30.10.16

Shir La'ma'alot - Yosef Karduner (Tehilim 121)




明け方4時前に目覚めた。

頭がはっきり目覚めてしまったので、目を瞑るのをやめ、ベッドの上でパソコンを開いた。

開いた途端、この曲が流れて来た。
幻覚ではなく、実際に流れて来たのだ。

開いておいたわけでもないのに、iTunes が勝手に起動し、何年も前に聴いていたこの曲が流れている。

私はインターネットでその聖句を再び読んだ。

詩編 121 編

胸が詰まり、涙が流れた。


29.10.16

Kinzo Dovetail Saw


ベンチにステイン3度塗り。
最初はDark Oak 、その上にDeep Oakを塗り重ねた。もちろんその度にサンディングをする。
Dark もDeep も変わらないじゃないかと思うかも知れないが、私がいつも買いに行くResene のそれらは全く違う色で、Dark は赤みがかった茶色、Deepは黄色みがかった茶色だ。
(どちらも単品の色だけでは物足りないので、私は色を重ねて使うようにしている)




ステインで着色後シェラックを2度塗り重ね、乾かしている間に、届いたばかりのKinzo 23 の目立てをした。

これは小ぶりな鋸で、目数が17 tpi と非常に細かく、目立て後に板を切ってみると、切り口が非常に綺麗で、まるで日本の極薄い鋸で切ったような切断面になった。

ブレードの質に関しては、私はまだどうしようもなくひどい品質のものに出会っていないため、どれが良くてどれがお粗末だとかは全くわからない。
ただ単に、昔の日本の職人が作ったものは、おそらく悪くはないだろうと思っている程度の認識の浅さだ。


この Kinzo 23 、大きさはこれまでに買い集めた中で最も小さく、細かい作業をするのに誠に使い勝手が良い。

同居人Tは、引いて切る日本の鋸の方が断然使い易いと言うのだが、私はどちらかと言えば押して切る鋸の方が使い易く感じる。また、目立てが楽だというのも利点である。
まぁ、目立てに関しては、日本の鋸についても、馴れてしまえばどうということはないのだろうが…


シェラックが完全に乾き、#360のサンドペーパーで表面を均す程度に軽くサンディングし、ダストを綺麗に拭い去り、しばし考えた後、Deep Oak カラーのステインをもう一度上塗りすることにした。



ステインを乾かしている間に、裏庭の草取りを少々…

放置したままになっていた同居人Hの『そら豆畑』を見ると、もう沢山の莢ができていて、中には丈が15cmほどに成長しているものもあった。豆を育てた経験が無いので、いつ頃収穫できるのか、またインターネットで調べないとならない。

リンゴの木にも沢山花が咲き始めた。




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《日本食い倒れの旅》の最終章に入っている同居人Hから、毎日のように送られて来る食事の風景。どれも美味しそうなものばかりで、羨ましい限りだ。
調理方法も然ることながら、とりわけ食材の良さが際立っている。

黒毛和牛(もちろん霜降り)


それに対抗すべく、こちらから送った写真は…


同居人Tが釣り上げたばかりの透き通ったイカ。

そして、超新鮮なイカ刺し。



こちらで対抗できるのはそれくらいなものだ。


23.10.16

布団作り、そして父の作った机



その昔、我家では母が自宅用の全ての布団を作っていた。布団の打ち直しも定期的に行っていたので、けっこう頻繁にその光景を見ていたことになる。

私と姉は小さい頃から母の布団作りを手伝っていたので、今でもどのようにして作るかよく覚えている。

もちろん布も買い、布団のサイズに縫っておくのだが、母はこのビデオの様にではなく、布団の中央になる部分を縫い残し、その縫い残した部分から四方の角を抜き出すようにしていた。

また、綿を敷き詰める際には、まず最初に真綿を布の上に薄く敷き詰め、その後コットン綿をこのビデオのように敷いて行った。そして、最後にはまた真綿を薄く敷き、真綿でコットン綿を包むようにしていた。

真綿は高価なので沢山は使えないと言っていたが、例え少量でも(それだけでは効果が期待できるかどうかはわからないが)、家族のためを思って、少しでも快適に睡眠できるよう配慮してのことだったのだろうと、このビデオを観ながら懐かしく当時の光景を思い浮かべていた。


