古い鋸だがコンディションは Very good と書かれていたので、非常に期待して届くのを待っていた、Spear & Jackson の鋸。
とても厳重に梱包してくれてあり、目立った錆もなく、ブレードは若干歪んでいたが、ひどい歪みではなく、ハンドルのサイズも小ぶりで、ひどくガタガタな目立ての仕方を除いては何の問題も無い良質な鋸に見えた。
目立てはどのみちし直すつもりでいたので、このようにひどい状態であっても問題はないのだが、若干の歪みを直そうとしている時、一つ大きな傷を発見してしまった。
先端部分に亀裂が入っていたのだ。
出品者がオークションに出していた際の写真 ↓ をもう一度よく見てみると、確かに亀裂の入っている部分が写ってはいたが、そのことには一切触れておらず、『よく使い込まれているように見えるが、総じて大変良好な状態だ』としか記述されていなかったため、不覚にも出品者の載せていた写真 を見ただけでそれを亀裂だと判断することは、私にはできなかった。
私にとっては、鋸のブレードに入った亀裂というのは非常に重大な欠陥なのだが、亀裂が入っていても、その出品者に取っては『大変良好な状態』に思えたのだろう。
人の感覚というのはまちまちなので、それを責め立てても仕方がないのかなと、クレームするのを止めた。
いつか溶接の機械を買って、この部分を直すとしよう。
私がこちらで購入した The Art of Japanese Joinery とは比較にならないほど素晴らしい本ばかりだった。
耳慣れない日本の専門用語を覚えても多分こちらでは役には立たないだろうが、数えきれないほど多くのジョイントの方法を身につけ、頑丈かつ美しい仕上げができるようになれば、少しは自分の作る物に自信を持てるようになる。そして、亡き父に「ここまでできるようになったよ」と胸を張って報告できるようになるのだ。
感覚を磨き続けなくては…
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