取れと、正論を叩き付けてやらなかったのだろうか…


彼の人のように『お人好し』に生れついた同居人の一人が、最近友達から頼まれてしていることに対して、私は今日苦言を呈した。
嫌がられるのは重々承知の上で、後々同居人に災いが降り掛かる可能性が全く無いとは言いきれないことを伝えなければならないと強く感じたのだ。

私が言わなければ、他に忠告してくれる人はいないのだから。




17.9.15

Bench Tail Vise が届くも...

楽しみにしていた Bench Tail Vise は、今朝には玄関に届いていた。
予想以上に頑丈なもので、かなりな重量だった。

作業台の天板に穴をあけてネジを差し込み固定するように作られているようだが、ネジ山がつぶれている箇所があり、ナットがスムーズに入って行かないため、ネジ山をまず切り直さないとならない。同居人が Tap & Die セットを持っていたはずなので、明日はその作業から始めることになる。 


板を押さえる部分は、金属のままだと押さえた痕がくっきりついてしまうので、板を充てがうことにした。

作業台の天板に穴をあけて取り付けてしまうと、他の作業をする際に邪魔になるので、別の厚目の板にこの vise を取り付け、押さえを受ける側の工夫も施し、必要な時だけだけ作業台に固定して使おうと思っている。



16.9.15

儲け物だったTenon Saw

最近立て続けにインターネット オークションで買い物をしていたが、買ったのは古くて安いものばかりだった。しかも、一般の女性が買って楽しみに待つような物ではないので、「早く来ないかなぁ〜」とつぶやいていると、決まって同居人に笑われる。

3日前に落札した bench tail vise は私が木工を始めてからずっと探し続けていた vise の仕様に非常に近いもののように見え、是非とも獲得したいものであった。オークション終了時間を前に、閲覧数が有に300を越えていたため、まさか出品価格であっさり落札できるとは夢にも思っていなかったが、こんなラッキーなこともたまには起こるものなんだ…。

私の使っているワークテーブルは木工用に作ったものではなく、ステンドグラス用に作ったものなので、やはり使い勝手がよくない。特に平面の鉋がけをする際と、ハンド ルーターを使ったりして溝を削る際などには、テーブルの上に置いた板を動かないようしっかり固定するのは至難の業だった。これまでかなり不自由をしながら作業をしてきたので、この tail vise が届くのが本当に待ち遠しい。


先週末に落札した古いノコギリのセットは、今朝玄関先に届いていた。


写真左から、Tenon Saw (Wtyzack sons and Turner)、Old Hacksaw、Cross Cut Saw (Disston)、そしてBow Saw Frame 。落札価格は、4点でたったの $20 。
その中で何が欲しかったかというと、Bow Saw だ。ブレードやら紐は付いていないものの、作りは至って簡単なものなので、自分で取り付けられると確信して購入したのだが、届いてからわかったメーカー名は、Marples 。有名なイギリスのメーカーであった。




落札する時点で送料が幾らになるのかわかっていなかったのだが、取引の評価が100%ポジティブな相手だったので、法外な送料を請求されることは無いだろうと信じていたところ、一昨日出品者から連絡が来て、「荷物はもう送ったよ。送料は$16.20だったから、合計$36.20になるよ」と… 
私を信用して、代金を受け取る前に送ってくれたんだと、喜ばしい気持ちになると同時に、相手の人の良さを強く感じ、この人、自分が損をすることもきっとあるんだろうなと、ついつい想像してしまった。そんなことを考えていたら、あぁ、彼の人もそういう人だったよなぁと、過去の記憶が鮮明に蘇り、一気に涙が溢れてきた。

今日は朝からそれらのノコギリの錆落としをしていた。
錆落としの際にはゴム或はビニールの手袋をし、マスクも着用する。マスクをしないと鼻から空気中に飛んだ微小の錆を吸収してしまうことになるので、この2つは必需品なのだ。

Tenon Saw は錆を落とした後、ハンドルをスチールウールで磨き、ビーズワックスで艶を出した。そして、もちろんノコ歯の目立てもした。



日本のノコギリに比べるとこの Tenon Saw は小ぶりなのに重量があり、見た目がどうにもバランスが取れているようには思えず(ハンドルが大きく分厚過ぎる気がした)、果たして使い易いのかな?と思っていたが、そんな懸念は、板切れを切った途端、一気に吹き飛んだ。非常に扱い易いノコギリである。