日本に行っている同居人Hは、1週間私の実家に滞在し、母の美味しい手料理を堪能し、姉の計らいで高級料亭に連れて行ってもらったり、美味しい鰻重やら、こちらではお目にかかれない "ミスド" のやたらと美味しいドーナッツを頬張る写真が送られて来た。

80歳をとうに超えている母だが、Hが来てくれるからと、自ら買い物に出かけ、好物を沢山仕入れ、食べきれないほどの料理をせっせと作って待っていてくれた。

また、先週末には皆で少し遠出して、神社巡りに連れて行ってくれたりし、これまでに経験したことの無い "日本" の姿を楽しんで来たようだ。

私は日本に居た頃は熱心に聖書の勉強をしていたので、神社に行くことはほとんど無かったし、今でも取り立てて行く気はしないが、皆が楽しそうに一緒に行った想い出を写真に収めているのを見て、あぁ、いい家族で良かったなと、心底思った。


昨日、Hは私が持たせたNZ産ビーズワックスで亡き父の作った机を丁寧に磨いたようで、母は見違えるほど艶の出た机を見て、何度もお礼を言っていたらしい。


「塗ってある方と塗ってない方の違いがわかる?」と、Hが送って来た写真

私は木工を始めるまで木製品の手入れをしたことはない。自分で作るようになって初めて、父の作った家具が艶がなくなってしまっていることに気付いた次第だ。



Hは木工に関することは何も知らないので、取りあえず乾燥し切っている家具にビーズワックスを塗って表面を保護する処置だけをしてもらったが、今度私が行った時には、スチールウール パッドとサンドペーパーを使って、もう少しだけ綺麗にしてあげようと思った。

父が遥か昔に作ったこの机。昔は姉が使っていたように記憶しているが、今は母のパソコン机となっている。棚部分には扉が付いていたはずだが、もう取り外されている。取り外された扉は何処に行ってしまったのだろう?

母は今でも父の作った沢山の家具に囲まれ、それを毎日使って生活している。
昔の家具なので、今の生活に合うような作りではもちろんないわけだが、今一般庶民が手を出せる価格帯で売られている家具は、木の質自体が安っぽく、見比べてみると質感に雲泥の差があるのがよくわかる。
また、今売られている家具のほとんどは、作りも誠にお粗末だ。


私のこれまでに作った家具はみすぼらしい。
もっと腕を磨いて、質の良い材木を使うようにしなければだめだと、父の作った家具を見る度に思うのだが、悲しいかな。昔のように材木が安く手には入らない時代になってしまっていて、欲しい板に手が出せない。

ステンドグラスの仕事をしている時にも、やはり経費削減のために質感の無い安っぽいガラスばかり使わざるを得ないことに苛立ちを覚えたが、木工の世界も同じ…

手作り派にはあまり嬉しくない世の中になってしまったことを嘆くばかりである。


21.10.16

Ghostwriter

せっかく日本に来ているのだから歯医者に行っておきましょうと、同居人Hは本籍地の市役所に出向いた。

市役所に足を踏み入れ、はてさて、何処に行ったらいいものか、さっぱりわからず…

LINEで私に聞いて来る。

「何処に行ったらいいの?」

「市民課」と答えると、そんな課は無いと返事が帰って来た。

それじゃ、インフォメーションのブースに居るおばちゃんに、戸籍謄本を取りに来たのですが、何処に行ったらいいですかって聞いてみるといいよと伝え、その通りに聞いて、『戸籍住民課』にたどり着いた。

たどり着いたのはいいのだが、何をどうしたらいいのか全くわからないHは、『戸籍証明等交付請求について』と書かれた紙の写真を撮り、「一番上のもらえばいい?」と写真付きで聞いてきた。

そこの窓口の職員に、海外から転入して○○区に住民票を移したいのですが、何が必要ですか?と聞いてみるように言うと、交付申請用紙に丸印で記入する箇所を指示してくれたらしく、今度はその紙の写真を撮って送って来た。

「本籍なに?」「読めなーい」

この子、私が居なかったらさぞかし困ったことだろう。

戸籍筆頭者の欄に自分の名前を書くところだったと、冷や汗もののHは、私が書いて送った通りに記入して行き、私が言った通りに職員に質問し、無事交付を受けられたようで、ホッとしていた。

