27.12.23

クリスマス リリー 2023

 

24 日まで蕾のままだった今年のクリスマス リリー。
25 日の朝、コーヒーを淹れながらふとベランダを見ると、いくつかの蕾が開花していて、おー、今年も間に合ったかと、自然界の凄さに今更ながら驚いた。
2016 年だったかに、どこぞの不動産屋がポストに入れて行ったと思われる球根は、それからずっと、(鉢も変える事なく)1 年に 1 回だけ咲いてくれている。その生命力の強さには目を見張るものがある。


その世間ではクリスマスとされている日、H から携帯電話に写真が送られてきた。


L はグースを傍らに置いて、朝誰かが起きて来るのを待っていたのだろう。
H が起きたら、すぐさまグースをくわえて「投げて!」と足元に持って来たそうで、それからほぼ一日中、ずっとその繰り返し... さすがに「ウザイ😅」と苦笑いしていた。

次の日は朝起きてトイレから出ると、ドアの外にはグースをくわえた L が居たと笑っていた。


L は本当に活発な犬で、誰かのそばにくっついてじっとしているのが好きな J とは正反対。
走り回って遊んでいるのが何より好きなのだ。

トイを作った身としては、そんなに喜んで使ってくれて嬉しいのだが、一日中フェッチの相手をさせられる側はさぞかし疲れることだろう。

次は、相手をしてくれる人が居なくても遊べるトイを作らなくては...





24.12.23

日本の苺&犬同士の引っ張り合いにも破れなかった縫いぐるみ

 ある日本の企業が、季節が日本と反対の NZ で(日本への輸出を主な目的として)栽培を始めた ” 日本の苺” ... 



中国系スーパーマーケットで売られるようになった当初は、信じられないほど高額な 1kg NZ$ 39.99 だったが、先日行った折には 1kg $28.00 になっていたので、(贅沢をして)期待を膨らまして買ってきた。



買ってきたばかりの苺を食べてみると、香りは正に日本の苺だったが、期待に反して酸っぱく、味は NZ の苺とさして変わらず...  何日か冷蔵庫で保存したらまだ少しはマシになったが、先日 H にも食べさせてあげようとお裾分けをしたら、反応は... 「ガリガリ」

日本のクオリティとは程遠く、私たちの期待を大きく裏切った NZ で育った日本の苺... おそらくこの先、NZ の苺と同程度の価格にならない限りは買うことはないだろう。



H たちの家に行く際、苺と一緒に犬たちへのお土産も持って行った。

グースの縫いぐるみは、与えると直ぐに二匹で引っ張り合いをしていたが、どこもちぎれたり破れたりせず、頑丈に作られていると皆が驚いたほどだった。



活発な L は、グースの縫いぐるみを投げてもらってキャッチするのがよほど楽しかったと見え、何度も何度も T や私の足元に落としたり、手に渡したりしてくれ、逃げる T に向かって「投げて〜」と、息を切らしながらもグースを口に加えたまま追いかけまわしていたりもした。


L とは正反対な J はグースで遊ぶよりもトリート探しの方が嬉しかったらしく、根気よく探していた。



一度覚えてしまえば二度目からはスムーズに探し当てることができ、こちらも破れることなく、よだれでぐっしょり濡れた鯛焼きの餡やら、枝豆の豆に、何度もトリートを入れてもらって遊ぶことができていた。

作った甲斐があったなと、嬉しくなった。


さて、家に帰ろうと外に出ると、L が T にくっついて一緒に外に出て来てしまい、H たちが呼んでも知らないふりをし、T の隣で歩いて行ってしまった。
仕方なく、T が H の家の方に一旦戻り、L を捕まえてもらっておいて、ようやく帰ることができた次第だ。



H から、お正月のお餅が欲しいとリクエストがあったので、また近々行くことになりそうだ。
今度はワンコたちに何を持っていこう...









