10.8.16

鉋がけと小さな道具たち

今日も下駄箱作りのための材料の鉋がけで一日が終わった。
父から引き継いだ鉋は荒削り用から仕上げ用まで揃っているのだが、買って来た板には荒削り用鉋は必要なく、普通の鉋と、私のお気に入りの仕上げ用鉋を使って削った。


仕上げ用鉋は表面の極薄い部分を削り取るため、もちろん刃はスーパー シャープに研いでおかないと使い物にならない。だが、とりわけ昔の日本の刃物は非常に品質が良く、スタンレーのブレードのように頻繁に研がなくともシャープさを長いこと維持しているので、研ぎの最後に使う研磨剤で磨くだけで充分だと思える時がけっこう多くある。




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鉋がけの合間に、オークションで落札した品が届いたので、簡単に手入れをした。
これらは革製品を作る際に使うツールで、おそらく100年以上前に作られた道具だろうと書かれていた。

100年以上前の道具…
木に割れがあったり、鉄の表面に少々錆が付いていたりしたものの、特に錐などは先が驚くほどシャープで、とてもしっかりした作りだった。


錆は錆び落とし用のペーストとワイヤーブラシを使って落とし、ハンドルは#0000のスチールウールで磨いた後、ビーズワックスを塗っておいた。


所有しているのが何だか嬉しくなる古い道具たち...。近いうちにこれ専用の小さな道具箱を作ろう。


今日家に届いたものは他にもあった。
こちらは更に小さなサイズのものだ。


日本製の豆鉋 3挺。
その内の2挺は、ボディには『菊一文字』、ブレードには『国秀』と刻印があった。東京製である。



その内の一挺は、前の持ち主が刃を出し過ぎてしまったようで、刃がスタックしてどうにもこうにも出て来なかった。

父から引き継いだ鉋を使っている私は、もちろん刃の出し方は知っているが、叩けど叩けどびくともしない。
何十分も格闘していた甲斐もなく、刃は未だ恐ろしく出っ張ったままだ。


前の持ち主もおそらく刃を外そうと悪戦苦闘したのだろうなと思えるような跡があった。


仕方がないので、夏になるのを待ち、空気が乾燥している状態でもう一度叩いてみようと思っている。(雨の日ばかりのNZの冬は、木製の窓枠やらドアはひどく膨張し、開け閉めが本当に大変になるので、木製品であるこの鉋も、ドアのように乾燥した夏に縮んで、隙間ができてくれるといいなと願うばかりだ)

それでもダメだったら、誰か専門の人に相談してみるしかないな...

父は長い間使わない鉋のブレードと本体の間に、自分の名刺をその大きさに切って挟んでおいていたので、例え錆が付いていても簡単に取り外すことができた。
ブレードを失くすことなく、本体に付けたまま安全に保管する良い方法のように思った。


7.8.16

下駄箱が足りない...




増え続ける同居人の靴を片付けるべく、追加のシューラックを作っている。

今回はスタンレーの鉋を使うことにし、研ぎ直し、磨き、恐ろしいほど切れ味を良くしたのだが…


end grain (木口)を直角に削り取っている間に刃先に細かな傷が付いたため、平らな面の鉋がけ前にもう一度研ぎ直しをしなければならなかった。


今回使った板はほとんど反りも歪みも無かったため、張り合わせる面の鉋がけはしたが、表面の鉋がけはせずに板を張り合わせた。

張り合わせた部分は若干の段差があったため、鉋がけは板目方向ではなく、最初は板目にクロスするように行い、2枚の板がほぼ平らになったところで板目方向に鉋をかけた。

継ぎ目はよく見ないとわからないくらいになっている。


縦横が平らに削れているかどうか、また、斜めにもストレート定規を当て、凹みがないかどうかを確認しながら削って行く。



今日の作業は久々に満足できる出来映えで、お高いストレート定規が板に吸い付くようにピタッと乗っているのを見て、ちょっと嬉しくなったところで作業終了。


この歳になっても達成感が得られる作業ができることを有り難く思った。



4.8.16

Kumite (組手)その1


最近風雨の強い日が続いたせいで、寒梅の花びらが少々飛んでしまい、みすぼらしい感じになってしまっている。
出始めた新しい葉はまだ開いてはおらず、遠目から見るとトゲのようだなと、雨上がりに横を通り過ぎながら思った。