日本に居た期間よりもNZで生活している期間の方が長くなってしまったHにとっては、全く初めての経験なので無理はない。

「窓口のおっさんがいい人だった」「ニュージーランドかぁ、ご苦労様だって」と、生まれて初めての役所での申請を無事成し遂げ :) 、市内を散策してからお寿司を食べに行ったようだ。


アトリエでは、ようやくベンチ兼下駄箱の本組み立てに入った。


一度に全てを組み立てず、パーツ事に分けて組み立てた方が楽かなと、グルーの乾くのをのんびり待ちながらの作業だ。(乾かしている間に他のことをしているので、休んでいるわけではないのだが、このベンチ作りの作業自体は超のんびり)


4本の足の底面は、初めて父の面取り用鉋を使い、角を45度に削ってみた。
この特殊鉋は思ったより使い易く、削り幅を調節するのも簡単だった。


棚板は安い Selex laminated pine panel を使用した。継ぎ目がみすぼらしいものの、ステインで色を付けてしまえばそんなに目立たないか… そんなに立派な作りでもないしな… と、作っていて思った。(合板を使うよりは少しマシかなという程度)


天板を取り付け、支えるための補強板は、マイター シューティング ボードを使って2辺を正確に45度に削った。

これを取り付けるのにはネジ釘を使うことになるので、他にいい方法が無いのかなとずっと考えていたのだが、まだ木工の知識も経験も不足している私には、今のところこの程度のことしかできず、この点も少々残念ではある。

この後の作業は、はみ出たグルーを丁寧に取り除き、既に用意してある厚い天板の面取りをした後、天板を取り付ける前に、ステインで天板と本体を着色。

またペインティングとサンディングの繰り返しの日々がやって来る。


19.10.16

父の形見の天然砥石

日本に行っている同居人が、私の実家に残っていた亡き父の天然砥石を運んで来てくれることになった。

「良い砥石があるから、持って行けよ」との父の遺言通りに、11月、それらの砥石は私のもとにやって来る。


これまで天然砥石のことについて何も知識の無かった私が持っているのは、雲の上のお師匠さんに倣って買ったダイヤモンド砥石くらいなもので、シャープに研げることは研げるのだが、父が丁寧に研ぎ上げた刃物とは比べものにならないほど早く鈍らになり、この2年、シャープさが全く違うことを、ただ単に研ぎの技術の問題なのだろうと思い続けていた。

天然砥石のことを調べ始めてようやく、技術の問題も然ることながら、研ぎ上がりの状態には砥石の質が大きく関係していることを知った私は、父の残してくれたこれらの砥石が他に類を見ないほどの宝物に思え、それらを手にし、父の刃物を研いでみる日が待ち遠しくてたまらなくなった。


総重量 5キロか…

ごめんよ、H、重たいお土産頼んじゃって...



10.10.16

リンゴの新芽とベンチ作り


裏庭のリンゴの木に葉が出始めているのを発見した。
今年も甘くておいしいリンゴが沢山できるだろうか。楽しみである。


先週末日本に発った同居人Hを見送って、お土産探しの日々ともオサラバし、また普段の生活に戻った私…
久々に一日中立って作業をしていたせいで、足が疲れた。

枠組みの全ての mortise and tenon jointを作り終わり、仮組み立て。
はてさて、棚板をどのように固定しようか…




6.10.16

弁当箱 @ NZ


お値打ち価格品を売っているサイトで見た Bento Box / Lunch Box に衝撃を受けた。

弁当箱の中にサンドウィッチ、野菜のスティック&ディップソース、クラッカー(?)、チーズ、ドライフルーツ&ナッツにチョコレート マフィン(?)まで入っている!!

(これいいな… サンドウィッチを作って野菜を切るだけでいいじゃないか…)

日本の典型的なお弁当には、お菓子類はもちろんのこと、チーズも滅多に入ってはいないだろう。
学生が学校にお菓子を持って行くことなど絶対に許されなかった時代には、水かお茶以外の飲み物を持って行くことさえ許されなかったのだから、こんなおやつの入ったお弁当を持たせたりしたら間違いなくお咎めを受けたに違いない。(今はどうかわからないが)




日本の典型的なお弁当の中に入っているもので、手を加えないで入れられているのは、漬け物とか蒲鉾とかいう類いのものと、ささやかながら入れられている果物とか、隙間を埋めるための彩り用ミニトマトくらいなもので、いったい何時に起きて用意したんだ?と思ってしまうほど、色々な種類の色とりどりのお惣菜が、ほんの少量ずつ、ぎっしり詰められている。



