25.10.15

フォトジェニックな車

同居人Hがずっと欲しかった車を手に入れた。
欲しかったと言っても、これまで一度も乗ったことはなく、性能云々も全く知らず、ただデザインだけで選んだこの車を、インターネット オークションで、実物を見ないで落札してしまった同居人… 少々離れた地域に住む人が出品していたため、見に行ってから決めるのはお金も時間もかかり、どうしようかとずっと悩み続けていたのだが、私はその車のナンバー プレートの文字と番号を聞いた瞬間から、その車は同居人のものになるだろうという確信のようなものがあった。

同居人が落札したのは、フォード エスコート1975年式。


この車、40年も前に作られたのに依然として人気があるようで、今でも結構な値段で売られているのだそうだ。

さすがに40年ものだけあって、所々錆は出ているものの、そんなに深く浸食されている部分も無く、古い割にはおどろくほど状態が良かった。
だが、それ以上に驚いたのが、構造上の特色。
この車、超面白い。

ポートから車を引き取って来る際、まだ本免許を取っていないHに変わって運転してきた同居人Tは、乗ってエンジンをかけた瞬間にウィンドー ウォッシャー液が出て、ワイパーが動き始めたのに仰天し、「何で????」「もしかして壊れてる??」と焦ったらしいのだが、走っているうちに、どこでそのスイッチが入っているのかがわかって大笑いしたらしい。


オートマチック車には一般的に左足を置いておく『フットレスト』というものが付いているという認識しか私達にはなかったが、この車のその位置には丸い物が付いていて、それを踏むと、ウィンドー ウォッシャー液が出て、ワイパーが動き出す仕組みになっていた。
足でウィンドー ウォッシャー液を出すなんて、歳食った私でさえ見たこともなければ、考えてみたこともなかった。



また、ハンドルの中央に警告音を鳴らすボタンがない。
「警告音を鳴らす機能が無くても一般道を走れるの???」と????だらけで説明書を読んだHは、読んでもよくわからず、図のインジケーター ストークの所にホーンの表示があるだけだというので、「押してみたら?」とテキトウに言ってみたら、大当たり! でも、さすがに、インジケーター ストーク自体が奥に押されて入り音を出すとは誰も思っていなかった。

また、ボンネットを開けるレバーも探し回った挙げ句、座ったままでは手が届かないだろうと思えるほど奥まった所に付いているのを発見したり、シートベルトはまるで飛行機の座席のシートベルトのような構造で、一旦締めると身動きが取り辛くなって、これまた笑えるネタとなった。

想像し得なかったことの連続で、ずっと笑いっ放し。こんなに面白い車を見たのは初めてだ。

今日はみっちり半日かけて錆び落としをしたり、中をきれいに拭いたり、同居人Tはドアロックを自動ロックシステムに変える作業をしていたりと、全員が楽しみながら作業をした。

良い子たちだなと、つくづく思った。
そして、写真写りのすこぶる良いこの車は、この子達が丁寧に手入れをし、これからもっともっと綺麗な車になって行くことだろう。


裏庭のリンゴの木には花が咲き出した。
また、レモネードの木にも一つだけ花が咲いているのを今日発見した。

NZは明日月曜日はレイバー デイ(勤労感謝の日)で休み。
明日もゆっくり寝ていられて嬉しい。










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