今日は鋸、鑿、コーピングソー(糸ノコ)、ハンマー、ナイフを使って『組手』の練習をしていた。


私が練習に使う板は、いつも合板の端切れ。(もったいなくて無垢の板を使えない貧乏性)
そして、合板を使う時には父の鋸は使わず、西洋の鋸を使う。
西洋の鋸は自分で簡単に目立てできるが、日本の鋸はまだ目立てをしたことが無いため、完璧に目立てができる自信がまだ無く、合板なんぞを切って歯を鈍らにしたくないというのが大きな理由なのだが、父の使っていた鋸はもちろん交換式(=使い捨て)の物ではないので、その内に日本の鋸の目立てもしなくてはならなくなるだろう。


さて、この組手だが、フィンガージョイントを斜めに組み、編んであるように見えるはずだったが、組んだ部分が太すぎて、どう見ても編み込みには見えない。
合板の重なりが見えてしまっていて、それが邪魔をしているということもあるかも知れないが…

まぁ、これでどのように組んだらいいのかがわかったので、次は無垢の板で組む部分を細かくしてやってみることにしよう。


家族が日本から送ってくれた継手と組手の本はとても役に立つ。だが、それらを見て同じように綺麗に仕上げられるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。


日本の職人の技術は全くもって見事である。
その素晴らしい技術が、この先も絶えること無く引き継がれて行くことを願うばかりだ。


3.8.16

届かなかったSaw Files

今年の5月半ばにAmazon UKに注文を入れた鋸の目立て用ファイルは、配達予定日をとうに過ぎても届かず、クレームをすると、マーケットプレイスの出品者から調べますという簡単な返事が届き、その後一週間経っても音沙汰無し。返金請求できるのは注文を入れてから3ヶ月以内となっているので、もう待つことは止めて、Amazon UKにクレームをした。

このマーケットプレイスで商売をしているドイツの企業は、注文確認のメールをドイツ語で送ってよこした後発送もせず、注文から1ヶ月後になって、Amazon UKが出荷したという確認が取れていない旨を企業に問い合わせると、そこでようやく発送したとAmazon UKに通知したような企業なのだ。

本当に送っていたのかどうかも、「調べます」という言葉が本当かどうかも限りなく疑わしいと思われても仕方がないほど、イイカゲンな仕事振りに思えた。

返金はAmazon UKが速やかに手続きを行ってくれたようで、数日したらクレジットカードの方に返金されたのが確認できるだろうとのことだった。

返金手続きが終了し、また振り出しに戻った Saw Files の注文…

今回はマーケットプレイスの出品者からではなく、Amazon UKから発送されるものを選んだ。3日〜6日以内にイギリス国内にあるNZ Post のYouShop の住所に配達されることになっている。

前回注文した物と全く同じ物を注文したのだが、価格は今回の方が £8.16も安かった(NZ$15、日本円にして約1,100円ほど)のに加え、2ヶ月半前よりもポンドが弱くなっているため、NZ ドルに換算すると、前回の出費よりも何十ドルも安くなる計算になる。

2ヶ月半以上待ち続けてウンザリしたが、無いと困るSaw File。
YouShopを経由しても、手元に届くまでに2週間はかからないだろう。


今度は間違いないだろうと、期待を込めて待つことにしよう。







31.7.16

Stanley # 5 の修正とNZの冬

昨日、車用品店でサンドペーパーを安売りしていたので、大量に買い込み、これまで見て見ぬ振りをしてきたスタンレー No. 5 の平らでない底をようやく直しにかかった。


削った面が平らになったかどうかを見るため、まずシャーピー(マーカー)で底の前端から後ろ端まで大まかに線を引いておく。上の写真のようになるまでに既に何時間も削り続けていたが、鉋の前後の凸部分が削れただけで、中央の凹みは見ての通り全く平らにはなっていない。

そこから更に削ること1時間半…


もうかなり嫌になってきている。

そこからまた数時間…


まだうっすらとマーカーの線が見えるような気がするが、もう完全に嫌になって止めた。

スタンレーって、全て修正しないと使えないのか???