日本の食に対する意識の高さを、こんなところから再確認することになるとは思ってもみなかったが、それと同時に、型にはめられ、そこからなかなか出られない "日本的感覚" というものまでがくっきりと見えてきて、そういう日本の『懐の狭さ」とも言うべき特異な体質は、やはり私は好きではないなと、改めて思った。


しかし、これらのお弁当の美味しそうなこと…




料理が昔からあまり好きではなかった私は、料理本無しには家庭での"任務"をこなす自信が無かったため、色々な本を買い集めたわけだが、その中にこのお弁当作りの本も入っていた。



しかし、これを参考にしてお弁当を作った記憶が全く無い。
見ただけで、面倒臭そうだなと、作る気力が萎えてしまっていたのかな… ?


5.10.16

最も悲しい記念日は明日…

日本に居る旧知の友から、今年も気遣いの便りが届いた。
彼の人のことを知る彼女は、明日が私たちに取ってどれだけ大切な日かをよく理解してくれており、彼の人の冥福を祈ると同時に、私達が平穏に暮らせるようにといつも願ってくれている。
本当にありがたいことだ。


今日は何処にも出掛けること無く、アトリエで作業をしていた。


まだドライ フィットの段階で、クランプでしっかり固定してもいない状態だが、この程度の隙間だったらクランプでしっかり締めれば問題無いだろうと思い、次のほぞ作りの作業に入った。


ここ数年、YouTubeで多くの木工関係のビデオを観てきたが、私には、電動工具類を使って作る方法よりも、昔ながらのハンド ツールを使って作るやり方の方が性に合っていることがよくわかった。
ほぞやほぞ穴を正確に作るよりも、釘を打ったり、だぼ(dowel)を埋め込んで接着する方が格段に楽に決まっているが、そんな誰にでも容易にできる楽な方法ばかり取っていたら、いつまで経っても技術は進歩しない。(だぼジョイントは『技術』と呼べるほどのものではないと私は思う)

腕を磨くというのは、容易にはできないことを容易にできるようにすることだ。

私はその『腕を磨いている段階』が最も好きで、完璧にできないながらも、徐々にコツをつかんで行く過程そのものをこの上なく楽しいと感じるように生れついている。

まだまだできないことだらけの木工作業… 『飽き』がくるより先に自分の命が終わりそうだ。


2.10.16

すんなりいかない買い物と、なかなか進まないベンチ作り

オークションやら通販で買った物が届かないとか、注文したものと違う物が届いたとか、そんなことが最近頻繁に起こり、業者や個人トレーダーとのやり取りにほとほと疲れてしまった。

8月半ばにインターネット オークションで落札したカービング用鑿は、1ヶ月以上経ったある日、出品者の元に戻って来たと連絡が入った。
住所を書き間違えたために、宛先不明で返されたとのこと。面倒をかけてすまなかったと詫びのemailが届き、まだ必要かと聞いてくれたので、ポスト ショップが紛失したということで既に返金を受け取っていた私は、また出品者に送金し直し、その2日後にようやく落札した物を手に入れることができた。



間違って配達された家の人は正直にポスト ショップに荷物を戻し、ポスト ショップの関係者はきちんと仕事をしていたわけだ。
不正直者は居なかった(私も、相手も含めて)ということがわかり、誰一人としてあらぬ疑いをかけられたまま迷宮入りになってしまわなかったことは何にも増して嬉しいことで、お互いに晴れ晴れとした気持ちで取引を完了することができたのは何よりだった。
とは言っても、神経を使う英語でのemailのやり取りなど無いに越したことはないが。

時々トラブルは起こるものの、出掛けて行って欲しい物が必ず手に入るという環境ではないため、インターネットで探し、国内外から送ってもらわざるを得ないという状況はこの先も続くことに違い無く、おまけに『テキトウに手を打って良しとする』性格ではないことが邪魔をして、泣き寝入りする事もできず、納得するまで妥協もせず… 必然的に英会話能力を高めることが要求されることになる。

まぁ、日常生活において人と接する機会が極端に少ない私だが、それでも語学力が退化する一方ではなく、ある程度のレベルで留まっていられるのは、相手にわかり易く、かつ適切にこちらの "正当な要求" を伝えられるような表現の仕方を、頭の中で思い巡らせているためだからだろうとは思うが、誠に難儀な事である。



長いこと注目していた Drawknife を先週国内のインターネット オークションで手に入れた。すぐに必要なものというわけではないが、あったら便利な物… 

Drawknife は何故だかとても人気があって、出品されると必ず高値で落札されるのだが、どれも古い物で、完璧な状態ではないのにも関わらず、$100を越える事はざらにある。(品薄のNZだからか?)

