14.7.17

45°の治具 & サンディング ブロック

このところ天気は大荒れで、暴風雨+凍えるほどの寒さに耐えられず、夕食が終わるとすぐにベッドに潜り込み、YouTubeで木工のビデオを観たり、木工の本を読んだりの毎日…

昼でも寒く、メタル製(メタル オンリー)のツールを持つと手がかじかんでしまったり、食事の支度をするのに、柄まで全てステンレスの包丁を持ったら、 あまりの冷たさに全身に冷気が走ったり…、持ち手にはやはり木を使うべきだと、この歳になって初めて思った。


ボックスを作るための準備として、45°の角度の治具を作る必要があったので、厚目の Oak (楢?) の端切れの厚みを圴一にし、片方をほぼ45°に鋸で切り、それを丁寧に丁寧に鉋で削って正確な45°の面を作った。



この45°の面に鑿をピッタリと当てて(添わせて)削れば、狂い無く45°を作れるはずで、Blind mitered dovetail (留形隠し蟻組接ぎ)の両端の45°の接続面を正確に削ったりするのに、きっと役立つに違いない。



余談だが、Oak には、虎斑(とらふ)と呼ばれる柾目にしか現れないらしい模様が走っていて、これはどのような経過で現れるのだろうと検索してみたら、わかり易く説明してくれているサイトがあった。




これまで気にしたことも無かったが、木の様々な特徴は調べてみるとけっこう面白い。


少し前に買った Stanley No.55 Combination Plane で簡単な飾り彫りをしたサンディング ブロックは、YouTube で見つけた仕様に倣ったが、初めて試した Tapered Sliding Dovetail は鋸と鑿だけで作り、外側の形を作るのにも機械は一切使っていない。見よう見まねでも、けっこうできるものである。

白く写っているのは滑り止めのサンドペーパーだ。
サンドペーパー(わかり易いように黒色にしてみた)を下から巻き込んでスライディングさせると、ペーパーはしっかり固定されて動かず、とても使い易い。




使うのに支障は無いものの、形がイマイチ好きではないので、また暇な時に手を加えるつもりでいる。
底部分に薄いコルクなどを貼ったら、きっともっと使い易くなるだろう。


12.7.17

Centre Finder

これまで、板厚を半分にする際には、定規で板厚を測り、半分の幅にマーキング ゲージをセットして線を引いていたのだが、1ミリ以下を正確に測ることはできず、テキトウに約半分の位置に線を引いて良しとしていた。
まぁ、鋸で全くぶれずに正確に切ることなど私には無理なので、その程度の線の引き方で充分と言えば充分なのだが…

それでも、やはり細い幅を定規で測るのは結構面倒だし、板の角を丸く落としてあると更に測り辛いし… と、Oak の切れ端でセンター ファインダーを作ることにした。(歳を取って定規の目盛が見難くなったというのが大きな要因だ)

端切れ板3枚と、ボルト&ナット2セット、それにねじ釘だけでできている、非常にシンプルなツールなので、作っておいて損は無い。


下になる板は上の板の幅を半分にしたもので、鉋をかけて2枚の板の幅を揃えたため、中央に隙間ができているが、隙間が有っても無くても、どちらでも差支えない。(* 2本の細い板を同じ幅にしておくことが重要)


要するに、この2本の細い板(同サイズ)に空けたボルトを差し込むためのそれぞれの穴から、中央のネジ穴までの距離&位置が正確であればいいわけだ。



↑ この "Z" の中に中心線を引きたい板を挟む。

作ったセンター ファインダーのサイズによって、挟むことのできる板の幅が変わってくるので、自分の必要に応じてサイズを変えて作ればいい。



広めの板の中心線を引く時には、ベンチ バイスに中心を出したい板を固定すると、より楽に線が引ける。
板に傷を付けたくなかったら、鉛筆を使用できるよう、中心の穴を大きくする必要があるが、その場合は、差し込んだ鉛筆がぐらつかないよう、板厚を調整する必要が出て来るだろう。