22.12.23

ようやく夏

12月半ば過ぎまで、夏とは思えないほどの寒さだったオークランドだが、ようやく日向に居ると焦げるような日差しになってきた。

街路樹の『NZ のクリスマスツリー』と呼ばれているポフツカワは、至る所で真っ赤な花をつけ、クリスマスが近いことが一目でわかるようになっている。

我が家のベランダからも、いくつかのポフツカワの木が見えるが、真っ赤な花が風に飛ばされ、車に着いたりすると、なかなか取れなくて難儀をする。




ここ数日、夜扇風機をつけるほど暑い日が続いているが、予想最高気温はこのところ 25℃程度にとどまっていて、日本のうだるような夏から比べたら 10℃以上も低い。


30℃にも達していないのに、暑さで更にやる気が失せている。

何故だか木工をする気になれないので、H の愛犬たちのために、どこかの通販サイトで見た可愛いグース(?)の縫いぐるみを適当に製図して作ってみた。

使った布は古いズボンと、家にあった端切れのみ。


最初に作ったのは少々細過ぎたので、二つ目は製図をし直し、まぁまぁこんなものか... という程度に改良。使ったのは、やはり古いズボン。


痩せ細った貧弱な鳥が、何だか笑えて、可愛く見えたりもする。



次に鯛焼き型のトリート探しを作った。(どなたかがネットで型紙を提供してくれていたのを使用)
使ったのは、デリバリーを頼んだ際に料理が入れられて来た不織布のバッグ(他に使えそうな色が無かったため)。
不織布の間に厚手の起毛生地を芯として入れ、鯛焼きのステッチを施してあるが、多分、布は強くはないので、破れるのは時間の問題だろう。




そして、枝豆のトリート探し。
豆が既に食べ頃を逸したような色をしているが、犬は見分けられない色が多いという記事を読んで、だったらこれでいいか... と、有り合わせの布で作ってみた。




洋裁は木工のように精密である必要は無いと思っている私は、型紙を布に写す段階から超適当。
今回は更に犬のトイということもあり、縫うのもさして気にせず、只々市販品よりも少しだけ丈夫に作ろうと思っていただけだ。

製作にお金をかけていないので、気兼ねなく噛みちぎれるトイ。
喜んで遊んでくれるといいな...







8.12.23

原因不明の発疹(蕁麻疹)に見舞われる

普段の食事と何ら変わらない食事をとり、日常生活も変わらず... だが、突然の蕁麻疹の出現に昼夜悩まされるという人は、調べてみると少なからずいるようで、専門医に行っても原因が特定できない場合の方が多いようだ。

日本の専門医(=皮膚科)でさえ原因の特定が難しいのに、(何科が専門かも定かではない)こちらの GP(家庭医)で診てもらう意味があるのか?... 抗ヒスタミン剤は処方してもらえるだろうが、原因が特定できなければ、今後防ぎようが無いではないか...  そんなことを考えながら、痒みを少しでも抑えようと、Kawakawa 軟膏を塗り続けること 5 日間...


このカワカワ ヒーリング バームは安価であるのに、痒みによく効き、虫刺されはほとんどの場合 1 回で痒みが治る。難点を言えば、独特な強い臭いだ。(私と T はもう慣れてしまったが)

だが、軟膏で一時は痒みが治っても、発疹はどんどん違う場所に広がって行き、両腕の次は両脚、更に背中及びお腹にまで拡大し、両手足の指の強烈な痒みに加え、唇、瞼の腫れ、挙句には耳の中まで痒くなる始末だった。

5 日経っても治る気配が全く無かったため、蕁麻疹の治療方法をネットで検索すると、抗ヒスタミン剤は医師の処方箋無しで、一般の薬局で手に入ることがわかった。
原因はわからないが、とりあえず痒みを伴う蕁麻疹が治れば... と、この悲惨な状態を見兼ねた同居人 T が薬局に走り、例によって数種類の抗ヒスタミン剤を買ってきてくれた。


買ってきてくれた内の最も高価な物(写真一番上)から試してみると、服用 1 時間後には痒みが消え、同時に発疹もほとんど消えて無くなっていた。すごい効き目である。

1 日 1 錠の服用だったが、丸一日を超えても症状がぶり返すことなく、一度で直ってしまったのか?と追加で飲むのをやめていたら、その 8 時間後にまた発疹が出始めた。やはり原因となるものが根絶させられたわけではなかったのだろうと、2 錠目を飲み様子を見ていたが、やはり 1 日半も経つと再度発疹がで始めた。

せっかく 3 種類も買ってきてくれたのだからと、今度は最安値だったもの(上記写真 真ん中)を試した。これまで見たこともないような極小のタブレットだ。

(長さ 9 mm 幅 4 mm)