これは、珍しく Henry Boker の名前が刻まれた物だったが、矢のロゴは付いていなかった。そして期待していたブレードの品質は、期待していたほどではなかった。
切れ味が悪いというわけではないが、私の持っている3挺の鉋のブレードと比較すると明らかに品質に差があるように思えた。(これで超正確な仕事をするわけではないので、この程度で充分なのだろうが… 少々ガッカリ)



最近は出掛けなければならない用事が多く、作業に没頭できない日が続いている。

出掛けてばかりいると、どんどんやる気が失せて行くような気がする。


なかなか進まないベンチ作り…
今日ようやく、足になる角材4本全てにほぞ穴を掘り終わった。






29.9.16

Ancient Kauri


国内のインターネット オークションで落札した『Ancient Kauri 』のブロックが麻の袋に入って届いた。
これは沼地から掘り起したもので、およそ3860年間埋まっていたものだと書いてあった。

中にはぶ厚い板が幾つも入っていて、まるでお楽しみ袋を開いたかのような感じで、ワクワクしながら袋から取り出した。


写真で見るとけっこうなサイズの切れ端に見えるが、どれもそんなに大きくはなく、写真の一番右上に乗っている細長い板で作れたのは、たった2個の Lucet 。(板厚を半分にして2個作った)


Lucet のサイズは 14cm × 4.7cm 。板の横幅はギリギリの 6cm あるかどうかという程度だったので、その他の板で作れる物はせいぜい宝石箱くらいだろうと想像できる。

これらの板は充分乾かしてあるということだったが、サンドペーパーで削ると、ペーパーの目が瞬く間に詰まってしまうほど樹脂分が多く含まれていて、なかなか作業が進まなかった。



粘り気のある板かと思えば、その一方で、間違って逆目で鉋をかけてしまうと、鉋の刃に引っかかった部分がいとも簡単に塊で裂けてしまい、裂けた部分はボソッとしていた。
その裂け目を見るといかにも脆そうな感じを受けるのだが、製品として出来上がったものは非常に堅牢で、強い力を加えてもびくともせず、手にしっとりと馴染み、温かみのあるソフトな感触なのである。

とても木目が細かく、一度のサンディングで信じられないほどツルツルになり、香りも悪くなく、細工もし易い。
何かを作るのが非常に楽しみになる板だと思った。



21.9.16

歯磨き粉探して三千里...

同居人Hはあと数週間で日本に一人旅をすることになっている。

日本生まれ、日本育ちの100%日本人なのだが、13歳から英語環境にどっぷり浸かっているため、日本語能力が著しく劣ってしまっていて、難しい日本語の言い回しはほとんどわからない。

日本に居た期間よりも長く英語環境に居て、しかも一日の大半を英語のみで過ごしているのだから無理もないのだが、今回一人で日本に行くことになって、改めて、「マズイ、日本語わからないかも…」と、漢字の読みなどを勉強している。(しかし、いまだ小学生レベルだ)

そんな同居人Hに持たせるお土産の一つにプロポリス入りの歯磨き粉がある。姉夫婦からの唯一のリクエストだ。特に歯槽膿漏を患っていた義兄は、私が以前お土産で持って行ったNZのプロポリス歯磨き粉を使ったら歯槽膿漏が完治したというので、『医者の処方薬よりも効果が期待できる歯磨き粉』が来るのをとても楽しみにしている。

その歯磨き粉だが、4、5年前には1個 NZ$4.00台で買えたのが、今は高い店で$14.00、最も安い店でも税抜きで$6.55(税込みだと$7.53) もするようになっているのをインターネットで見て、かなりショックを受けた私…。

散々探した末に、もう今は$7以下では買えないんだと観念し、仕方なく、先週末その最も安い店に行ってみたところ、ウェブサイトにはダウンタウンに店があると書かれていたのに、その場所にあったのは違う名前の店だった。しかも、定休日だったのかドアは閉まっていた。