7.5cm 幅の合板の端切れで試してみると、みごとに3.75cm付近に線がついていた。



これで、中心線を引くのはわけもなくできるようになった。

めでたし、めでたし

9.7.17

寒梅 2017 & 炊飯器買い替え

最近雨ばかりのオークランド…

裏庭の寒梅には蕾がたくさんつき、ちらほら白い可愛い花が咲き始めている。



昨日、同居人たちと買い物に出かけ、高い日本のお菓子やら食材を買ったついでに、安い炊飯器を買って来た。炊飯器を買い替えるのは12年振りだ。

これまで使っていたのは Tefal 製で、美味しく炊けるかどうかなど期待できず、ただ単に『ご飯が炊ける』という低レベルのものだったが、こちらで新潟米のような美味しいお米を買うことなどどうせできないのだから、炊ければ何でもいいやと思い使い続けてきたのだ。

まだ壊れてはいないのだが、さすがに内釜のテフロンコートが傷んで来たため、そろそろ替えたいなと探してみると、信じられないほど安い炊飯器が売られていて、悩むことなく購入。今回はマレーシアで作られたパナソニック製だ(ダイヤモンド鋼釜らしい)。取扱説明書は英語だが、付いてきたレシピ ブックには英語と中国語が書かれていて、中国人向けの料理が主体…、完全に中国への輸出を主体として作られた物だとわかった。(専用蒸し器まで付いている)

まぁ、一応日本のメーカーの物なので、Tefal よりは美味しく炊ける可能性が高いよねと、同居人たちと期待しているのだが、果たして、こちらで買う日本米と称したカリフォルニア米?でも美味しくなるのだろうか…

楽しみである。


8.7.17

梱包の達人 :)

長い年月ガラス製品を扱ってきたので、木製品を梱包/発送することは、私にはとても簡単なことだ。だが、買ってくれた人が余分な送料を支払わなくて済むよう、可能な限り小さくまとめるため、たとえ細心の注意を払って梱包してあっても、輸送中に破損していないかとやはりいつも心配になる。

オークションで私の作品を買ってくれる人は、梱包を褒めてくれることが多い。
中には、「信じられないほど素晴らしいパッケージングだ。あなただったら、生卵を無傷で送ることができるよ」とまで書いてくれた人もいたが、配送業者の中には、品物を "無事に" 届けることが責務だと思っていない輩が少なからず居り、たった6段ほどの階段を昇ることも面倒がり、階段の下から荷物を放り投げて良しとしている配達員が確かに居ることを私は知っているため、手荒に扱われることを想定して慎重過ぎるほど慎重に梱包をしても、無事に届くという100%の確信は無い。

無事に届いたよと、買手がオークションのフィードバックに書いてきてくれるとホッとする。

今日も初めて取引した人からの嬉しいフィードバックが届いた。

Thank you kindly for the fabulous trade. And many thanks for the love and care taken to package so nicely :)

たとえ$1.00でも、更には落札後1週間経っても入金も何の連絡も無く、「落札したことを忘れてるかな?」とemailを送ると、「ゴメン、もう入金してあると思ってた」と返事をくれるような人に対しても、購入してくれたことへの感謝の気持ちを忘れてはならないことを、温かいフィードバックの文面がいつも再確認させてくれる。

私は裕福な人を対象に物作りをしていない。
裕福な人は幾らでもお金をかけて、大量生産の "ブランド品" やら、お誂えの超高級品を買って喜んでいればいい。

私はそういう人のためにはもう仕事をしないと決めたんだ。


5.7.17

ブックシェルフの飾り


注文のあった本棚のトップを飾るためのピースを、大急ぎで作った。

今回はペイントは依頼主が自ら行うということだったので、スクロールソーで希望のデザインをカットし、カットした部分のギザギザをサンドペーパーで滑らかにしておいた。

このような作業をしたことがない人には予想がつかないだろうが、サンディングにかかる時間は透かし彫りをカットする時間よりも遥かに長く、また退屈でもある。
だが、サンディングしないと、優雅さとはほど遠いシロモノになってしまうので、手を抜くことはできないのだ。


梱包するための段ボール箱は、サイズが少し大きかったので小さくしたところ、送料が 2/3 弱になったため、その旨を依頼主に告げ、送付の手続が整った知らせとともに、過払い分を返金したいので銀行口座番号を教えてとemailを送っておいた。

オンラインで荷物の集荷を予約でき、家まで取りに来てくれるというシステムは、私にとっては本当に有り難い。(きちんと予約した日に取りに来てくれればの話だが… これまでのところ、3回に1回は予約した日に宅配業者が取りに来ず、email 或は電話で問い合わせ&催促をしている。日本ではあり得ないことだろうと思うが、私は声を大にして言いたい。この国ではどの業者を使ってもその程度だ!)