Telfast が普通サイズで、これはその 1/4 ほどの大きさしかなく、fexofenadine hydrochloride (フェキソフェナジン塩酸塩。アレルギー性疾患治療剤)は Telfast が180mg なのに対し、Razene は 10mg と18 分の一の量しか入っていない。
ちなみに、まだ飲んでいないが、 Levrix には Levocetirizine Dihydrochrochloride (レボセチリジン二塩酸塩。同じようにアレルギー性疾患治療剤)が 5mg 含有と書かれていた。



この極小の錠剤 1 錠服用後は、痒みは出なかったものの、軽い発疹が数カ所に現れては消えを数回繰り返していたが、その後 24 時間を優に越えても症状は元には戻らず、服用をやめてから丸 2 日経っても蕁麻疹は出てきていない。

ようやく治ったのか... ?

何はともあれ、また平穏な日常が戻ってきたことを、実に嬉しく思った次第である。







23.11.23

Makita Router Trimmer Kit

数ヶ月前のこと...
これまで使っていたリョービの古い電動ルーター/トリマーが動かなくなってしまったため、新しく買おうかどうかとしばらく悩んでいた。

手持ちの昔ながらの工具類でほとんどのことはできるのだが、何しろ時間がかかり、電動工具を使えば一瞬で出来上がる仕事を、何十分も、何時間もかけて行うことを考えると、もうそれだけで気が萎えてしまうようになってしまっていた私には、作業に向かう気持ちを奮い立たせるという意味でも、電動工具の購入は必要に思えて仕方がなかったのだ。

自宅で使う物を作るためだけだったら、どんなに時間がかかろうが、ハンド ツールのみで作るのを楽しく感じるのだが、販売するとなると話は別だ。
丁寧に時間をかけて作り、安価で売っていたら時給一桁になってしまう可能性の方が高く、かと言って、労働に相応する対価を提示したら、ほぼ売れないことはわかり切っている。
ほとんどの人は製作にかかる諸費用も、労働時間も考えることなく、工場で作られた安価な既製品の価格を基準に "価値" を判断するのである。

神経をすり減らして手動で透かし彫りをしても、CNC マシンで作られた物との違いを考える人など殆どおらず、ごくごく限られた一部の人(おそらく手作業経験者)のみが、「良い仕事をしているね」と声をかけてくれるだけで、その他数多の人々は、時給一桁でも『高い』と言うに相場は決まっている。大量生産品は仕入れ価格が破格値、こちらは市場価格での仕入れなのだから、原価の差は歴然。太刀打ちなどできようも無いのは当然だ。


9 月半ば、幸いにも、ある店で創業  25 周年セールが始まり、月末までの限定でこれまでの最安値を付けていたことがわかり、意を決して購入するに至ったのがこのマキタのルーター/トリマーキットだった。



流石に高額なだけあって、古いリョービのルーターとは比べ物にならないほど、全ての部品がスムーズに動く。
パワフルでブレが無いに等しいと感じるのは、スイッチを入れるのが怖いと感じるほど振動の激しかったリョービの古いルーターを、10 年以上、" 振り回される" 感に怯えながら使い続けて来たせいだろう。

マキタのルーターは怖くない。
使い始めて最初に思ったのはそれだった。


亡き父がかつて祖父に言われたように、馬鹿丁寧な仕事をしていたら生計は立てられないのは疑う余地がない。
これまで父や雲の上のお師匠さんに倣って、ほぼハンドツールのみで木工に取り組んできた私だが、これからは電動工具も取り入れ、効率良く作業を行うことに気持ちを切り替えざるを得ないと観念した。

雲の上のお師匠さんのように世界的に有名になっていれば、ハンドツールのみで丁寧に仕上げた物を、労働に見合った金額、あるいはそれ以上で販売することは容易だろうが、無名のクラフターにそれは当てはまらない。

物価は高騰し、家賃は信じられないほど値上がりした。
年金を含めた上で、生活できる程度の収入を確保しなければならないのだ。






老後は日本に帰る?