今日は一日かけて届いたノコギリ全てをきれいにしていたのだが、いまのところこの Tenon Saw が最も使える状態になったように思う。


ふと思った。
私がステンドグラスを始めた頃、ガラスの周辺に巻く銅のテープをしっかりガラスに密着させるのに使う木べらやら、木製のランプベース、パネルを飾るための木枠(フレーム)などは、全て出来合いの物を買っていた。NZに来て、それらが容易に手に入らない環境になったため、木べらはガタガタになった部分をナイフで削り、サンドペーパーで均して、段々短くなって行くヘラに少々違和感を覚えながらも使い続け、ランプベースは自分で作るようになり、フレームも自分で作るようになってきた。だが、以前(数年前に)作ったものはお世辞にも上出来とは言い難く、今見ると「これは売り物にはできないな…」と思ってしまうほどお粗末に見えてしまう。

今だったら、木べらなんて端切れの板で簡単に作れるし、ランプベースは大きさも形も自分の好きなように作れるし、木枠の大きさも、強度も申し分の無い物が作れる。
歳は取ったが、できることは確実に多くなっており、完成度も日々高くなってきている。

だが、そのおかげで、数ヶ月前に作った物を「これじゃ売り物にならないな…」と思うことがしばしばあり、売るのを躊躇してしまい、どんどん在庫が増えて行くという悪循環を繰り返すようになってしまっているのだが…

まぁ、精進するしかないな…
その内に、ステンドグラスの仕事のように、何年経過しても恥ずかしくないレベルのものだと胸を張って言えるようになるだろうから。



14.9.15

#110 Block Planes ー "腐っても鯛" のスタンレー


同じサイズの鉋。写真中央と右のものはスタンレー。一番左のものは、ノブ周辺にブリティッシュ メイドと書いてあるが、これってメーカー名??? よくわからないシロモノで、ブレードの薄さが際立っている(良い意味ではない。刃というより、加工していないただの鉄の板にしか思えない)。




スタンレーのものは、型番は同じなのに、製造された場所によってノブのサイズやらブレードキャップの形、はたまた後部のブレード押さえの形状まで違うのが面白い(なぜ変えたのだろう?)
ブレードキャップの最も小ぶりなブリティッシュ メイドは、私の掌にはしっくりこない。
ほんの少しの違いだが、写真中央のスタンレーも、鉋がけをしていると微妙に違和感を感じる。(まぁ、これは人によって合う合わないがあるだろうが)

また、刃も、研いで使ってみると、同じスタンレーの名前を背負っていても、質が全く同じわけではないように感じる。



側面がピカピカになっている上二つの鉋は、側面が底に対して垂直ではなかったために、私が気が遠くなるほど時間をかけてせっせと削り、磨いた結果、このようになったものなのだが、まだスッキリと直っていない箇所があるので、またその内に再度削ることになるだろう。
一番下に写っている Made in USA のものは、ほとんど修正する必要が無かったので、表面に着いていた錆を少し落としただけで良しとした。


同じ型番の、パッと見、大きな違いは無いように見える鉋だが、使ってみると雲泥の差があるというのがよくわかる。

私の掌に最も良く馴染み、尚かつ切れ味が卓越して良かったのは、先日投稿したばかりの、"十把一絡げ" で購入した(超サビサビだった) Made in USAのもので、金額にしたら最も安く手に入ったものだった。

『腐っても鯛』
『錆びてもスタンレー』



11.9.15

カー ワックスの使い道 


オークションで落札したオールド スタンレー ツールズ 。
ツールは個別にクッション材で包まれ、硬い段ボールの箱にきっちり入れられ、これ以上しっかりとは荷造りできないだろうと思われるほど完璧な状態で届いたが、箱を開けて鉋の錆のすごさに一瞬怯んでしまった。



この錆を落とすのに、最初はスチール ブラシで擦ったりしていたが、すっきりと綺麗にはならず、何か使えそうなものは無いかなとステンドグラス用の道具が並んでいる棚を見ると、半田付け&ケイムの艶出しと腐食防止用に使うカー ワックスがあったので、試しにそれを歯ブラシにつけて磨いてみた。