倉庫に取りに行くこともできるとあったが、我家から遥か遠く離れているため、インターネットで注文して送ってもらおうとするも、そこのウェブサイトは中国語で表示されているのみで、Google 翻訳を使って翻訳しなければならなかった。
更に、クレジットカードで決済できるかと思いきや、特殊な "中国版ペイパル" のようなものしか受けつけないようで… 銀行振込という手段もあったのだが、書いてある事がよく理解できず断念した。

そうだ、2週間ほど前に行った中国系の八百屋の隣りにあった健康食品を扱う店では、確か$7台だったな… と思い出し、今日行ってみると、ドアが閉まっていた。

仕方なく、八百屋のレジの中国人のおばちゃんに、「歯磨き粉買いに来たんだけど、隣りの店閉まってるのよ。今日休み?」と聞くと、「あっちに行ったよ」と指さすので、店の外に出て"そっち"の方を見てみたのだが、それらしい店などない。
そこで、もう一度聞きに行くと、買い物客の中国人のおじちゃんが、ドアに貼ってある紙を見ろと言うので、また外に出て、中国語で書かれた張り紙を前に立ちすくんでしまった。

何て書いてあるのかわかんないよ…

知っている漢字がないかなと、一生懸命に文面を目で追っていると、買い物にやって来た子供連れの中国人の女性が、親切にも英語に訳して教えてくれた。
そこでようやく店が『引っ越した』んだということがわかった。
その女性に教えてもらっている時、先ほどの買い物客のおじちゃんがやって来てくれて、「わかったかい?」と簡単な英語で声を掛けてくれた。「やっとわかった。ありがとう」とお礼を言うと、笑顔で手を振って去って行った。みんな優しかった。

引っ越した先は私のGP(家庭医)がある近くで、その八百屋からほど近い所だったため、ちょこっと八百屋で買い物をしてから、その方向に車を走らせた。

その店はすぐに見つかったが、引っ越したばかりのようで、荷物がまだ段ボールに入ったままのものも多く、店内はガランとしていた。
2人の中国人女性が働いていたので、「歯磨き粉探しているんだけど… ここ、前に八百屋の隣りにあった店?」と聞き、ようやく歯磨き粉をゲットできた。

歯磨き粉は1個$8.00ということだったが、「2ダース買ったら安くなる?」と一応聞いてみたら、安くしてくれた。(これまで私は値切って買ったことはないのだが、「中国では値切るのは当たり前なんだから、取りあえず安くなるか聞いてみるんだよ!」と、同居人Hから促されていたので、試しに聞いてみたというわけだ)

結局、行った甲斐があって、1個$7.50の、調べた限りでは最安値で購入でき、満足して帰って来た。



あぁ、それにしても、歯磨き粉を買うだけでこんなに時間がかかるなんて…

全く同じ商品なのに、販売店によって値段の開きが大き過ぎ、倍近くも値段を釣り上げている所があるというのは驚くばかりだった。

かつて、インターネットで価格をチェックすることができなかった時代には、近場の数件の店を回って、何度も行ったり来たりし、より安い店で買うということしかできなかったのだが、今は国内全域(更には世界全域)に渡って検索をかけ、ターゲットを絞って買いに行く/或は注文することができるようになった。ただ、その情報が最新のものであったらの話だ。その情報が更新されていなければお話にならない。
また、インターネット上で得られる情報というのは、100%信用できるものばかりではないということを踏まえた上で活用しなければ、思わぬ落とし穴に塡まるということを、決して忘れてはならない。

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ようやく『必需品』をゲットできてホッとし、家に帰って来てからベンチ作りの作業の続きを少しした。


シューティング ボードは日本の鉋用に新しく作り直し、その後、相欠き先ほぞ継ぎ(Mortise-and-interlocked-tenon joint)の練習をした。

本で見取り図しか見ていないので、まずは要らない板で練習し、どのようにしたら効率良く、尚かつ綺麗に仕上げられるかを考えた。



継手を綺麗に仕上げられるようになったら、作業がさぞかし楽しいことだろう。


日本に荷物を送る準備

YouTube で犬のコートの製図を教えてくれているのを見つけ、早速製図し、まずは試作品を作り、その後超個性的な生地を使って本番に臨んだ。 製図はいたって簡単だったが、最初に使用した布は手持ちのやや厚手のフリースだったため(緑色の布は、以前作ったもののほとんど着用しなかった自分用...