 とある YouTube チャンネルで、老後は日本に帰るかどうかというトピックに寄せられていたコメントが面白かった。

日本の老人ホームに入ったら、食事は海外よりも確かにマシかもしれないが、まるで乳幼児に対するかのような職員の口の聞き方やら、幼稚園で行われるような程度のアクティビティを提供されることに我慢できるか?というのが、最高に的を得ていて笑えた。
そのように幼稚な接し方をするように指導されているのだろうか?甚だ疑問である。

また、老人ホームに入らず、独自に暮らす場合は、地域の諸行事、ゴミ出しやら何らやの細かい決まり事に拘束されるのは必至で、いわゆる『閉鎖的』な世の中で、閉塞感に押しつぶされることにストレスを感じながら生活することを強いられると想像できる人が、私のみならず、少なからずいるということもよくわかった。
長男の暮らす都市部であれば、それでもまだマシかも知れないが、田舎の "式たり" というのは非常に厄介で、良きにつけ悪しきにつけ "右へ倣え" の選択肢しか与えられないのが常だ。


あぁ、考えただけで寒気がする... (いや、寒気ではなく吐き気という方が近い)


人種のサラダボールのようなここ NZ では、それぞれの考え方及び生活習慣の違いがあることを、ほとんどの人が承知している。(中には承知していない人ももちろんいるが)
『郷に入っては郷に従え』というのはよく聞くが、良し悪しにかかわらず "郷に従わせる" 傾向が、こと日本においては強く、不条理な事に異議を唱える人の数が圧倒的に少ないように思えて仕方がない。



私に限って言えば、今後人生を左右するような重大な変化に見舞われない限り、老後日本に帰るという選択肢はほぼ無いと言えるだろう。

あんな居心地の悪い生活を強いられるなんて、もう真っ平ごめんだ。




3.11.23

胃痛でダウン


 
食事量が急激に減って来た今日この頃...

これまでの量を食べていたら胃の具合がすこぶる悪くなり、ついには座っていられないほどの胃の不快感に襲われ、丸一日ベッドで横になり、横になった直後には眠りに落ちているという、完全病人状態であったのが 9 月半ば過ぎ...

私の具合が悪い間、同居人 T が家事の全てを担ってくれ、しっかり休めたおかげで、その翌日には胃の痛みがほぼ解消された朝を迎えることができたものの、数日後にはまた胃痛に悩まされることとなり、数日おきに良くなったり悪くなったりを繰り返していたのだが、 10 月後半またひどい胃痛に襲われ、一時顔面蒼白になった。

私の状態を見るにみかねた同居人 T は、私がベッドで横になっている間に、自身の腰の痛みを押して薬局に行ってくれ、3 種類もの薬を買ってきてくれた。

その内の最も高かったという薬 Losec を飲むと、数時間後には胃痛が治り、夕食をしっかりと摂ることができた上に、食後もお腹が腫れる感じもなく、更に下痢も治った。
日本で買って持って来たスクラートよりもよく効くのではないか... と、翌日投薬量を半分に減らしてみると、また元の非常に調子が悪い状態に逆戻り...  横になっていても痛みが治らない状態にまでなってしまった。

そこからの食事は、胃に負担を掛けないうどんとか、リゾットのようなものばかりとなった。


長い人生の内で、これほど長引いた胃炎は無かったと断言できるほど酷いものだったが、今月に入り、ようやく薬を飲む必要がなくなってほっとした。
だが、原因は一体何だったのだろう?


歳をとると色々な所にガタが来て難儀なことだ。




28.10.23

「新しいエクソシスト観た?」

 一番最初のエクソシストが日本で封切られたのは、私が高校 2 年か 3 年の時だった。
観に行こうと誘ってくれたのは仲の良かったクラスメイトの I 君。

彼とは何故だかいつも一緒で、下校時に駄菓子屋『お菊さん』に寄り『ところてん』(自分で棒状のところてんを突いて食べる、セルフサービスのおばあちゃんの店だった)を食べたり、I 君の暮らす市で働く母とランチを食べる約束をしている時には、約束の時間まで、駅ビルにあった『サモワール』というカフェでコーヒーを飲んだりして過ごしたりもし、偶然にも、放送委員も一緒に何期もつとめたりもした。

昼は放送室で一緒にお弁当を食べ、帰りも一緒。おまけに映画にも一緒に行く(エクソシストだったが)という仲だったのに、誰からも付き合っているだろうと噂されたことのない私たち...
少し前に観た『プラトニック』という映画を思い出させるような、健全と言うにふさわしい関係だったのだ。