今日のオークランドは、時折雹混じりの雨が時化のように降る寒い一日だった。
ここ最近天候は荒れ模様で、風が強く、家の中にいても隙間風が吹き込み、寒くてたまらない。

ドアで仕切られていないリビング&キッチンというのはここでは珍しくなく、暖房器具を使って部屋を暖めようとしても、暖められた空気は四方八方に逃げてしまい、いつまで経っても満足できる温度には達しないという、どうすることもできない環境で暮らすこと十余年… 、慣れたとは言え、家の中で厚手の上着を着ていなければならないNZの典型的な冬の暮らしは、決して豊かだとは言えないようで、先日ラジオでもその問題が取り上げられていた。

ここでの暮らしは日本とはまるで違う。
去年日本に帰った際、リビングでは灯油ストーブが常に焚かれ、家の中は常夏のような暖かさだった。
日本ではごく普通の風景だし、かく言う私も以前はそういう生活を送っていたのに、それを見て、「贅沢だな…」と思ってしまった自分がいる。

日本に戻って生活したいという気持ちは微塵も無い。
快適な暮らしというのは物質面だけの問題ではないことを、私はよく知っているから。


27.7.16

SIXTH SENSE?

昨夜、父が亡くなった時のことが頭から離れず、涙が後から後からこぼれ落ち、あぁこのままでは脳の血管が切れてしまいそうだと感じるほど、精神的に参っていた。

遠く離れた所に住む、会った事も無い雲の上のお師匠さんに、Help me! Please help me...と、寝入ってしまうまで何度も心の中で懇願していた。
何故なのかわからない。心の中で、神ではなく、彼の名前を呼び続けていたのだ。

早朝に目が覚め、彼の Facebook page を見ると、あたかも昨夜の私の叫びが聞こえたかのような投稿がなされていて驚いた。

単なる偶然?
そうかも知れない。
多分そうに違いない。
それでも、心からありがたいと思った。


そんなことを考えながら、今朝アトリエに降りて行き、取りあえずしたことは、これ↓を直すこと。



直角でもなければ45°でもなかったスタンレーのコンビネーション スクエア。
このツールが正確かどうかを調べるには、きちんとセットした状態で、まず真っ直ぐな板やら紙の縁に本体の縁をピッタリ合わせて線を引き、次に、本体をひっくり返して同じように線を引いてみるのが手っ取り早い方法だ。

下の写真で一目瞭然なように、始点を合わせて引いた線は完全に一致してはおらず、先に行くに従って開きが大きくなってしまっていた。

お世辞にも直角とは言えないこのツールの本体を、平らなガラスの上に敷いた#240 のサンドペーパーで、真っ平らに、且つ目盛の付いた物差し部分と垂直を成すように削って行った。(↓ 銀色になっているのは削った部分)


削っている最中に、何度も何度も小さな金属の塊が出てきて、ガリガリと嫌な音を立て、サンドペーパーに引っかかってしまうので、それを何度も取り除きながら作業をしなければならなかった。(いったい、どんな粗末な素材を使っているのだ?)



完全な直角が引けるようになったら、次は45°の方の調整だ。


この上の写真ではわかり辛いかもしれないが、拡大して見ると、こんなにも隙間が空いている ↓ 。(計測に使っている三角定規は、かつて彼の人が仕事で使っていた、日本製の精密な定規である)


本体の45°の側も同じように削って直し、下の写真のように正確なものとなった。



これまでは「こんな不正確な物、使い物にならないじゃないか!」と思うだけで、ただの不要物でしかなかったものだが、少し手間をかければ立派に使えるものになるということを学んだ私… そのことが1年半前にわかっていたら、父の道具箱の中に仕舞われていた、本体にヒビの入ってしまっていた特殊な鉋の全てを持ち帰って、修理して使えたのにと、後悔の念で悔しいやら、悲しいやら、いたたまれない気持ちになってしまう。
修理できることに気付いたのが遅過ぎて、父の道具箱に残して来た鉋は、私以上に木工の道具類の知識の無い姉が、私が日本を発つと同時に、ゴミの日に捨ててしまったんだと聞いた時には愕然とした。
どんな物でも持って帰ればよかった、父に本当に申しわけないことをしたと、後悔してもしきれない。

そんな諸々の後悔の念が、ずっと頭にも心にもこびりついていて、押しつぶされそうになる。


知識がなければただの不要物でしかなかったこのコンビネーション スクエア…
初めから精密なお高い物を買わなくとも、少々手をかければ安いものでも使い物になることを、もしまだ気付いていない人がいたら教えてあげたい。心からそう思った。




26.7.16

アザミの花言葉を知ってる?