きちんと身なりを整え、時間もガソリン代もかけて荷物をポストショップに出しに行く努力は、『身体を強制的に動かす』という極限られたメリットしか無いように思えたが、決められた日に集荷に来ない宅配業者に苛立つことが無いというメリットも、ここに付け加えておこう。(今日も集荷をすっぽかしたクーリエ… どうしようもない😠)



依頼主からは返事がすぐに来た。
添付した写真を見て非常に満足しているとのこと。きっと、実物を手に取ってみたらもっと感動してもらえるに違いない。表面は合板とは思えないほどスベスベになっているのだ。

親切にも、送料の過払い分は返金する必要は無いとのこと。
何だか、申しわけない気持ちになってしまったが、有り難く受け取った。


4.7.17

摩訶不思議

YouTube で宇多田ヒカルの曲を聴いているのに、お薦めのビデオとして画面の端に出て来るのが雲の上のお師匠さんのビデオばかりって、いったい何なんだ?



2.7.17

Studio Clean Out

長いことスタジオで眠っていた作品を、安値でオークションに出品するようにしたのだが、その内の一つを落札してくれた人から、注文製作の依頼が入った。



古い本棚に透かし彫りの飾りを取り付けて甦らせたいとのことで、希望のデザインを聞き、サイズやら材料等、製作に必要な要望を受けた後、実際にデザイン画を幾つか作った上で代金の見積りを送った。送ったデザイン画は5種類。今回のクライアントは細かい事にこだわらない性格のようで、私に任せると書いて来る事が多く、本当にそれでいいのか??と、かえって困ってしまうことが多い。

私の場合、依頼のほとんどは email でのやり取りだけで製作することになるので、『解釈の違い』が起こらないよう、一つ一つ項目毎に箇条書にし、確認をとるという方法を取るようにしているのだが、きちんと全ての項目を確認し、漏れのないように返事をしてくれる人は稀だというのは困ったもので、一度で済む事を何度も聞き直さないとならなく、無駄な時間を増やす一方だ。

それでも、頼まなくても代金を先払いしてくれる人が多いのは有り難い。
彼の人のように、何百万円にもなる仕事を終えた後で『支払えない』などという不届き者が現われて馬鹿をみることがあってはたまったものではない。(人が良いにも程があると彼の人によく言ったものだ)


これまでに注文を受けて作った物は、そのほとんどが同じ市内ではなく、遠く離れた地域に住む人からの依頼で、会った事も無ければ、私の作品を一度も目にした事の無い人ばかりだったように記憶している。
おそらく、そのようなものを扱う業者は限られていて、あったとしても、注文製作となればやはり代金はそれ相応に高くなるだろうし、私のように、ほとんどの場合デザイン料金は取らない(材料費も取らないことがある)ということなどあり得ないだろうから、送料を支払ってもまだ安いことをわかってくれたら、もっとお客は増えるかも知れない。


日曜日の今日も、デザイン画の細かい部分の修正と、最終的なサイズ合せに費やし、さて印刷しようと思ったら、自宅のキャノンのコピー機のディスプレイがバグっていて、リセットしても直らず、拡大コピーができない… 仕方なくコンピューター上で拡大コピー設定をして印刷した。


在庫一掃処分品は予想以上に売れていて、山積みになった段ボール箱は少しずつ捌けて来ている。

在庫処分品ではないが、相変わらず Lucet は売れている。ただ、売れるからと言ってそればかり大量生産することはなく、売れてしまったらその時手元にある板で少しだけ作って出品するようにしているため、材料は Pine, Macrocarpa, Kauri, Ancient Kauri, Rimu, etc. と様々だ。(板自体の金額が高いものは、少しだけ売値も高くなる)