正直、ワックスだけでこれだけ綺麗になるとは予想していなかった。
このワックスには研磨剤は入っていないので、表面の塗装が削れることも無く、表面に着いた錆だけを落としてくれ、しかも、ものの数分でここまで綺麗になるという、優れものであった。

クランプに刺してあるのはサンドペーパーで軽く磨き、シェラックを二度塗りしたこの鉋のノブである。(写真を撮った後更に二度重ね塗りをした)

ちなみに、サビサビだったこの鉋の程度は驚くほど良く、底はほぼ平らで、両側の立ち上がりは垂直。ブレードの裏側はひどい錆も無く、何の問題も無かった。
刃は、研いでみると、これまで購入した同種類の鉋の内、最も切れ味が良く、質が良いように思った。 見た目だけではわからないものである。



最初の写真に写っているスタンレーのツール全部で NZ$30 (+ 送料 $8)、日本円にして¥2,900 弱で落札したのだが、こんなに程度の良い鉋だったら、鉋だけでもその値段で売れたかも知れない。


良い意味で予想を大きく裏切る、素晴らしい取引であった。


9.9.15

方丈記をふと思い出す

 ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
 世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。 たましきの都のうちに、棟を並べ、甍を争へる、高き、卑しき人のすまひは、世々を経て尽きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。或は、去年焼けて今年作れり。或は、大家滅びて小家となる。
 住む人も、これに同じ。所も変はらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二三十人が中に、わづかに一人二人なり。朝に死し、夕に生まるるならひ、ただ水の泡にぞ似たりける。
 知らず、生まれ死ぬる人、いづかたより来たりて、いづかたへか去る。また知らず、仮の宿り、誰がためにか心を悩まし、何によりてか、目を喜ばしむる。その主とすみかと、無常を争ふさま、いはば朝顔の露に異ならず。或は、露落ちて花残れり。残るといへども、朝日に枯れぬ。或は、花しぼみて露なほ消えず。消えずといへども、夕べを待つことなし。


誰がためにか心を悩まし、何によりてか、目を喜ばしむる



8.9.15

焦げ臭い私




底板をはめ込むための溝を難無く削り終え、四隅を接着中に板を焼いて模様を付けるwood burning を楽しんでいたら、たき火 or BBQをしていたかのように髪が焦げ臭くなってしまい、気になって仕方がない。ファブリーズって効くかな?



追記:午後クランプを外し、軽くサンディングした後 Deep Oak ステインを二度塗りまでして、今日は早々に仕事を引き上げ、同居人のためにヨーグルトアップルケーキを焼こうと支度をしていたとき、卵が一つも残っていないことに気付き断念。道路が混む時間になってしまっていたので、買い物に行く気にもならず、ケーキ作りは見送りとなった。


7.9.15

Hybrid (ハイブリッド)


一昨日のブランチに焼いたパン。焼きたてを普通のパン切りナイフで切ろうとすると熱くて(更には外側がカリカリに焼けているので硬くて)切り難いため、ピザ カッターで押し切り。このカッターは使い勝手が良い。



私は西洋の大工道具を使って本格的に木工を始め、後になって父の道具を引き継いだため、道具類は東洋、西洋ごちゃ混ぜで、引いて使ったり押して使ったり、お師匠さんが見たら笑い出すであろう作業の仕方をしている。


上の写真の、父が使っていたこの木製の鉋はまだすこぶる切れ味がよく、2挺とも未だ刃を研ぎ直していない。
一方、先週オークションで落札し、私のものとなったStanley #75 Bull nose rabbet plane は、もちろんこんなにピカピカではなかったが、いつものように正しく使えるように修正し、見違えるほど綺麗になったもので、これまでに落札した中古の道具類の中では最も楽に修正できたとても程度の良い物だったのだが、使ってみたらさほど使い勝手がいいわけでもなく、少々ガッカリだった。



今日は何故か仕事に集中できず、仕方がないので、余っていた無垢の板で、ミニ サービング トレイを作っていた。
サイズは 9cm強 × 16cm強 と思いっきり小さく、何に使うんだろう?と自分で思ってしまったほどだが、鍵置き場にはなりそうなサイズである。
上の写真の右上に写っている細い溝を削るための鉋で、明日残りの3カ所底板をはめる溝を削り、左に写っている底板をはめ込んで角を接着し、簡単に補強を入れたらペイント作業に移ることになる。