農場の看板を梱包するのに一体何時間かかったんだろう…

ようやく配送準備が整い、ホッと一息ついたところで、珍しくアールグレイ ミルク ティーを入れて、ソファでグッタリしながら飲んだ。

先日チャイニーズ マーケットで買ったこの胡桃のクッキー(箱にはMini Walnut Cakesと書かれていたが、サクサクのクッキーだ)はすこぶる美味しく、私のお気に入りとなった。

何とはなしに箱に書かれていた文字を目で追っていたら、October Fifth Bakery という文字が目に入り、ドキッとした。

10月5日… 彼の人はその日にはまだこの世に存在していたのだ…

当時の記憶が鮮明に蘇り、胸が詰まった。



25.7.16

宅配業者の素晴らしいサービス

これまでは、国内のインターネット オークションで落札された出品物を投函しに車を走らせ、郵便局に出向いていた。
 $1.00 で売れた物を投函するために、高いガソリン代と時間を使って出しに行ったこともあった。

少し前から、オークション運営者が国内の宅配業者とタイアップし、オークションで売れた物を自宅まで取りに来てくれるというサービスを始めたのだが、わざわざ自宅までピックアップに来てくれ、尚かつ送料は信じられないほど安いことを知った私は、今回出来上がった農場の看板をその宅配業者に依頼することに決め、今日オンラインで引き取りに来てくれるよう予約を入れた。

予約と同時にトラッキングNo.付きの予約確認 email が届く。

宅配業者が引き取りに来る時間に在宅している必要は無く、玄関先に置いておけば勝手に持って行ってくれるという、超が付くほど楽な送り方だが、玄関に置いておいた物を、宅配業者が来る前に盗まれたら困るよな...と、私はやはり心配になってしまうので、家に居て手渡すことにしておいた。

ただ、そのサービスを利用するためには、送る荷物のサイズと重量を予め測っておかねばならず、送る物が既に出来上がっている時には問題はないのだが、今回オークション上で依頼を受け注文製作した物に付いては、オークションにリストした時点ではまだ製作途中で、実際の重量が梱包材料も含めてどれほどになるのかはっきりしなかったため、同一価格で送ることのできる最大限のサイズと重量を調べたりするのに少々難儀をした。

横97m × 縦65cm、厚み12cm と、薄い割りにサイズの大きな荷物を、運送途中で曲がったりしないよう梱包しなければならないため、私は 7mm 厚の合板を保護材として使い、通常の取扱いでは曲がりようが無いという状態にし、加えて、作品に傷がつかないように梱包材で包み、外側は厚い段ボール箱を切り開いたものでカバーすることにした。

今回依頼する宅配業者は、これまで買った物を何度も配達に来てくれている業者で、荷物の扱いがぞんざいではないので(この地域担当の人が特に丁寧なだけなのかも知れないが)、まぁ、問題無く配達してくれることだろう。

注文してくれた人には、emailで明日送る段取りになっている旨を伝え、これまでの作業時の写真をアップしたサイトのURLを添付し、時間がかかってしまったことを詫びるとともに、長いこと待っていてくださってありがとうと、お礼を述べておいた。


あぁ、何だか疲れてしまった。

最近ずっと合板しか使っておらず、また、苦手なペイントばかりしていたので、明日荷物を出し終えたら、しばらくご無沙汰している鉋がけをして気持ちを切り替えることにしよう。



24.7.16

スプレー ガン スタンド

先週始めのこと…

スプレー ガンを買った。

最初にインターネット オークションで購入した安い中国製の物は、エアー コンプレッサーに繋ぐ部分の口径が  1/4" と書かれていたのだが、それが国際規格の 1/4" ではなく、やむなくピッタリなサイズのジョイント部分を探しに出掛けるも、どこの店にもそのようなサイズの物は置いておらず、探し回るのがほとほと嫌になって、いつも行くDIY ショップで、他に選択肢の無い、たった一つの gravity 式のスプレーガンを購入する羽目になった。

(インターネット オークションで購入した物は、出品者に事情を説明し、返品したい旨を伝えると、丁寧な詫びemailが返って来て、同時に返金手続きも済ませてくれたとのこと。返品するための封筒も2日後には届き、返品も滞り無く済んでいる。 … 泣き寝入りしない私 … )

 さて、スプレーガンを手に入れたのはいいのだが、スプレー ガンにペイントを入れる時、或はペイントが入っている状態で置いておきたい時に、立てておく場所が無かったため、急きょ、端板でスプレー ガン スタンドを作る必要が出て来た。