在庫処分品として出品しようと思っていたミニ バード ハウスは、ガラスでできた鳥と一緒に飾ることにした。





また、売ろうかどうしようかと迷ったハート型の飾り物は、今回は売るのを見合わせた。




25.6.17

The Wood Magician - Osvaldo Orellana, Wood Sculptor




幾多の困難に遭遇しながらも、天性の卓越した才能が花咲く時が訪れてよかったなと、この長いビデオを観た後に心が温かくなった。

技術も素晴らしいが、おそらく人としても素晴らしいに違いない。


Making A Giant Stake Maul To Fix My Canon Printer





ビデオを撮るのも編集するのも、もちろんこのジャイアント モールを作るのも、多分この人は一人でやっている。

とてもセンスのいい人だと私は思う。

ビデオグラファーを雇い、編集も全て任せ、"ファンシー"なプロモーション ビデオを作るようになってしまった雲の上のお師匠さんに比べて、この人はなんと生き生きとしているのだろうと、観ていて嬉しくなった。

粗野なように見えるかも知れないが、この人は実は非常に繊細な人なのだというのがよくわかる。


ちなみに、同居人Tは大手広告代理店でビデオ編集を担当しているのだが、映像を撮る専門のスタッフが全く使えないビデオを送ってよこすことがしばしばあり、撮り直し可能な状況であればまだいいのだが、不可能な場合は、自分では全く満足できない仕上がりのものを出さざるを得なく、非常にストレスが溜まると言っていた。

少し前には、NZの野鳥を保護するためのキャンペーン用ビデオを作ったらしいのだが、送られて来た映像に映っていたのは "普通の雀" だけで、そりゃ雀も野鳥に変わりはないのだが、キャンペーンで使うにはあまりにインパクトが無さ過ぎやしないか?しかも、雀は『害鳥』と認識している人も少なからず居るだろうし…と、疑問を投げかけ、また、出演者のトーク場面は、森の中なのに "メタルのバー チェア" は如何なものかと指摘したが、撮り直しすることなく、バーチェアの映像はそのまま使わざるを得なかったらしい。
時間をかければフェイクな映像を作ることももちろんできるのだが、時間もなければ予算も無いクライアントがそれでいいということで、実に不満足なビデオが公に流れることとなったというわけだ。(野鳥保護キャンペーンにフェイクな映像を使うというのも、信憑性が薄れるので、すべきではない)

コマーシャル ビデオ作りを本業としている企業であっても、魅力あるビデオを作るのは実はけっこう大変な事なのだ。

私は、この上のビデオを作った人のように、ほぼ電動工具類だけで作業するということはないが、物を作り出すことも、ビデオを作る事も、限られた状況の中でよく頑張っているなといつも思う。



23.6.17

珍しく作業をしていない週



ひたすら作品の写真を撮り、オークションに出品し続ける毎日…

けっこう面倒臭い。

作るのは好きだが、売るのはいつまで経っても好きになれないので、そんなことをしていると気持ちの上で疲れてしまう。



出品するのに送料を正確に出していない人もけっこう居るのだが、送料を割り出さないとクレジットカード決済できないシステムになっていたり、問い合わせが来たら一々対応しなくてはならなかったりで、それはそれでまた面倒だ。しかも、そんなに買う気は無いのに問い合わせだけしてくる人がけっこう多く、回答しないで放っておけば誠意が無いと思われ、誠意を持って回答すれば肩透かしを食らう羽目になるという、何ともやるせない状況に陥ることがしばしばだ。深く考えると必ずや人間不信になるので、深く考えないことだ。



ちょうど良いサイズの段ボール箱を探したり、落札者に余分な送料がかからないようにと、大き過ぎる箱はカットして小さくしたりする作業は、思ったよりも時間がかかり、更に面倒だなと感じてしまう。
ようやく梱包用の箱を用意できたと思ったら、部屋に積み上がった段ボール箱の山を見て溜息が出る。