あまりに昔のことで、どこの映画館だったのかさえも忘れてしまっているが、昨日、新しいエクソシストを家で観終わって直ぐに頭に浮かんだのは I 君のこと。
彼に「ねぇ、新しいエクソシスト観た?」と心の中で聞いていた。

高校を卒業してから彼に会ったのは確か 2 回...
一度は卒業後数年して行われた同窓会で、そして 2 度目は、私達が特に仲良くしていたクラスメイトの女の子のお墓参りだった。彼女は出産直後に亡くなってしまったと、何故だか I 君は知っていて、私に電話をくれ、車で迎えに来てくれた。

彼女の家まで行き、お墓の場所を教えてもらい、お花を供えてきたことは覚えているが、道中何の話をしたのかはまるで憶えていない。

今度日本に帰ることがあったら、会ってみたいなとも思っている。
連絡先は、多分私の姉の友達だったらわかるだろう。(姉の友達は、偶然にも、かつて彼の親が経営する幼稚園で働いていたことがあり、彼と私がクラスメイトで、しかも仲が良かったことを彼から聞いて知っている)




6.10.23

25 年

2日前、オークランド ドメインの桜はまだ七分咲きという感じだったが、既に黄緑色の葉が出て来ていた。
5 年前、家族全員で行った時には、見事なまでに満開だったことが、懐かしく思い出された。



彼の人が居なくなってから 25 年が経ち、私はグレイヘアになり、子供たちは皆大人になった。

25 年... 本当にいろいろな事があった。




4.10.23

Rest In Peace

 10 月 1 日夜、長男の愛犬が息を引き取った。
とても可愛く、おとなしいイタリアン グレイハウンドだった。

その日、私は Line で長男に、今年は彼の人が居なくなって 25 年が過ぎることになるが、25 年という節目に予定していたイベントは中止することにしたと伝えたのだが、長男は愛犬が 2 週間ほど前からほとんど何も食べなくなり、ガリガリに痩せてしまって、歩くこともままならなくなっていることを、その時初めて私に話してくれた。

動物病院で診てもらっても、痛みは無いようだが、貧血症状が出ていることしかわからず、また、検査しても治療法があるかどうかも明言出来ないとのことで、自宅で栄養剤を投与する道を、泣く泣く選んだということだった。

「持ち直すといいね」という私の言葉は、その数時間後に虚しい祈りとなってしまった。

「...  死んじゃった」

その短い一言が、長男の辛さを痛いほどよく物語っていた。




私はただ、一日も早い長男の精神面の回復を祈ることしかできない。


28.9.23

母に誕生日プレゼントを送る

母の誕生日が近いので、数日前プレゼントを買いに出かけた。

メインの超高級シープスキン スリッパは既にオンラインで手に入れてあるが、その他に歯磨き粉、紅茶、のど飴、そして、NZ産ではないが、歯の悪い母が食べることができるだろうイスラエル産の Halva / Halvah (胡麻でできた菓子)を買って帰り、梱包し終え、NZ Post オンラインで個々の重量、価格などを入力し、面倒極まりないチケット購入をやっとのことで完了して、やれやれと一息ついたところで、用意しておいた蜂蜜を入れ忘れていることを同居人が見つけたが... あとの祭り...

歳をとって諦めが速くなっているため、残念な気持ちを引きずることなく居られるのは幸いである。

"あとの祭り" ならぬ、祭りの後のような倦怠感を少々感じながら、90 歳を超えた母にプレゼントを送る機会も、もうそう多くは残されていないのだろうなと、そう思うと辛くなって来た。

海外向けの荷物でも家までピックアップに来てくれるという NZ Post の無料サービスは嬉しい。(この地域を担当しているクーリエのスタッフは信頼のおけるアジア人(多分中国人)であるため、安心して預けられる)
だが自宅で測った重量と集荷後ポストショップで測った重量が違う場合は、否応無く追加料金が課せられることになっていて、ポストショップの計量器の正確さが果たしてどこまで信用できるものなのだろうかと、疑念を抱くような件が過去あったことが脳裏をよぎった。