板のサイズは超テキトウ。ぐらつかずに立てておけさえすればいいというだけの、簡単な作りだ。
立っている2枚の板の間隔及び高低差は、高い方の一枚に溝を掘って実際にスプレー ガンを乗せ、ペイントを入れる容器が "ほぼ垂直"(厳密に測る必要など無い)になるように支えて、ハンドル部分の引っ掛ける位置の高さを測り、それを基に、大まかなサイズに切ってあったもう一枚の板に溝を作った。


必要に迫られて作ったため、立てる板にボンドを塗り、底からねじ釘を打っただけの簡単な作りで、今回だけ使えればいいかな…という程度の、何の技術も要さないものだったが、予想以上に安定していたため、作業が終わってから黒くペイントし、更に varnish を塗り、長く使えるように少々見栄えを良くしておいた。

狭いアトリエに物が増える一方だ… 

23.7.16

最終チェックを残すのみ


今朝、ようやく最後の varnishing が終わった。
黒のペイントを3回重ね塗りし、その後 varnish を6回重ね塗り。
4,5回目はスプレー ガンで吹き付けたのだが、その際に細かな気泡が付いてしまった部分があり、失意のどん底に突き落とされた。
それをスチールウールでできる限り取り除き、最後はまた刷毛で塗ることになった。
自分的に完璧な仕上がりではないのだが、これで充分かなと思えるまで作業したので、このペイントが完全に乾いたら、不具合が無いかのチェックをし、ようやく出荷ということになる。

以前、鉋をかけて表面を均したスベスベの無垢の板にペイントし、綺麗に仕上げた作品があったが、それを見た人から「プラスチックみたいですね」と言われ愕然とした記憶があるため、今回は板のザラッとした表情やら、元々の板の傷などを意図的に残しておいた。

スプレー ガンを使うのは嫌いではないが、不完全な換気の室内で使い続けたら身体を悪くしてしまう(実際体調を悪くしてしまった)。かといって、屋外でペイントするのに適した日を待っていても、なかなかそんな日は訪れない… 
スプレー ガンが何の心配もなく使えるような環境を整えるには膨大な経費がかかりそうなので、取りあえずはペイント ブラシで作業できる物だけを作ることにしようと、今回改めて思った。



19.7.16

言われないと気付かない亀裂


古い鋸だがコンディションは Very good と書かれていたので、非常に期待して届くのを待っていた、Spear & Jackson の鋸。

とても厳重に梱包してくれてあり、目立った錆もなく、ブレードは若干歪んでいたが、ひどい歪みではなく、ハンドルのサイズも小ぶりで、ひどくガタガタな目立ての仕方を除いては何の問題も無い良質な鋸に見えた。


目立てはどのみちし直すつもりでいたので、このようにひどい状態であっても問題はないのだが、若干の歪みを直そうとしている時、一つ大きな傷を発見してしまった。


先端部分に亀裂が入っていたのだ。

出品者がオークションに出していた際の写真 ↓ をもう一度よく見てみると、確かに亀裂の入っている部分が写ってはいたが、そのことには一切触れておらず、『よく使い込まれているように見えるが、総じて大変良好な状態だ』としか記述されていなかったため、不覚にも出品者の載せていた写真 を見ただけでそれを亀裂だと判断することは、私にはできなかった。


私にとっては、鋸のブレードに入った亀裂というのは非常に重大な欠陥なのだが、亀裂が入っていても、その出品者に取っては『大変良好な状態』に思えたのだろう。
人の感覚というのはまちまちなので、それを責め立てても仕方がないのかなと、クレームするのを止めた。

いつか溶接の機械を買って、この部分を直すとしよう。


日本に居る家族が送ってくれた本は、3日でこちらに届いた。
私がこちらで購入した The Art of Japanese Joinery とは比較にならないほど素晴らしい本ばかりだった。
耳慣れない日本の専門用語を覚えても多分こちらでは役には立たないだろうが、数えきれないほど多くのジョイントの方法を身につけ、頑丈かつ美しい仕上げができるようになれば、少しは自分の作る物に自信を持てるようになる。そして、亡き父に「ここまでできるようになったよ」と胸を張って報告できるようになるのだ。

感覚を磨き続けなくては…



日本に荷物を送る準備

YouTube で犬のコートの製図を教えてくれているのを見つけ、早速製図し、まずは試作品を作り、その後超個性的な生地を使って本番に臨んだ。 製図はいたって簡単だったが、最初に使用した布は手持ちのやや厚手のフリースだったため(緑色の布は、以前作ったもののほとんど着用しなかった自分用...