これは先日、余っていた合板とマツ材の切れ端を使って作ったMiter Shooting Board で、平らな部分に板を乗せ、斜めに切れている部分に添わせて際鉋を滑らせると、正確に45°の角度を付けて板が削れるようになっている。
サービング トレイの枠の角になる45°の部分は、これを使って苦もなくでき、こんな簡単な作りではあるが、かなり使い勝手の良いジグで作業がはかどった。

前に買ったチープな Toggle Clamp を取り付けてあるが、押さえられる厚み幅が限られているため、あまり使い勝手が良くなく、また、今回のように板幅が狭い場合にはクランプが何の意味も成さないのだが、取りあえず、最も使うであろう1cm厚の板をしっかり押さえられるようにセットしてあるので、そこそこ幅のある板だったらしっかり固定でき、作業がし易くなるはずである。

このようなジグを作れば、感覚で削って行って何度も定規で測り直すという気の遠くなる作業から解放されるが、このようなジグを使うようになると、感覚は必然的に研ぎ澄まされなくなるというマイナス面を忘れてはいけない。

人間、楽をするようになると、本来備わっているはずの機能がどんどん低下して行くものなのだ。

私は、父のようにごく限られた道具類だけで見事な仕事ができるようには、おそらくならないだろう。



3.9.15

砂漠の薔薇


7年来の友達… と書くと、直接会ったことも無い人で、声を聞いたことも無く、年齢が20歳以上も離れている相手だとは想像しない人の方が多いかも知れない。

そんな彼女が、昨日ブログに Desert Rose の写真を投稿していた。
彼女が住んでいる国は Desert Rose を産出する国ではないが、どこかで見つけて、それを見た瞬間、私のことを思い出してくれたと書いてあった。

私は彼女が投稿した写真を見た瞬間、ドキッとし、瞬く間に涙が溢れてきた。
この1年、おそらくどうにもならないだろうと思えることに神経をすり減らし続けて、精神的に疲れ切ってしまっていた私は、漠然とではあるが、何かとても大切なものを何処かに忘れてきてしまったことにハッと気付いたような、そんな感じがしたのだ。
忘れてきたものが、果たして"最も"大切なものなのかどうか… わからない。
もっと言えば、『最も大切なものが何か』もわからなくなってきている。
この先どうしたらいいのかも、正直わからない。
けれども、とても大切なものをどこかに忘れてきたという感覚は、今朝目覚めても消えること無く燻り続け、靄のかかった頭と心がいまだ、『忘れてきたものが何だったか』を探し続けている。



1.9.15

ひよこ豆 10kg

同居人Hが大好きなひよこ豆(Chickpea / Garbanzo / Kabuli Chana)を10kgまとめ買い。
最近はずっとインド人経営のオンライン ストアで買っているのだが、さすがにインドはダントツ世界一のひよこ豆の産地だけあって、とにかく安く手に入るのだ。



ひよこ豆は一晩水に浸けておいたものを茹でる人が多いかと思うが、私は圧力鍋に沸騰したお湯と洗った豆を入れ、軽く蓋をして1時間ほど置き、その後圧力鍋の蓋をしっかりセットし直し、沸騰させた後弱火で15分ほど加熱。火を止めたら15分以上放置し、中の圧力が無くなるのを待つという方法を取っている。
すぐに使わない分は密閉容器に煮汁ごと入れて冷凍しておくと、スープに入れたりフムスにしたり、はたまたローストしてスナックにしたりと色々使えて便利なので、一度に結構な量を茹でておくといい。



今日は早速乾燥豆 500g を茹で、同居人の大好物のサラダを仕込んでおいた。
作り方は至って簡単で、きっちり蓋の閉まる容器に、酢 大匙1、塩 小匙1/2、オリーブオイル 大匙3、胡椒 少々を混ぜ、その中に水にさらしておいた玉ねぎの薄切りを適当に好きなだけ入れ、イタリアンパセリ(と好みでコリアンダーも)のみじん切りも入れて、茹でたひよこ豆を200g〜300g (適当)茹で汁をよく切って加え、よく混ぜるだけ。
味を馴染ませた方が美味しいので、密閉容器ならば時々上下ひっくり返して、下に溜まったドレッシングが満遍なく豆に浸かるようにするといい。



これから数ヶ月、食料品が底をついたときには、ファラフェルが食卓に上るに違いない。





「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...