ちなみに、いつからか窓口で出す場合は別途手数料が加算されるようになっていて、無料で取りに来てもらった方が数ドル安かったため、それを選んだのだが、後で考えると、窓口で、その場で重量を測って料金を支払った方が、もしかして安かったかもしれないと、またしても "あとの祭り" 状態であった。

今回の荷物は割れ物無しで、おまけに段ボール箱も手元に無かったため、エアーバブル付きの大きな封筒に入れて、ビニール テープでグルグル巻きにし、まるで中国の通販サイトから送られて来たかのような、非常に "安っぽい感漂う" 荷物となってしまったが、そんな簡単な梱包でも無事に届くだろうというのが予想できるようになったのは、数多の通販利用経験があるからに他ならない。

配達予定日は 3〜10 日後...
集荷翌日には outbound mail centre に到着しており、間もなく NZ を飛び立つことになっている模様。(だが、未だ最終の運賃について連絡は無い)

無事に届いてくれるのを、ただただ祈るのみである。


これは我が家用に買った Halva。
甘過ぎはしないが、カロリー面を考慮して、小さく切り込みを入れておいた。




母に送ったのはこちら ↓ の、噛まなくても食べられる物...

画像はウェブサイトから借用




9.9.23

夜光貝のイヤリング

何時、誰にもらったのか全く覚えがない夜光貝のイヤリングを、日本から持って来ていたことさえ記憶に無かったが、わざわざ持って来ていたということは、捨てられない、大切な思い出の品だったのだろうと推測できる。

彼の人が何処かに旅行に行った際のお土産か、はたまた母のお土産か...

ほとんどの物についてはその背景を思い出せるのに、何故これに関しては何も思い出せないのだろうかと、しばし眺めていたのだが...



このままの状態を維持し続けたら、この先もずっとタンスの肥やしのままで終わってしまうと思い、手持ちのアクセサリーパーツを取り出して来て、タンスの中から出て来たこの耳に挟む式のイヤリングをピアス式に変更してみた。

長い年月を経て、夜光貝のイヤリングは(Windows 98 の黄色味を帯びた)使えるアクセサリーとなった。

グレイヘアにWindows 98... "古臭い感" 満載だ。








2.9.23

くるみ割り

 5 月に M がくれたとても立派な胡桃... 

はてさてどのようにして殻を割ろうかとネットで調べ、まずは水に半日ほど浸し、それを乾煎り...




殻に割れ目ができたら、そこに包丁を入れて簡単にパカッと割ることができるというので、その通りにやってみた。




いとも簡単に割れたが、中身はまだ生のままなため、取り出した実を更に乾煎りしなければならず、少々時間がかかった。




上記の方法が少々面倒に思え、二度目以降は手持ちの木工用ツールを使うことにした。



頑丈なハッキング ナイフを割れ目ができる場所に当て、金槌で叩いて割るというこの方法は、手間もかからず楽に割ることができ、粉もさほど出ず、大正解だったが、欠点は音が出るということ。昼間の使用は全く問題ないが、さすがに住宅街では夜は使えない。





殻無しの、既に煎って売られている胡桃と食べ比べ、味の違いは一目瞭然だ。しかも、殻付きであれば、冷暗所での保存で数ヶ月から(保存状態が良ければ) 2 年は持つと書かれていたので、一度に大量に使わない場合は、殻付きで買った方が、使いたい量を新鮮な状態で使うことができ、好ましいように思った。

おそらくこの先殻無しで買うことは無いだろうが、専用道具が必要となるほど頻繁に胡桃を食べるだろうかと考えると、見た目の良いファンシーな道具を買おうかどうしようかとやはり悩んでしまう貧乏人の私...

頂き物の胡桃はまだ 1/4 袋ほど残っている。
おそらく、この袋が空になるまでハッキング ナイフと金槌で叩き割っていることだろう。




30.8.23

Pain de Mie







パン焼き器を購入する前には、フードプロセッサー で生地を捏ね、よくこのパン ド ミを焼いていた。
作ったパン生地の半分は食パンにし、半分はシナモン シュガーをかけて焼いたり、ソーセージロールにしたりすることが多かった。
他のレシピと比べて、バターの量がかなり多く、焼ける匂いからして非常にリッチだ。


今回は捏ねから焼き上げまでを全てパン焼き器任せで、果たして上手く出来上がるのだろうかと心配しつつ待つこと 4 時間...



