7.10.15

私達の新年

奇しくも、最も悲しい記念日の昨日は母の誕生日でもあった。

母に電話をかけると、元気そうな声で、「今ちょうどメールの返事を書いて送ろうと思っていたところだったんだよ」と言っていた。
83歳になっても母は車を運転し、インターネットで料理の幅を広げ、時にはゲームもし、更にはデジカメで撮った写真をメールに貼付して送ってきてくれたりできる人なのだ。

両親揃って好奇心旺盛であれば、子供は同じように育つものなんだよなと、親のことを考えると笑えてくる。


昨日の夕食は奮発して和食のコースを食べに行ったが、少々期待外れで、生牡蠣はいつも私達が食べるものよりも生臭さがあり、メインのベニソンのお料理に至っては、獣臭が鼻について、添えられたソースが獣臭さを打ち消せず、あれは非常にガッカリな一品だった。せっかく和食を食べに行ったというのに、ベニソンのお料理には和風の要素が一つも入っておらず、せめてソースが醤油ベースだったら美味しく食べられたかも知れないというのが、私達全員の感想だった。
とても美味しいと思ったのは、数多く出てきたお料理の中でたった一つという悲しい結果…

食事に2時間半以上もかけ(かかり)、家に戻るとすでに10時近くになっていたため、今朝、同居人たちは非常に疲れた顔をして仕事に出かけて行った。


昨日はずっと祈り続けていた。
「どうか、今日、何事も起こりませんように」と。

今朝目覚めて、特別なことが何も起こらなかったことに安堵し、『その日』が無事終わったことを本当に嬉しく思った。


今日からまた、私達の新しい年が始まった。



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