この部屋、いつになったら片付くのだろう…




オークションへの出品作業をしていると、イグアスの滝見学ツアーに参加していた同居人Hから連絡が入った。

朝5時起きで、飛行機に乗って滝のある場所に行き、一日中歩き続け、帰りの飛行機を待っているところだと言うので、時計を見ると、現地時間の夜10時…
そんなに遅くまで滝周辺に居たのかと驚いた。
ホテルのあるブエノス アイレスまでは飛行機で2時間かかるらしく、今日もまた深夜まで出歩いてご苦労さんな事だと、私は話を聞いただけで旅行に行く気が完全に失せた。

ちなみに、一昨日のアルゼンチン タンゴ ショー&ディナーが終わったのは夜の12時近くだったようで、Hは「眠くて死にそうだった」とぼやいていた。

ラテンの国は総じてディナーの時間が遅いというのは聞いているが、ツアーでの催し物もそんなに遅い時間まで組まれているのだというのは想像だにしていなかった。

あと数日を無事に過ごし、ひったくりやケチャップ強盗の被害にも遭わず、元気で帰って来ますようにと、彼の人と亡き父に心の中で頼み続ける毎日である。


"サタンの支配する世"で お粗末な鉋の梱包を褒められる

オークションに出品した『とんでもなく質の悪いblock plane』を買ってくれた人がとても良いフィードバックを残してくれた。




これらは掲載した写真のほんの一部(4/20)

こんな物を買ってもらって申しわけないなと思いながらも、正直に最低なコンディションを写真付きで説明してあったので、罪悪感を抱かずに済んだのはまぁ良かったかな… などと心の中で思いながら、本体の汚れを落とし、軽くオイルを染み込ませた布で磨き、ブレードを研ぎ直し、それを丁寧に包装し、家にあった段ボール箱をつぶしてちょうど良い大きさの箱を新たに作り、中にはパッキンをしっかり詰めて…

と、そのように輸送中に破損しないよう細心の注意を払って送った甲斐があって、あのようなお粗末な鉋の取引でも、速攻で送ってくれて有り難うとか、見事な梱包だとかいう良い評価をしてもらえた。

ずっと以前書いていたブログに、『正直者が馬鹿をみない国』とNZを称したことがある。
日本は明らかに正直者が馬鹿をみる国だし、今 同居人Hが訪れている南米の国は、『スリ大国』と呼ぶに相応しいほど、自分の所有物と他人の所有物に対する認識が甚だしく欠如している輩の天国となっていることなどを考えると、NZがどんなに健全な国かがよくわかる。
もちろん、この国にもどうしようもなく無責任な連中も存在するし、他人に危害を加えることに罪悪感を抱かず、自分中心の考え方しかできないような、まるで"邪悪の塊"でできているかのような人も悲しいかな存在しているのは確かだが、そのような者とはかけ離れた"正義感の塊" のような人の数が驚くほど多いのも確かだ。

誠意が踏みにじられることが往往にしてある国、道徳心の欠如した国から来た移民達は、こぞって『平和な国』『民主主義が実践されている国』とNZを褒め讃え、かつて経験した悪夢のような生活から逃れられたことに感謝する。


「良い国に行ってよかったな」
父が死を目の前にして私に言った。

うん、すごく良い国だよ。
父さんに見せてあげたかったよ。

彼の人にも住まわせてあげたかった。
彼の人と、そして家族全員と、日本ではなく、『ここで』暮らしたかった。

心の底からそう思っても、そう願うことはできない。
『願う』という行為は、可能性がゼロでない場合にのみ許されているものなのだと、私達の誰もが知っている。

『全知全能の神にできないことはない』と、聖書を学んだ時に教えられたが、『できなくはないのにしないことがある』とは、その時には教えられなかった。

おそらく、『サタンの支配する "この世" で生き長らえることに希望を持つな』ということなんだろうなと、そう解釈するしか無いのだろう。


日本に荷物を送る準備

YouTube で犬のコートの製図を教えてくれているのを見つけ、早速製図し、まずは試作品を作り、その後超個性的な生地を使って本番に臨んだ。 製図はいたって簡単だったが、最初に使用した布は手持ちのやや厚手のフリースだったため(緑色の布は、以前作ったもののほとんど着用しなかった自分用...