通常よりもバターの量は多めで、水分量がかなり少ないレシピであったため、果たしてパン焼き器でうまく焼けるのだろうかというのが心配になる要因だったが、外側が焦げ "過ぎる" こともなく、美味しく焼き上がった。

頻繁にパン焼き器を使用していて思うのは、(焼く段階で)マニュアルの温度設定モードがあったら便利だなということ。
焼き色設定は二択のみではなく、せめて三択、あるいは四択くらい作っていただきたいものだと、切に願う次第である。



[ Pain de Mie (Mサイズ)]

ドライイースト  3.5g (or Surebake yeast 小匙 3)
強力粉 350g
無塩バター 63g
砂糖 13〜14g
塩 8.4g
牛乳 210g (or ミルクパウダー 大匙 3 + 水 大匙 12)


27.8.23

NZ & AUS仕様パナソニック パン焼き器で『金の食パン風パン』を焼く

 我が家のパン焼き器は日本のパン焼き器よりも許容量が大きいのか、強力粉は 300g〜520g までの範囲で投入しなくてはならないと書かれていた。

日本のパナソニック製パン焼き器を使っている人が提供してくれているレシピのほとんどは、強力粉 250g 程度で 1 斤分としているため、全ての材料を 1.5 斤分に換算し直さなければならなかった。


今回は、日本のクックパッドで人気のあった『金の食パン風』というのに挑戦。

ドライイースト:小匙 1 1/2
強力粉:375g
無塩バター:22.5g
砂糖:大匙 2 1/4
蜂蜜:大匙 1 1/2
塩:小匙 1 1/2
牛乳:270ml 

砂糖がかなり入った上に蜂蜜も結構入れたので、甘過ぎはしないかと心配になったが、出来上がりは心配したほど甘くはなかった。


アーティサン ブレッドを得意とする我が家のパン焼き器は、どうも熱くなり過ぎる傾向にあり、焼き色を薄く設定しても、いつも外側は焦げ気味...  材料に蜂蜜が入っていたりすると、余計に焦げてしまうわけだが、幸い、中はしっとり、モチモチに出来上がり、ほんのり甘い "日本の食パン" は一応できた(気がする)。




決して不味くは無かったが、甘い食パンから長いこと遠ざかった生活をして来たため、それに慣れてしまっており、次回はもう少し甘味を抑えた食パンにしたいと、ついつい思ってしまった。




26.8.23

真冬の Passiflora antioquiensis 果実 & Bluemoon

 2021 年には 12 月末(真夏)に咲いた花が、今年は 8 月の頭(真冬)に咲いた。
通常、春と秋に開花すると書かれていたが、少々時期がずれている。



そして、8 月後半には、植えてから初めて実を付け、このまま実が育つのだろうかと、毎日寒いベランダに出て観察しているところである。


パッションフルーツの中でも、一際美味とされている種類だが、果たして今の時期にできた実は美味しくなるのだろうか?



例年初夏から夏にかけて咲く薔薇 Bluemoon もやはり、今年は何故だか 8 月に咲いている。



寒さのせいか、開花するまでに結構な時間がかかっているが、それでも蕾は大きく、夏にできる蕾と同じサイズだ。


肥料として時々あげている古いドライ イーストを水に溶かしたものが効いているのだろうか?
園芸に詳しくないので、植物に何が起こっているのか全くわからない。 




22.8.23

パン切りBowナイフ&ブレード カバー

 家で焼いたソフトパンは非常に柔らかなため、普通のパン切りナイフでは切り辛く、ずっとストレスを感じていた。

Facebook のアドで、木工で使う Bow saw のようなパン切りナイフがあるというのを知り、その販売店に、ブレードは研ぎ直しできるのか、そうだとしたら研ぎ方を教えて欲しい。また、研ぎ直しできないとしたら、替刃はあるのか(あるとしたら、価格はいくらか)などを問い合わせてみると、「ブレードは研ぎ直しできないが、非常に長持ちする」とだけ回答があり、替刃については何の返事も書かれていなかった。十中八九、刃物を研ぐという習慣の無い人が売っているのだろうと想像できた。

その店の価格が非常に高かったのに加え、私は自分でハンドルは作れるということもあり、替刃だけを購入した方がよさそうだと、今度は替刃を探し始めた。

中国の通販サイト A にも、Amazon.com にも替刃は売られていたが、どれもブレード厚が 0.5mm 以下だったため、耐久性を考慮し、中国の通販サイト A で売られていたブレード厚 1mm というハンドル付きの物を購入することにした。
比較的早く荷物は届いたものの、残念なことに、ブレード厚は 0.5mm 以下で、完全に騙された結果となった。(同じ厚みだったら、私は確実にその商品を買わず、ブレードだけを何本かセットで安く買い、いくつか作って販売することができたのに...)



非常にがっかりしたが、これで、売られているものはどれも同じだということが判明したため、諦めて、シャープなブレードで手を切らないように、ブレード カバーを作ることにした。


余り板の中から、丁度良いサイズの saligna の切れ端を見つけ、バンブー製ハンドルの色とのマッチなど全く関係無しに、ブレードを差し込む部分を手鋸で切り込みを入れ、ストッパーには額縁用の留め具を取りあえず付けておいた。(使えればいいというだけの処置)

ハンドルが壊れることはまず無いだろうが、その内に、厚みを調節/設定できる "改良型ハンドル" を saligna で作ってみたいと思っている。



使い心地を試すためにソフトパンを焼き、約 1 時間後、若干温かさを感じる程度にまで冷めた柔らかいパンを、サンドウィッチ用に薄くスライス。
1cm ほどの厚みでも、予想通り綺麗に切ることができた。



ちなみに、私の木工用の bow saw はこれ。あまり使う機会が無いまま、もう何年も同じ場所に掛かったままだ。





14.8.23

エジプト展に行く

オークランド ミュージアムでエジプト展が開催されているというので、混んでいないだろう日を選んで、T と二人で行って来た。

オークランド ミュージアムの常設展示に関しては、オークランド市民であれば入場料無料だが、 特別展は市民である無しに関わらず、大人 : $25.00、5 ~15 歳までの子供 : $15.00(5 歳以下は無料)、家族 :(大人 2名、子供 2名): $72.00、学生及び高齢者 : $21.00 となっている。

T も私も、常設展示場の方から入ったことはあるが、特別展が開かれている南側から入るのは初めてで、入ってすぐに T レックスが対で展示されているのが目に入った。
T も私も模型だろうと信じて疑わず、特別興味をそそられなかったのだが、調べてみると、実は本物であったようで、しっかり見てこなかったことが少々悔やまれた。




先月オンラインでサインアップしておいたマイ ミュージアム カードを受付で受け取り、ついでに T のカードもその場で作ってもらった。



カードの裏面には氏名とメンバーシップ ナンバーがしっかりと印字されている。
常設展に入る際には、このカードを提示するだけで無料で入ることができるとのこと。一度見た常設展に何度も行くことはそう無いだろうが、まぁ、持っていて困ることはない。




エジプト展へのゲートをくぐると、来場者はさほど多くはなく、ゆったりと観て回ることができた。

驚いたのは極々小さな出土品も非常に精密に細工がされていたことである。
あの当時でさえ、芸術に秀でた人は数多くいたのだ。建造物も然りである。






この、MDF のような質感になってしまっているボックスは、何の木で作られていたのだろう?



ジョイントは簡単なだぼ継ぎのようだが、外側の傷み方に比べて、だぼの状態が信じられないほど良いように見えた。


膠(or hide glue)のようなものを使って接着していたのだろうか、痕跡が残っているようにも見える。





今回の展示の最後は埋葬されていた棺だった。
遺体を巻いた布も、縫い付けられたビーズも、今の時代までしっかりと残っているのは驚きである。








現代の物理やら科学やらの進歩を以ってしても解明できていない、古代エジプトの抜きん出て優れた文化...

ただただ目を見張るばかりであった。




「ありがとう」ではなく「すみません」

病院に面会に行き、エレベーターが自分の居る階に来るのを待っている時の光景... 到着したエレベーターから降りる人は、必ずお辞儀をしながら降りてくる。 乗り込む際、最後に入ってくる人もまた、お辞儀をしながら入ってくる。「すみません」と言いながらお辞儀をする人が圧倒的に多い。 また、...